超訳ラヴクラフト ライト(2) の商品レビュー
超訳ライト2作目にして、やっと表紙がラノベっぽくなりました!彼女は誰?ネタバレですか?原作短編【闇に囁くもの】を「その生物は蟹に似ていた(注:食べられません)」というタイトルにして長編化。女助手を追加して、主人公が学生たちに説明するスタイルでジュブナイル化、質問に対し解説も入るの...
超訳ライト2作目にして、やっと表紙がラノベっぽくなりました!彼女は誰?ネタバレですか?原作短編【闇に囁くもの】を「その生物は蟹に似ていた(注:食べられません)」というタイトルにして長編化。女助手を追加して、主人公が学生たちに説明するスタイルでジュブナイル化、質問に対し解説も入るので分かりやすくなっています。裏表紙〈ミ=ゴ〉のイラストは顔が見えないのが残念です。原作に別バージョンがあるという話は知りませんでしたので、なるほど、それ絡みだけでも価値があります。HPLは文章があれなので、こう言う形もありかと。
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何か微妙。主人公の教授が変なことにビビり過ぎだったり、急に頭悪くなったりするんだもん。 タイプライター筆記に変わった事に関して学生たちの反応が追加されたのは良いことだが、そのあとのわざわざ相手の罠に乗ってバーモントまで出かけるという行動についてのフォローは特になかったな。あからさ...
何か微妙。主人公の教授が変なことにビビり過ぎだったり、急に頭悪くなったりするんだもん。 タイプライター筆記に変わった事に関して学生たちの反応が追加されたのは良いことだが、そのあとのわざわざ相手の罠に乗ってバーモントまで出かけるという行動についてのフォローは特になかったな。あからさまに怪しいのに何かと理屈付けて真正のものだと思いこもうとしてる心理はいったい何なのか……。あとやっぱりまあ、登場人物だけがやたらとビビって全然怖さが伝わらないっていう、ラヴクラフト特有の悪い点はそのまんまっすね。ラストも微妙くさい……むしろ精神病院入ってる設定は最後に持ってきた方が良かったんでは? 解説で円筒エイクリィと会話するのは陳腐なので辞めたとか言ってるけど、顔と手が残ってるラストも割とアレじゃない?笑うとこじゃない?ロバート・ブロックが食いつきそうな笑いの出てきそうなオチだと思うな
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1巻に比べると、読んでいて容認できないような荒唐無稽さがなくなり、原案とは少し違う恐ろしさがじわじわと醸し出されていて、面白かった。 「その生物はカニに似ていた」というサブタイトルに(注 食べられません)とつけているあたりは、いかにもラノベ風であるとともに、クトゥルー神話に対して...
1巻に比べると、読んでいて容認できないような荒唐無稽さがなくなり、原案とは少し違う恐ろしさがじわじわと醸し出されていて、面白かった。 「その生物はカニに似ていた」というサブタイトルに(注 食べられません)とつけているあたりは、いかにもラノベ風であるとともに、クトゥルー神話に対して、日本人ならどうしても抱いてしまう、「こいつ食べられるのでは」「もしかしておいしいのでは」という発想に、笑いの釘を刺すという、いささかあざとくはあるが、微笑ましい小技が効いていて、どうしてもにんまりとしてしまった。 バーモントの田舎、というと日本人には少々想像しがたいほどの、ほんとに凄いど田舎であるらしいのだが、その奥地に住む初老の隠遁者が、物寂しい山道を長い時間かかって、郵便を投函し、身の回りを守る犬を手に入れるため、ごとごととおんぼろの車で町まで走る……。 大型獣を撃つための銃弾を山と買い込む。 アーカムに住む主人公との手紙のやりとりをしつつ、その手紙が時々、行方不明になる。 この状況がだんだんと悪くなる不安感は原案通りとして、新たに4人の学生を登場させることで、全くの第三者的視点を導入し、主人公をとりまく状況へのツッコミを行わせている点は秀逸。これがあるため、余計に不安感や恐怖感が際立っていると思う。 まあ私自身は、原案となっている短篇の、ショッキングな終わり方がとても好きなのだが、長篇に仕立てている事での不安感の増長感、新たに登場させている若い女性が存在する事での、ラストの変化。このあたりも、これはこれでショッキングであり、怖ろしいので、好ましいと思っている。
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