日本の無思想 増補改訂 の商品レビュー
タテマエとホンネというとき、ホンネの方に「信念」があるかのようだが、実際には「どっちでもいい」というようなニヒリズムがあり、本当は信念と言えるようなものはなく、これをあるかのように偽装する装置として機能しているのではないか。なぜ日本人は信念を持てないのか。 第2章では日本史の公私...
タテマエとホンネというとき、ホンネの方に「信念」があるかのようだが、実際には「どっちでもいい」というようなニヒリズムがあり、本当は信念と言えるようなものはなく、これをあるかのように偽装する装置として機能しているのではないか。なぜ日本人は信念を持てないのか。 第2章では日本史の公私、第3章では西洋の公共性まで遡り、なぜ日本では信念を言葉で表現して議論して公共性を築けないのかを探る。 第4章では「べしみ」「もどき」を手がかりに、アーレントの言うような西洋のお仕着せの公共性ではない、私利私欲から出発するような公共性の築き方を模索する。 繋がりがよくわからない部分もあるが、とにかく読んでいる間、面白い。
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日本のホンネとタテマエと公私論の解釈。筋道立ってて読んでいて納得感があった。個人的には第3部の論理展開が魅力的だった。アンナハーレント、ヘーゲル、マルクス。筆者も書いてるが第4部が割と足早だったので理解が追いつかない部分があった。満足。
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