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戦火の三匹 ロンドン大脱出 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2022/01/03

こんぴら狗を思い出すアニマルロードムービー。 世間的に何が正しいかはそこがどんな世間かで決まる。 私は戦争を経験していないし欧米人でもないのでこの時代のこの舞台の人々の行動を一概に非難はできない。 飢え死なせたり敵国の作戦に使われるくらいなら責任持って安楽死させるというのも一つの...

こんぴら狗を思い出すアニマルロードムービー。 世間的に何が正しいかはそこがどんな世間かで決まる。 私は戦争を経験していないし欧米人でもないのでこの時代のこの舞台の人々の行動を一概に非難はできない。 飢え死なせたり敵国の作戦に使われるくらいなら責任持って安楽死させるというのも一つの正しさだったのだと思う。 その世間的個人の正義が大きな残酷に繋がってしまったことは悲しく二度と起きてほしくない歴史である。 信念的に何が正しいかは世間に関わらず決められる。 私は、同じ状況になったときに、彼らを守りたいと思える人間でありたいと思うね。

Posted byブクログ

2018/05/26

1939年イギリスがドイツに宣戦布告するとロンドンから子どもたちを疎開する人々が増えた。ロバートとルーシーのふたりも祖母の元に疎開することとなり、両親も戦争に備え空軍基地や船上病院での勤務につくために、ペットの三匹を近所に預けることとなった。しかしそこの主人によってペットたちが処...

1939年イギリスがドイツに宣戦布告するとロンドンから子どもたちを疎開する人々が増えた。ロバートとルーシーのふたりも祖母の元に疎開することとなり、両親も戦争に備え空軍基地や船上病院での勤務につくために、ペットの三匹を近所に預けることとなった。しかしそこの主人によってペットたちが処分されそうになった時、三匹は命からがら逃げ出すのだった。 第二次世界大戦下でのイギリスの様子を、疎開する子ども、都会に残る子ども、その親たち、そしてペットの動物たちの目を通して書かれています。そこには戦争を前にして40万匹以上のペットが安楽死させられたという史実があります。 逃げ出した三匹ジャックラッセル犬のバスター、ボーダーコリー犬のローズ、猫のタイガーはローズの帰巣本能を元に旅をすることになるのですが、この三匹の個性が物語を引っ張っていきます。 イタズラ好きで好奇心いっぱいのバスター、真面目で慎重なローズ、マイペースなタイガー。それぞれの見せ場も用意されており、三匹の旅を彩っています。三匹は擬人化することなくあくまで犬猫として書かれています。そこは描写の巧さと言いましょうか三匹の内面に入り過ぎず、少し離れた位置から三匹の様子が書かれているのです。そんな三匹の行動から三匹の気持ちが想起され共感を生むことになります。そして読者も三匹と共に旅をすることになるのです。 そんな三匹と並行して人間の様子も描かれます。疎開先での人間関係、先の戦争の悲しみのために奇行を繰り返す祖母、戦争のために犠牲となる動物とそれを助けようとする人の活動。それらが組み合わされ戦争という重いテーマを扱いながらも温かさとユーモアにも溢れた作品となっています。

Posted byブクログ

2016/02/26

第二次世界大戦中のロンドン、田舎の祖母の家に疎開することになった兄妹。二人のペット2匹の犬と一匹の猫は、その間ロンドンの知り合いの家にあずかられるが、その家の主人は動物が嫌いで動物シェルターに連れていかれる。どうにかそこから逃げ出した3匹は、兄妹を探しに田舎へ歩き出す。 大事な...

第二次世界大戦中のロンドン、田舎の祖母の家に疎開することになった兄妹。二人のペット2匹の犬と一匹の猫は、その間ロンドンの知り合いの家にあずかられるが、その家の主人は動物が嫌いで動物シェルターに連れていかれる。どうにかそこから逃げ出した3匹は、兄妹を探しに田舎へ歩き出す。 大事なペットの運命から戦争の悲惨さを考えさせる。

Posted byブクログ

2016/02/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第2次世界大戦直前の英国、ドイツの宣戦布告によって子ども達は田舎へ疎開することになった。ロバートとルーシーも、ペット(トラ猫のタイガー、ボーダーコリー犬のローズ、ジャッククラッセル犬のバスター)を母親の友人宅に預け、おばあちゃんの家に移る。 ところが、おばあちゃんの様子は変だし、預けた動物たちも姿を消してしまって……。 バラバラになってしまった家族と動物たちの絆、戦時中の人々の動物たちとの交流や別れを描く。 ストーリーにいくつか無駄がある点を除けば、感動の作品。 タイガーは、チャーチル首相の猫になるエピソードは必要なかったでしょうし、列車のコンパートメントで同乗したジョーも、お父さんの同僚なのにその後何の展開も生まない。 シルビア婦長が受け取ったヘレン宛の電報(訃報?)は一体なんだったのか? さらに、最後にいきなりお父さんが登場するあたりには突飛な印象を受ける。 タイトルは「戦火の……」ではなくサブタイトルの「ロンドン大脱出」の方が適してはいないか。この三匹も、軍隊にいるお父さんを除いた家族も、戦地にはいなかったのだから。 戦時下の人々の心情、動物たちの知られざる悲劇や活躍を細やかに描いていて、共感できる。

Posted byブクログ

2016/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

原題は「The Great Escape」。1939年9月、ドイツに宣戦布告した英国では、その直後の4日間に40万匹以上の犬や猫が安楽死させられたという。本書の主人公である3匹、ボーダーコリーのローズ、ジャックラッセルテリアのバスター、トラ猫のタイガーも、まさに安楽死させられようとしていたところを逃げ出し、離れ離れになった家族を捜し求めて長く危険な旅に出る。空襲時に動物を保護する団体があったことには驚いた。ひとまずハッピーエンドではあるけれど、その後激しさをます戦争を彼らはどう生きただろうか。

Posted byブクログ

2016/01/31

戦争が始まったので、ロンドンに住むロバートとルーシーはおばあちゃんのいる田舎に疎開することになった。大切なペットの犬バスターとローズ、猫のタイガーを知り合いに預けたのだが、その人のだんなさんは動物嫌いで、犬と猫を処分場に連れて行ってしまう。危ういところでにげだした3匹は、ロバート...

戦争が始まったので、ロンドンに住むロバートとルーシーはおばあちゃんのいる田舎に疎開することになった。大切なペットの犬バスターとローズ、猫のタイガーを知り合いに預けたのだが、その人のだんなさんは動物嫌いで、犬と猫を処分場に連れて行ってしまう。危ういところでにげだした3匹は、ロバートたちのいる田舎めざして歩き始めた。 3匹の動物たちはたくましく生き、旅を続けていくが、困った羽目に陥ることもしばしば。ドキドキしながら彼らと一緒に旅をする気分になれる本です。

Posted byブクログ