シェアハウスかざみどり の商品レビュー
クリスマスまで無料で洋館に住めるという特別企画に集まった4人。就職活動中の大学生。通販好きの主婦。想像力豊かな老女。方向音痴な運転手。そして、黒づくめの若い管理人の男。4人の過去の話がそれぞれおもしろい短編になっているのですが、それが一気にラスト繋がる。 4人にそんな、まさかの共...
クリスマスまで無料で洋館に住めるという特別企画に集まった4人。就職活動中の大学生。通販好きの主婦。想像力豊かな老女。方向音痴な運転手。そして、黒づくめの若い管理人の男。4人の過去の話がそれぞれおもしろい短編になっているのですが、それが一気にラスト繋がる。 4人にそんな、まさかの共通点があったのか!管理人弓月くんの正体もわかります。 私は主婦の麻矢さんの過去に一番びっくり。そしてここにいる理由にもまたびっくり。娘達とのエピソードもおもしろくて、一番印象深かったです。
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シェアハウスキャンペーんとして集められた年齢性別バラバラの4人と影ありイケメン管理人。だんだん交流を深めて変わりゆく5人に隠されていたのは、管理人の祖父の恩返しだった。ココロ温まる系。
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神戸をイメージさせる坂の上の古い洋館、シェアハウス風見鶏。 しない後悔より、する後悔の方が楽(だと信じたい)の言葉のとおり、悲しい後悔を抱えたシェアハウスの住人達が、人との繋がりの中で心が軽くなっていく姿がほのぼの以上の幸福感。
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舞台は神戸でしょうか。 風見鶏が付いた、由緒正しい洋館・ベイリー邸。 そこに集まったのは、クリスマスまでの期間限定『シェアハウスおためしキャンペーン』に応募した4人の男女。 そんな虫のいい企画があったら、私も利用したい~ と思ったが、やはり虫の良すぎる企画には謎が… ちょっと苦いものを含みながら、謎が解けて行く。 でも、最後はほっとできました。 最後まで、建物の造りが理解できなかった… 間取り図とか見取り図が欲しいと思いましたが、そういうのって、殺人が起きるミステリにしか載らないですよね。 序章/ヒーローはここにいる/私の竜宮城/ハッピーバースデー/風見鶏に願いを/クリスマスのシェアハウス
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期間限定で風見鶏がトレードマークの「ベイリー邸」に「シェアハウスおためしキャンペーン」で集まった4人と風変りな管理人の弓月の5人の生活。年齢もバラバラな住人達のほのぼのした生活の話だと思っていたが、「ほのぼの」という言葉だけでは済まされない現実を抱えた住人たち。でも、こわばった住...
期間限定で風見鶏がトレードマークの「ベイリー邸」に「シェアハウスおためしキャンペーン」で集まった4人と風変りな管理人の弓月の5人の生活。年齢もバラバラな住人達のほのぼのした生活の話だと思っていたが、「ほのぼの」という言葉だけでは済まされない現実を抱えた住人たち。でも、こわばった住人たちの心を管理人の弓月がいたずらっぽくほぐしていく。心がほんわかする。「おためし」の最終日に分かった事実。人生で「無駄」だと思えたことすらも、他者から見れば「救い」になっていた。人と人が繋がり、心と心が繋がる幸福感に包まれる。
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リクエスト本がやっっっっと回ってきた。ほんまに リクエストをかけたときはたったの2人待ちやったので、 「1か月以内には読めるな」 と、思ったのに、そこから何か月よ? 誰かが止めてたよね・・・、ちゅう具合。 「予約中」のリストにずーっといてたこのタイトルは、正直最近はもう 「これ、誰の何て本やっけ?」 と、思うこともあったけれど、思い出しましたよ、「ペンギン鉄道」の著者でしたね!! さて、そのペンギン鉄道も六甲ライナーあたりを想像して読みたくなったのを、 「いやいや、たぶんお台場のほう」 と、修正しつつ読了したのだけど、今回のかざみどりはどう読んでも神戸。これは、神戸やった。 (そんなことはどうでもいいといえば、どうでもいいねんけど・・・) 面白かったね・・・。 タイトル通り、シェアハウス「かざみどり」に集められた共通点のない4人のお話。 過去や現在にあれこれ悩みや沼を抱えてる様子の住人たちの、共通点は・・・。 ラストで明らかになる、「かざみどり」の秘密・・・。 ・・・とか聞いたら、どう考えても後味が悪そ~うな、暗そ~うな、話っぽいやん!? 住人の共通点なんて、「過去の犯罪」かと思うやん!? ノンノンノンノン!!! 後味スッキリ、すべてまるっとハッピーエンドの、超まえむきになれる小説やった。 日常にくたびれてる今にピッタリ!! やりなおしなんていつからでもできるし、そもそもやりなおす必要があるのかとも思うし、自分の何かも、他人へいい影響を与えているのならいいなあと思った。 