新・スクラム の商品レビュー
(2016/1/20) 元ラガーマンのスポーツジャーナリスト、松瀬さんの新刊。 ここ数年彼のラグビーコラムには大変お世話になっていたので、 すぐに手にとった。 ただ、タイトルの「新・スクラム」、これだけワールドカップでラグビーブームになってる中、 渋いテーマだなぁと思って読んでみ...
(2016/1/20) 元ラガーマンのスポーツジャーナリスト、松瀬さんの新刊。 ここ数年彼のラグビーコラムには大変お世話になっていたので、 すぐに手にとった。 ただ、タイトルの「新・スクラム」、これだけワールドカップでラグビーブームになってる中、 渋いテーマだなぁと思って読んでみたら、なんとワールドカップ一色。エディジャパン一色。 推察出来なかった私がばかだけど、最近の羊頭狗肉のタイトルが多い出版界にあって、 このタイトルは渋すぎないかい? 「エディジャパンのスクラム」とかにしたほうが、アイキャッチがあったんではないだろうか。 この本の売れ行きがどうだか知らないけど、少なくともタイトルしか知らないときと、 内容を読んでからとで、この本に対する興味は百倍変わった気がする。 前置きが長くなった。 要するに、面白いのだ! 私のような、南ア戦勝利以前からエディジャパンを追いかけてきた者にとっては、 第1章の、日本代表のスクラムを徹底的に鍛えたダルマゾ氏へのインタビューは素晴らしい贈り物だった。 彼の名前はずっと前から知っていても、どんな人物か、何を語るのかは、ほとんど知らなかった。 エディさんはあちこちでしゃべっていたが、ダルマゾさんは謎の人だった。 松瀬さんとの電話でインタビューを受けながら感謝して泣いているなんて、、、 もらい泣きしてしまう。 そして2章ではあの3勝1敗のワールドカップを、スクラムに視点をおいて、解説している。 流石にこんな本はない。どうしたって目立つバックスが中心になる解説が多い中、 あえてスクラムの8人にフォーカスしたこの2章。素敵過ぎる。 太田治と坂田正彰のフォワード実力者の解説もいい。 コラムには廣瀬、大野、堀江、五郎丸が取り上げられているが、これはまあ読み物ってことで。 3章はビフォアアフターではないが、期待された2011年カーワンジャパンの惨敗後、 日本代表がどのように強化されたか。セットプレー、スクラムがしっかりしない限り 勝てないと、3年がかりで強化、進化したその状況を、松瀬さん自身の過去のコラムから追っている。 もちろん彼もスクラムだけを取り上げていたわけではないから、 あえてこのように抜き出すと、その進化がわかり、興味深い。 4章は元日本代表長谷川慎のインタビュー。ダルマゾが去った今、2019年のスクラムは誰が見るのか。 このインタビューを読む限り、長谷川さんも十分資格がありそう。 いやー、楽しい本! 第1章 「スクラムは動く心臓だ」“哲人”マルク・ダルマゾ論 (スクラムは心臓 草食動物から肉食動物になった南アフリカ戦 ほか) 第2章 ジャパン・スクラム戦記―2015年ワールドカップ (日本×南アフリカ(2015年9月19日) 日本×スコットランド(2015年9月23日) ほか) 第3章 ジャパンスクラム進化のプロセス 2011~2015年 (W杯ニュージーランド大会・世界のスクラムの傾向と対策(’11年10月) なぜスクラムは崩壊したのか?―ジャパンvsルーマニア(’12年11月) ほか) 第4章 ミリ単位の勝負の真髄“ミスター・スクラム”長谷川慎 (日本スクラム躍進はルール変更が追い風 ダルマゾとの邂逅 ほか)
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「スクラムの神は細部に宿る」 「スクラムは心臓だ」 スクラムしかできないと思ってましたがかなり重要なポジションやったんですね。 やってただけにとても面白く読めました。 ラグビーがわからない人もスクラムて何やってるのかわかってもらえるくらい細く書かれています。 とても面白く読めまし...
「スクラムの神は細部に宿る」 「スクラムは心臓だ」 スクラムしかできないと思ってましたがかなり重要なポジションやったんですね。 やってただけにとても面白く読めました。 ラグビーがわからない人もスクラムて何やってるのかわかってもらえるくらい細く書かれています。 とても面白く読めました。
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