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部分的つながり の商品レビュー

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2016/03/28
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人類学で文化とか社会を書くときにおこる問題について書いた本である。一般的な学問論としても読める。1991年に脱稿した本である。  基本的には、文化は象徴の系列を通じて、部分的リンクを貼れるというものであり、全体をみわたすような場所はないし、ましてや西洋の分類体系でまとめられるものではないということを言っている。類似というのは「みにくいアヒルの子」でいうように、観察者にとって、何らかの意味のある類似にすぎないのであるが、ストラザーンは類似のみられる規模や類似のある文化的な位置についても言及していてたいへん興味深い。  第二部は「情報の欠落」(文化は継承されるときに情報が失われ、この欠落を外部から補う)とか、「創造的な切断」(カルトとか文ー入れ墨の意味を考えれば、文化とは切ることなので当然だろう)、「メラネシアのサイボーグ」(部分的つながりを通じて回路を形成する)などの言葉が使われているが、いっていることは、それほど難しい話ではない。まあ、そんなもんであろう。西洋人にとって難しいというだけである。

Posted byブクログ