とにかく、自分の欠点が誰かの助けになっていたというミラクル話。 融通の利かない性格だったり、空想話を作り上げる現実逃避やったり。 「趣味が家族」の専業主婦やったり、方向音痴やったり・・・。 多かれ少なかれ、そういう欠点は誰しもが持ってるんちゃうんかな、と、思わせるところをついてきてる。 そんなん、読んで「じーん」としないわけがない。 動いてする後悔のほうが楽だ「と、信じる」ところがミソ。 決して、動いてする後悔がつらくないわけではない。 住人たちの性格も、過去も、決して「清廉潔白」なわけではないねん。 客観的に読んでて、 「あー、あー・・・」 と、思うような言動に出たりするんやけど、基本的にはみんなすごい、いい人。 一番、すごいなあと思ったのは、長女が自分をブログまんがのネタにしていると知った母親の対応かな・・・。 決していい気分じゃなかったこともあるやろうけど、 「それはいい」 って言いきったところや、長女自身も 「笑いものにしたくて描いているわけではない」 と、いうところとか、当人たちはどっぷりつかりすぎてわからないのかもしれへんけど、ここの母娘にはちゃんと信頼関係があるんやなと思った。 この主婦に肩入れして読んじゃったのは、私も主婦やしオバサンやからかしら。 家を出て初めて社会に出たときに踏んだ失敗を、すなおに認めて 「何もできなくて恥ずかしいわ」 と、言えたのもすごい。 あと、晴生くんのスーツアクターのヒーロースーツが脱げなくなるくだりは、「おひさまジャム」をほうふつとさせて、 「えっ、ああいうノリ?」 と、ちょっと不安になったけど、違うようでよかった。笑 「ペンギン鉄道」と同様、伏線が多くて多くて。 何回もページを戻って、 「ああ、これがあの伏線やったのか・・・」 と、楽しめました。 面白かった。 ■■■■ ■華奢 か‐しゃ〔クワ‐〕【華×奢】 [名・形動]華やかにおごること。はででぜいたくなこと。また、そのさま。 「―なる京都を離れ鄙野なる諸国に派遣せらることは」〈田口・日本開化小史〉 きゃ‐しゃ【▽華×奢/▽花車】 [形動][文][ナリ] 1 姿かたちがほっそりして、上品に感じられるさま。繊細で弱々しく感じられるさま。「―なからだつき」 2 器物などの作りが、頑丈でないさま。「―なつくりの机」 3 上品ではなやかなさま。 「二十七八の女、さりとは―に仕出し三つ重ねたる小袖」〈浮・五人女・三〉 (2016.07.17)
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とある洋館でのシェアハウスおためしキャンペーンに集まった4人の老若男女。それぞれに何かを抱えている彼らが、一歩前に進む連作短編集。最後のお話で、全てがわかってスッキリするのは、「ペンギン鉄道」と似ている。そのスッキリ感が、好きです。
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クリスマスまでの期間限定で風見鶏のある洋館に住むことになった4人の住人と黒ずくめの管理人。5人の奇妙な共同生活が始まる。平穏だった日々の歯車が少しずつ狂い始めるが・・・ 登場人物たちのキャラクターも生き生きと適格に描かれていて、心温まるいい作品だと思う。
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名取佐和子さん、初めましての作家さんです。 「シェアハウス・かざみどり」 家賃や光熱費がサービスされる、期間限定お試しキャンペーン中~♪ そんなオイシイ物件あっていいの~?と疑いたくなるような…。 いつも不機嫌そうな管理人の青年、弓月。 不器用で誠実すぎるがゆえに、就活がうま...
名取佐和子さん、初めましての作家さんです。 「シェアハウス・かざみどり」 家賃や光熱費がサービスされる、期間限定お試しキャンペーン中~♪ そんなオイシイ物件あっていいの~?と疑いたくなるような…。 いつも不機嫌そうな管理人の青年、弓月。 不器用で誠実すぎるがゆえに、就活がうまくいかない晴生。 デパートが好きで、料理ベタ、かつてのお嬢様・暘子。 (このお料理が、ぷぷっ。あまり人様のことは言えないけれど) 家族にけむたがられ、家出した通販好きなおかん・麻矢。 仕事は社長付きの運転手さん、なのに方向音痴な有。 何か、関係があるんだろうと思っていたけれど…。 うわぁ、そうだったんだ~。 読み終えて、ふんわりと穏やかな、温かい気持ちになりました。 「いつも誰かに助けられているんだ。」 私もそういう感謝の気持ちを、忘れないようにしなくては…。 知らなかったんですが、 風見鶏って、風向計としてだけでなく、 魔除けの役目もあるんですね。
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【収録作品】序章/第一章 ヒーローはここにいる/第二章 わたしの竜宮城/第三章 ハッピーバースデー/第四章 風見鶏に願いを/終章 クリスマスのシェアハウス
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