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暴力の哲学 の商品レビュー

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2023/12/26

2023/12/26 まだ読み初め(55/272)であるが、いきなり『…であると記憶している』というカ所が多い。確認不能なものは致し方ないとしても著名な哲学者の言葉の引用などにはもっと注意すべき。 著者の怠慢である。⭐️1個 2023/12/26 読み進め、内容は良いが書き方に問...

2023/12/26 まだ読み初め(55/272)であるが、いきなり『…であると記憶している』というカ所が多い。確認不能なものは致し方ないとしても著名な哲学者の言葉の引用などにはもっと注意すべき。 著者の怠慢である。⭐️1個 2023/12/26 読み進め、内容は良いが書き方に問題を感じるだけになって来たので⭐️3個に

Posted byブクログ

2019/03/09

「暴力はいけない」というだけでは無力であり、暴力に対抗するための「批判」の必要性を説くとともに、現代世界においてさまざまな局面で生じている暴力からの逃走線をえがきだす試みです。 著者は、キング牧師やマルコムX、フランツ・ファノンらの仕事をとりあげながら、「暴力はいけない」という...

「暴力はいけない」というだけでは無力であり、暴力に対抗するための「批判」の必要性を説くとともに、現代世界においてさまざまな局面で生じている暴力からの逃走線をえがきだす試みです。 著者は、キング牧師やマルコムX、フランツ・ファノンらの仕事をとりあげながら、「暴力はいけない」というナイーヴな立場を乗り越えて、暴力のメカニズムそのものを暴き出すいくつかの視点を提示します。さらに、暴力の背景にある人びとの恐怖や、暴力と権力、メディア、国家の関係について、カール・シュミットやポール・ヴィリリオらの思想を引き合いに出しながら考察を展開しています。 体系的な「暴力の哲学」が語られているわけではなく、暴力について考察するための複数の視点を示すところに本書の意図があるといってよいのではないかと思います。

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2016/04/10

暴力、非暴力からの反暴力、歴史を紐解き現代の社会情勢に照らし合わせて語る思想書…なんだが、やー難しかった。衝動買いするも、太刀打ちできませんでした、とほほ。

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2016/04/03

ネグリ&ハート「<帝国>」の翻訳者であり、社会思想の研究者である著者が、2001年の米国同時多発テロを契機として、肥大化する暴力の連鎖を断ち切るためのアイディアを、アレントやフーコー、ヴィリリオといった社会思想家や、アメリカのキング牧師、マルコムXらの活動をベースにまとめ...

ネグリ&ハート「<帝国>」の翻訳者であり、社会思想の研究者である著者が、2001年の米国同時多発テロを契機として、肥大化する暴力の連鎖を断ち切るためのアイディアを、アレントやフーコー、ヴィリリオといった社会思想家や、アメリカのキング牧師、マルコムXらの活動をベースにまとめた一冊。 多様な議論が収められた本書のエッセンスをなかなか簡潔にまとめるのは難しいものの、要約するなら、以下のような流れになるだろうか。 ・暴力に対して「暴力はいけない」と非暴力の言説で応じることはかえって、暴力の無感覚化を促進する ・権力による暴力の行使は、ある暴力に対する「対抗暴力」として現れる。この傾向は前述の非暴力による暴力の無感覚化により一層エスカレートする ・さらに近年の社会・経済の情勢は暴力を変質させつつある。具体的には、政治的暴力(e.g.かつてのニューレフトによる政治的テロ等)が、政治以下的暴力(e.g.市場経済の高まりによる経済活動のための暴力、暴力の民営化)及び政治上位的暴力(e.g.イスラム原理主義によるテロリズムのように政治より上位の神・宗教の観点からなされる暴力)に取って代わりつつある。この変化はいずれも政治的なものが社会から失われようとしていることの一つの証左ではないか ・むしろ、マルコムXの活動のように、健全な敵対性を社会に導入し、議論により政治的なものを導入することによって、この暴力の変質や過剰なエスカレートに対応することができるのではないか 現在の状況と照らし合わせて考えてみても、政治以下的暴力は、2000年以降の軍事活動の民営化(いわゆるPrivate Military Company)の加速に、政治上位的暴力はISISをはじめとする昨今のイスラム原理主義のテロに、それぞれ呼応する。明確な解を得られたわけではないけれど、<政治性>をいかに呼び込むかは、一つの解決への糸口として考えられるのかもしれない。

Posted byブクログ