ほめると子どもはダメになる の商品レビュー
タイトルからしてラディカルである。ほめてはいけないと言うことは、スパルタでビシビシなのか?と思ったのだが、これは間違い。ひと頃、ほめて育てると言うことが流行ったが、欧米に緒を発するこの子育て、分解的背景抜きにして日本に持ってきても木に竹を継ぐようなものであると言うこと。大切にする...
タイトルからしてラディカルである。ほめてはいけないと言うことは、スパルタでビシビシなのか?と思ったのだが、これは間違い。ひと頃、ほめて育てると言うことが流行ったが、欧米に緒を発するこの子育て、分解的背景抜きにして日本に持ってきても木に竹を継ぐようなものであると言うこと。大切にすることは、能力ではなく行動を見てほめる、子どもが本来持つ困難に打ち勝つ力を信じること、大人は大人として体当たりの子育てをすること。ほめることも叱ることも簡単ではない。改めて、ほめること叱ることは何なのかを考える好機となった。
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「称賛」がもてはやされていると感じます。 子供の褒め方や、褒めて伸ばす部下の育成の仕方など、巷にはそんな本が溢れているように。 「パワーハラスメント」を恐れてか、口を紡ぐことが多くなり、中身のない褒め言葉が増えるようになってきたように思えます。 そんな時勢に逆らうような、この本...
「称賛」がもてはやされていると感じます。 子供の褒め方や、褒めて伸ばす部下の育成の仕方など、巷にはそんな本が溢れているように。 「パワーハラスメント」を恐れてか、口を紡ぐことが多くなり、中身のない褒め言葉が増えるようになってきたように思えます。 そんな時勢に逆らうような、この本のタイトルの切れ味に妙に惹かれて、手にとり読んでみました。 欧米から、文化的背景も考えないで、伝言ゲームのように取り入れてしまった「褒める文化」。 褒めることの効用の書かれた本の、「ただ褒めればそれで良いというわけではない」という本の主張は、中身を読まずに、タイトルばかりが誇張されて、勘違いが世に広まってしまったと、筆者は説きます。 親子の人間関係を超えて、人とどう向き合うべきか。 なんでも言葉にすることが正しいことなのでしょうか。 「ありがとう」の気持ちは、言わなければ伝わらないのでしょうか。 そうした、コミュニケーションについて、深く考えさせられた一冊でした。
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ここ20年程「ほめて育てる」が広がり、親の厳しさが失われた。こうあるべきの縛りが緩み、価値観の自信が揺らいだところに、アメリカ流の思想を無条件に取り入れたため、厳しさと甘さのバランスが崩れてしまった。親にとっても楽だった。 褒める=叱らないとされているようですが、褒めるのと厳し...
ここ20年程「ほめて育てる」が広がり、親の厳しさが失われた。こうあるべきの縛りが緩み、価値観の自信が揺らいだところに、アメリカ流の思想を無条件に取り入れたため、厳しさと甘さのバランスが崩れてしまった。親にとっても楽だった。 褒める=叱らないとされているようですが、褒めるのと厳しくするのは、並立するんじゃないでしょうか。
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深い納得感あります。教育論ほどシロウトの無根拠の論説が蔓延って、流行り廃りでおかしなこと言ってる傾向にある。「ほめる」とはどういう行為か。ほめる子育てとはどんな結果を生むか、いろいろ考えさせてくれる名著。ただし、ほめられて育った大学生のルポは、筆者の教鞭での嫌な経験を元にかいてお...
深い納得感あります。教育論ほどシロウトの無根拠の論説が蔓延って、流行り廃りでおかしなこと言ってる傾向にある。「ほめる」とはどういう行為か。ほめる子育てとはどんな結果を生むか、いろいろ考えさせてくれる名著。ただし、ほめられて育った大学生のルポは、筆者の教鞭での嫌な経験を元にかいており、ちょいちょい恨みと悔しさを感じて人間的。
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本屋さんで途中まで立ち読み。 自分が思春期のころからほめて伸ばすしつけが人気らしい。叱らない子育てが正しいみたいな本が多いけど、言葉通りに受け取らないでほしい、ということが書かれている。叱らないのは楽である、とも書いてある。 日本で増えている友達のような親子や、叱られずに育ったた...
本屋さんで途中まで立ち読み。 自分が思春期のころからほめて伸ばすしつけが人気らしい。叱らない子育てが正しいみたいな本が多いけど、言葉通りに受け取らないでほしい、ということが書かれている。叱らないのは楽である、とも書いてある。 日本で増えている友達のような親子や、叱られずに育ったために学校で注意を受けるとクレームをつける、など。 あとは海外と日本の子育て文化が、新生児のころから全く違うことについて。 教育現場でたくさんの生徒に出会っているのに、私なりの子育て方法については完全に迷子。作者の個人的意見に賛成できないところもあったので、最後まで読む気になれなかったけど自分の子どもが育つ時代はどんなものかとちょっと考える機会になった。
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■我々には不安だからこそ必死になるという面がある。 ・適度な不安は成長の糧になる ・不安を感じる人の方が勉強も仕事もできるということがある ・不安の乏しい人は危機感に乏しく,人の言うことを深く受け止めることがない ■不安の効用に目を付けたのが心理学者のノレムとキャンター ・非現実...
