ISO共通テキスト《附属書SL》解説と活用 の商品レビュー
増えすぎた感のあるISO規格の共通部分をまとめた『共通テキスト』の解説書。逐条解説には似た「言葉」の違いの説明などもあるのだが、どちらかといえば翻訳時の苦労話に近いものがあり、各項目も簡潔なので特に解説はいらなかったかも知れない。「ユーザーへの提言」も現場を知らない文章だと感じ...
増えすぎた感のあるISO規格の共通部分をまとめた『共通テキスト』の解説書。逐条解説には似た「言葉」の違いの説明などもあるのだが、どちらかといえば翻訳時の苦労話に近いものがあり、各項目も簡潔なので特に解説はいらなかったかも知れない。「ユーザーへの提言」も現場を知らない文章だと感じた(あとで著者らの経歴を見て納得)。なんというか「コンサルが会社を潰す」というのはこういうことか、ということが非常によく分かる提言だった。一応フォローしておくと間違ったことは言っていない。ただ、原則論というか型にはまりすぎていて、ちょっとしたトラブルであっという間に全体が崩れてしまいかねない危うさを感じられずにはいられないということである。原則通りに行くはずもなければ、想定外に備えてもそれを上回る想定外のことが起きるものである。現場にいないから、全てを予測して対策を立てておく、といったことが言えてしまうのである。
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