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安売り王一代 の商品レビュー

4.3

33件のお客様レビュー

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2018/10/23

ドンキホーテ創業者が、その歩みについて語った本。日本の厳しい時代に大きくなった会社だけあって、その成功体験は異質である。まさに逆張りの連続であり、苦難の連続である。多くの困難を乗り越え成功を続けてきた創業者の体験は、とても興味深い。面白い本であった。 「(ネガティブモード脱出法...

ドンキホーテ創業者が、その歩みについて語った本。日本の厳しい時代に大きくなった会社だけあって、その成功体験は異質である。まさに逆張りの連続であり、苦難の連続である。多くの困難を乗り越え成功を続けてきた創業者の体験は、とても興味深い。面白い本であった。 「(ネガティブモード脱出法)一人で自宅に引きこもる。昼間から雨戸やカーテンを閉めきり、じっと何もせずに過ごす。外出は厳禁。食事は買い置きや出前で済ます。テレビやラジオもつけずに外界の情報はすべてシャットアウトする。できれば布団をひっかぶって、陰々滅滅とした環境の中、仕事のこと、人生のこと、将来のことを徹底的に考え抜くのである。ひたすら悶々と、布団の中で落ち込むだけ落ち込むのである。この状態を3日も続ければ、突然、鬱々とした気分が劇的に晴れるときが来る。こうして落ち込みが底を打ったとき、人間は一挙に浮上する」p32 「常識を信じないという体験論的な哲学」p52 「まじめで能力と才能にも恵まれているのに、なぜかビジネスでうまくいかない人がいる。そんな人は私に言わせると「見」ができていない。常に全力疾走でいると、危険を知らせる微妙な変化にも気づかないのだ」p86 「ドンキの仕事には「マニュアル」はない。マニュアルを与えれば、一時的に作業効率は上がるだろう。しかしこれでは、うつろいやすいお客様の心を敏感に読み取り、変化にすばやく対応することはできない」p103 「商売と経営は難しい。十の挑戦、百の挑戦で一つか二つ当たればいい方である。大切なのは、傷を大きくしないうちの見極めと見限りだ」p152 「会社の雰囲気は、そのまま商品やサービスに出てしまうものだ。社員が楽しく仕事をしていない会社の商品は、絶対に売れない。これは断言する」p155 「個人的にいくら優秀でも、部下からの人望がなければ、上司としては失格だ。最近の当社の新入社員は、昔に比べ格段に優秀でリテラシーの高い人材が多い。しかし世間で一流とされる大学を出ている人材には、「部下をその気にさせる」資質を備えた若者が逆に少なくなってきているような気がする」p157 「当社も最近は、ドラフト会議で選ばれるような社員を採用できるようになった。とてつもない人材がいくらでも生まれそうなものだが、意外と期待したほどではない」p159 「人は間違って当たり前、判断を誤って当たり前だ。間違いや失敗を恐れていては、果敢な挑戦などできやしない。ミスをしたと気づいたら、速やかに撤退すればいいだけの話だ」p167 「私の経験上、一見もっともらしい理論がいちばん危ない。理路整然だから正しいということには、けっしてならない」p172 「先発企業には、巨大な資本と人材、圧倒的なシステムとノウハウの蓄積がある。後発企業が先発企業のマネをしても絶対に勝てない」p195 「私の行き着いた結論は、「結局、人は人のことなど分からない」ということである」p223

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2018/04/04

なるほど!あの「ドン・キホーテ」はこうやって生まれたんだな!ってことがよ〜くわかる一冊。やっぱりリアル、流通って好きだなあ。それにしてもドンキがこんな売上のある会社だってしらなんだ。。。7&iやイオンにも匹敵するくらい。そして、利益率が半端ない! でも、実はほとんど行っ...

なるほど!あの「ドン・キホーテ」はこうやって生まれたんだな!ってことがよ〜くわかる一冊。やっぱりリアル、流通って好きだなあ。それにしてもドンキがこんな売上のある会社だってしらなんだ。。。7&iやイオンにも匹敵するくらい。そして、利益率が半端ない! でも、実はほとんど行ったことない。。。笑 今度、改めて行ってみよう!

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2018/02/25

1949年うまれ。天の邪鬼なのである。 つねに、逆ばりをすることが、ルールのように 自己暗示をかけて、邁進した。 泥棒市場から、ドンキホーテに発展した。 バッタもんから始まるが、お祭りのような圧縮陳列。 「ひょっとしたら書けない10円のボールペン。」 という ユニークなポップ。 ...