■我々には不安だからこそ必死になるという面がある。 ・適度な不安は成長の糧になる ・不安を感じる人の方が勉強も仕事もできるということがある ・不安の乏しい人は危機感に乏しく,人の言うことを深く受け止めることがない ■不安の効用に目を付けたのが心理学者のノレムとキャンター ・非現実的楽観主義者と防衛的悲観主義者 ■褒められるばかりだと,次のようなデメリットがある ・頑張り続けることができない ・褒めてもらえないとやる気をなくす ・慎重さ用意周到さにかける ・失敗を怖れる ・失敗を認めたがらない ・耳に痛い言葉がしみこまない ・注意されると反発し自らを振り返らない ・思い通りにならないとすぐに諦める ・挫折に弱い ・逆境を乗り越えられない ■褒められることによって作られた自信はもろく傷つきやすい自信であり虚勢につながりやすく嫉妬や妬みに形を変えやすい。 ■宣教師ヴァリニャーノのことば ・日本人は極めて忍耐強く,飢餓や寒気,また人間としてのあらゆる苦しみや不自由を耐え忍ぶ。それは,最も身分の高い貴人の場合も同様であるが,幼少の時からこれらあらゆる苦しみを甘受するよう習慣づけて育てられるからである ■欧米流の「褒めて育てる」とは異質の,日本流の「期待によって育てる」 ・日本人の心の深層には他者の視線を裏切れないという姿勢が強く刻まれている ■日本の保育者が子供たちに指示的に関わらないことは多くの観察者の同意するところ ・「させる」より「わからせる」
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内容とタイトルが少し違うように思える。ほめてもよい場面ではほめてもよい。何でもかんでもほめるのはよくない、ということ。アドラー心理学の「ほめてはいけない、叱ってもいけない」とも違う考え方。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ほめる系の子育て本は多数読んでいたが、正反対のタイトルに惹かれて読了。途中で先生に叱られたから宿題をするようになった、という話がでてきたところあたりから、個人的な性格や問題な気がすると思い読む気が失せてきた。 ほめる系のほとんどの本はほめるばかりでなく、きちんと叱る、悪い点を指摘するなどと書いてあり、筆者は少し極端な気がした。また、私自身幼少期から叱られて育ってきたがあまりいい思い出はないし、もっと褒めてほしかったと今でも思っている。
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誉めらることの弊害 調子に乗る自己チュー善悪判断挫折すると落ち込む誉められないと機嫌を損ねる失敗隠す嘘をつく反省しない間違った行動修正すべ機転に気づけない注意叱責を受け入れない自信過剰厳しい状況で踏ん張れない 具体的な行動姿勢を誉める 誰かのためになったことを誉める 頭のよさ能...
誉めらることの弊害 調子に乗る自己チュー善悪判断挫折すると落ち込む誉められないと機嫌を損ねる失敗隠す嘘をつく反省しない間違った行動修正すべ機転に気づけない注意叱責を受け入れない自信過剰厳しい状況で踏ん張れない 具体的な行動姿勢を誉める 誰かのためになったことを誉める 頭のよさ能力を誉めると、裏切りたくないと守りの姿勢にはいる 頑張りと努力を誉める、努力の姿を見せようとチャレンジ精神つく ほめることで自己肯定感が高まるといわれてきたが実は逆になることも たまにしかられ過ぎて傷つくことがあった方が世の中の理不尽さにも耐えていける心の強さを養える 子どもを傷つけないようにと腫れ物に触るような姿勢になる方がこわい 心の絆ができ基本的信頼があれば、厳しい叱責も自分にためと信じられる 親の役目は未来に向けて送り出すこと理解者になることではない いつも笑顔の優しい親である必要はない
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最近はマスコミでも騒がなくなったが、叱らない、褒めろ!が合い言葉である。騒がないというのか当たり前になったのだろうか。尾木ママを中心にこの子育てが大流行であるが、はやればアンチもあるはずで、タイミング的には出てきておかしくないときだった。 内容は、確かに、、、と思うが、教育や子育...
最近はマスコミでも騒がなくなったが、叱らない、褒めろ!が合い言葉である。騒がないというのか当たり前になったのだろうか。尾木ママを中心にこの子育てが大流行であるが、はやればアンチもあるはずで、タイミング的には出てきておかしくないときだった。 内容は、確かに、、、と思うが、教育や子育ては科学ではないため、自分の心情や感覚でものが言えてしまって、相手の意見を論理的に否定することが不可能であるので、評価が難しい。最近の若者がおかしくなったのは褒めて育てたからだという論調であるが、若者にインタビューをしているわけでもなく、結局外から「〜だろう」とかってな推察をしているだけである。 私は教育学は学問ではないと思っている。こんなことを書くと専門家でもないのにと叱られそうであるが、長い教育の歴史を持っているのにきちんとした縦断的な調査研究がなされていないため、反論しようがない。 最近のアクティブラーニングもしかりである。 著者は心理学の学位をお持ちのようであるが、それにしてはあまりにも非学問的な書物である。
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