1949年うまれ。天の邪鬼なのである。 つねに、逆ばりをすることが、ルールのように 自己暗示をかけて、邁進した。 泥棒市場から、ドンキホーテに発展した。 バッタもんから始まるが、お祭りのような圧縮陳列。 「ひょっとしたら書けない10円のボールペン。」 という ユニークなポップ。 それは、自分が ではなく 権限を委譲して始めてできた。 とにかく、人に命令されて 売るのでは 売れないのだ。 自分の売りたい物を 売る事で はじめて 小売りが成り立つ。 そこから見つけ出した 独身の人のための ナイトマーケット。 それが ドンキの一番大きな 優位性だった。 それが、騒音反対の住民運動に会う。 夜に薬を売る時に 薬剤師がいない事で売れなかった。 テレビ電話での販売。厚生労働省との闘い。 圧縮陳列であるが故に、放火に 弱いところがあった。 それを、克服する。 問題に対して、真正面に立ち向かう。 そして、一代限りとして、引退する。 みごとな退き際である。

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2017/11/01

ドンキホーテ創業者の安田さんの自叙伝。 無一文からはじまりドンキホーテをつくりあげるお話。 というと、また創業経営者の自慢話か、とおもわれるようだが、一味違うのが自分の内面のドロドロなところも含めてかたっている点。 権限移譲だったりナイトマーケットへの注目だったり素人発想を大事...

ドンキホーテ創業者の安田さんの自叙伝。 無一文からはじまりドンキホーテをつくりあげるお話。 というと、また創業経営者の自慢話か、とおもわれるようだが、一味違うのが自分の内面のドロドロなところも含めてかたっている点。 権限移譲だったりナイトマーケットへの注目だったり素人発想を大事にするといった、どうやって成功したのか?の話もおもしろいのだが、なぜそこまでがんばれたのか?の心のエネルギーのほうが興味深かった。 で、安田さんの場合は、自分のコンプレックスだそうだ。 田舎から都会にでてきて自分はどうしようもない田舎者だ。でも自分はやれるという自尊心があってそれをもてあまして、煮えたぎる情熱のやり場にこまってるからこそ、こういうことをやりとおせたと。 「はらわた」を絞りだせ、「はらわた」を絞り出して考え付くせ、というのは安田さんの名言。 不運の最小化と幸運の最大化、(採用に関して)人は人のことはわからない、だから時間をかけてテストがいる、一定かつ適切な距離感をもって接するのが成功の極意、すなわち主語を転換せよ(お客様を主語にという意味)、真のCEOというものが存在する、それが企業理念集の「源流」、自分で権限を自身で剥奪し部下に与える、権力と権威は似て非なるものであり、はっきり峻別など名言多数。

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2017/04/06

ドンキ一号店が1989年開店。 それが今では全国区。すごいね。 ただ個人的な意見ではドンキが好きな人は偏っていると思う。 安いのが好き、夜中の買い物が好き、雑多なのが好き、という人達だろうか? 言い方が悪いが少数派?的な消費者をターゲットにしている? ただ行き場のない少数派がドン...

ドンキ一号店が1989年開店。 それが今では全国区。すごいね。 ただ個人的な意見ではドンキが好きな人は偏っていると思う。 安いのが好き、夜中の買い物が好き、雑多なのが好き、という人達だろうか? 言い方が悪いが少数派?的な消費者をターゲットにしている? ただ行き場のない少数派がドンキに集まれば、とんでもない需要を生む。さらに少数派は逆にドンキにしか行かなくなる? ドンキでは両替サービスや、外国通貨での買い物も行っている。これは海外の少数派も取り込む作戦なのか? と、考えてもこれはドンキの勝った図式であり、すでに少数派はドンキというグループに取り込まれている。 これからのターゲットは、さらにグループ化されていない少数派を探すことではないのだろうか?

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2016/11/13

月並みな表現だが「裸一貫」でディスカウントストア「ドン・キホーテ」を大成功させた著者の一代記。無学のたたき上げの人だと思っていたが、意外なことに慶應の法学部卒業だった。もっともその学歴がビジネスに役立ってはないが、ビジネスの原動力となった「嫉妬心」を燃え上がらせることには役だった...

月並みな表現だが「裸一貫」でディスカウントストア「ドン・キホーテ」を大成功させた著者の一代記。無学のたたき上げの人だと思っていたが、意外なことに慶應の法学部卒業だった。もっともその学歴がビジネスに役立ってはないが、ビジネスの原動力となった「嫉妬心」を燃え上がらせることには役だった模様。一方で生粋のギャンブラーでもあったようで、その時に磨き上げた勘がその後に商売を始めた時に大いに役立ったとの事。自分が産んで大企業に育て上げたドンキを世襲させないところに好感を持った。

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2016/04/03
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※このレビューにはネタバレを含みます

「ドン・キホーテ」の生い立ちを創業者の安田隆夫氏が綴った一冊。停滞する流通業の中で、上場以来26年連続増収増益と唯一気を吐き成長を続けるドンキ。が、当然この成長の裏には様々なドタバタ劇あり。深夜営業反対住民運動にあったり、連続放火の標的に合い圧縮陳列を否定されたり等々、様々な事件が赤裸々に綴られると共に、その時々に何を思いどう対処したかが具体的に語られます。 ・「はらわた」で考える。考え抜く。苦しんで苦しんでうんうんうん言った先に光が差し込む。その生みの苦しいはまさに「はらわた」から絞り出すイメージ。 ・後発参入は真似ては駄目。常識とは先行して地位を築いた者の考え。先行者を追い越すのに常識の世界で戦っては潰されるだけ。逆張り等、素人だからこその非常識を大事に。 ・業態コンセプトはCVD+A。コンビニエンス、ディスカウント。そこにアミューズメント要素が加わることで可能性が広がる。日本人は夜祭好き。あのテンションを小売りに持ち込む。 ・徹底した権限移譲。ワークではなくゲームにする。ゲームを行うためのシンプルなルール・評価を決める。人は自分事になることで見違えるように働き始める。 ・徹底した権限移譲の先には、個人同士の利益のぶつかり合いが生まれるが、そのバランスを如何に取るかが強い企業になる為に重要。 ・orではなくANDで考える。意見の対立を昇華させより良いものに仕立て行くのが仕事。

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2016/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下手な経営書よりもよほど為になる本。 著者の、試行錯誤を繰り返しながら会社を築き上げた苦労の 跡が、鮮明に記述されています。 本書の中で、著者は「常識に囚われない」「素人だからこその発想」という点を強調していますが、次第に会社が大きくなるにつれ、他の成功企業と同様の所謂「ビジョナリー・カンパニー」となっていきます。やはり、成功企業に共通した普遍的な法則はあるんですね。

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2016/01/22

経営者が自らの半生を綴った書籍は多くありますが、こちらも読んだ感想は損なしという印象です。そもそも、現在では名も知らぬ企業になっていますが、そもそも初めから順調に行く訳ではなく、紆余曲折も。サラリーマンからすれば、その大変さの違いは知りえないかと思いますが、それ故にこのような物を...

経営者が自らの半生を綴った書籍は多くありますが、こちらも読んだ感想は損なしという印象です。そもそも、現在では名も知らぬ企業になっていますが、そもそも初めから順調に行く訳ではなく、紆余曲折も。サラリーマンからすれば、その大変さの違いは知りえないかと思いますが、それ故にこのような物を読むことで、間接的に知ることが出来るのではないでしょうか。

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2015/12/22

ドンキホーテ創業者である安田氏の伝記的な本。 自身の波瀾万丈な人生と、常識を持たない所からスタートするがゆえの「逆張り」戦略が一貫して語られている。 ドンキ愛にやや偏重した印象を受けるが、頷ける箇所も多い。 徹底した権限移譲の重要性や、それがゆえの合成の誤謬。or でなく an...

ドンキホーテ創業者である安田氏の伝記的な本。 自身の波瀾万丈な人生と、常識を持たない所からスタートするがゆえの「逆張り」戦略が一貫して語られている。 ドンキ愛にやや偏重した印象を受けるが、頷ける箇所も多い。 徹底した権限移譲の重要性や、それがゆえの合成の誤謬。or でなく andで考えアポトーシスが行われる健全な組織になる事が大切。 など、サラリーマンをしていると毎日感じるような、本質的な組織の問題へ切り込み企業を育て上げた著者の迫力を感じる。 どれだけ考え方が異なっても、異なるジャンルでも、あらゆる偉人から必ず語られるのは、「リスクを取ること」と「行動すること」。本書も例外にあらず。

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