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うそつき、うそつき の商品レビュー

3.5

24件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

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2023/06/16

嘘をつくと、相手にバレてしまう首輪をつけていることが普通になった世界で、その首輪を無効化する技術を持つ少年の話。 読み初めて、半分くらいまでの感想↓ 嘘がバレるのに嘘をつく人が居ることが理解できなかったり、16歳と18歳の時系列を行ったり来たりするので、期間を空けて忘れてしまう...

嘘をつくと、相手にバレてしまう首輪をつけていることが普通になった世界で、その首輪を無効化する技術を持つ少年の話。 読み初めて、半分くらいまでの感想↓ 嘘がバレるのに嘘をつく人が居ることが理解できなかったり、16歳と18歳の時系列を行ったり来たりするので、期間を空けて忘れてしまうこともあった。 半分から最後まで↓ 謎だったものが少しずつ明かされ、ストーリーが徐々に殺伐としていくのが良い。嘘が絡み合って、読んでいる自分も何を信じて良いのかわからなくなった。 少しだけ厨二要素を感じ、恥ずかしくなるところもあった。 良いと思える演出や、展開が詰め込まれていて凄く好き。 ただ、話のまとまりがあんまり…と感じた

Posted byブクログ

2022/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

国家の管理の為、首輪型噓発見器の着用が義務付けられた世界。非合法の首輪除去で日銭を稼ぐ少年の話。 管理社会でのディストピア系SF小説。 嘘に振り回され、嘘で振り回した少年の物語。結局、だれが「嘘つき」だったのかわからないのが、「嘘を暴く」社会の話であるのに皮肉だなぁと感じます。 普段私たちが生きる人間社会は、嘘と真実をあいまいにしているからこそ平和に回っている部分もある程度あると思うので、なかなか考えさせられました。

Posted byブクログ

2022/04/19

今年中に読みたい!とブックリストに登録していた本。無事読み終わりました。 カバーイラストが片山若子さんのものだったことと、「うそつき、うそつき」という何か心に訴えかけてくるような感情的なタイトルが気になったのです。 とても読みやすく面白かった。私はこの話かなり好きですね。ただ、デ...

今年中に読みたい!とブックリストに登録していた本。無事読み終わりました。 カバーイラストが片山若子さんのものだったことと、「うそつき、うそつき」という何か心に訴えかけてくるような感情的なタイトルが気になったのです。 とても読みやすく面白かった。私はこの話かなり好きですね。ただ、ディストピア小説だけあって辛いエピソードが多いので、そういうのが苦手な人は読むの苦痛かも。 主人公・フラノの十八歳時と十六歳時を章別に交互に語りながら、嘘発見器となる首輪を身につけることが義務付けられる息苦しく狂ってしまった社会と、その社会の中で様々な理由で首輪を外したいと望むひとたちの背景を、首輪除去人であるフラノの目を通して描いていく。 …首輪装着が義務付けられている社会なので、もちろん首輪除去はここでは犯罪である。 ミステリというよりSF色の強い本作だが、練り込まれた世界観、特に首輪についての秘密や構造、設定、フラノとその周辺人物を巡る残酷なまでの嘘や真実が明かされていくところはたしかに広義のミステリと言えるほど、早く続きが知りたい気になると強く引き込まれた。 そして、読み終わってもフラノが最後まで混乱していたように、誰の何が嘘で真実なのか、わからずじまいだった。 でも消化不良のわからずじまいではなく、フラノの語りを通して、この登場人物はこの時どういう思いで話していたんだろうとか、自分で考えてみたいと思わせてくれる類のものだったし、作中でわからずじまいなものがあることはごく当たり前な結末なのだと思った。 嘘か真実か?だけでなく、もっと広い範囲で、誰も真に人の心を理解することはできない。 あ、最後に。 フラノは児童養護施設で育ち、外界とあまり接触しない、そして世知辛い稼業をしているせいか大人びている一面もあるが、年齢通りの正義感を持っていたり、身近な人には心を開きがちなところがあったり、やはり等身大のティーンエイジャーだったのだと思わされる。その面では中高…大学生が読んだらどんな感想が出てくるのか気になる。 ーーー※数行下からネタバレ含む雑多な感想 ネタバレ回避にご注意を。 最後までフラノがどうにか助かってくれ…と思いながら読んでいたので、ラストはああ。避けられなかったか…という気持ち。ただここまで作中で人が死にすぎていたし、どこかこの結末をわかっていたからそこまでショックではなかった。 サクラノが「私も好きだよ」と言った時、首輪が赤く光っていたのは、サクラノの告白を聞いた後だとまあそうだろうなと合理的に思う反面、首輪の特質上、決してサクラノがフラノのことを完全に嫌っていたのではなく、フラノに対してのさまざまな感情の揺れ動きで赤く光っていたのだと、思いたい。甘い考えではあるが。 ほんとにフラノが助かる道はなかったのかな…と考えてしまう。そして師匠がとてもズルい人間だと思ってしまう。口では「スタッフのこどもたち」のことを殺したいわけではない、フラノの身を案じていると言っているが、それならなんでこんな辛く救いようのない稼業を技術を、たかだか十数歳の少年に事実上選択権もなく託してしまったのかと。本当にフラノの身を案じるなら、首輪関連からは完全に遠ざけておくべきだっのだ、ズルい。と思ってしまう。年端も行かない未成年に判断を委ねた上で息子を殺したのは許せないとかいうし。自分だけ何もかも知り得た上で息子が死ぬのは嫌だとか今更だろう、なんで自分の優位性わかった上でそんなフラノのことなじれるの?と思ってしまった。というか首輪のシステムを知った後となっては、除去人とかいう職業自体必要ないだろう、なんで首輪除去の仕事をフラノに斡旋していたのか謎だ。いやまあ除去した人の家族への…という処置のためのサンプル増やしだったのかもしれないけど。 師匠自身が首輪除去の仕事をしていたのも、必要だったのだろうか?それとも唯一自我と記憶を残して生き延びた開発スタッフである師匠には、合法的にそういったことができたかもしれないし、命じられていたかもしれない? ピッピについては…師匠以上に謎だらけだ。 レンゾレンゾの攻略法を知っていたことも含め、ピッピの母親が記憶を改ざんされる前に娘に全部託していたとしても、知りすぎてはいないか?と思ってしまうので。 もちろん彼女が聡明であったことと、行動力を手にしてから情報をかき集めていたからにしても…この後彼女はどうするんでしょ。話がほんとなら師匠を殺しに行く可能性が高いが。 雑多だからいやそこ違うぞってところがあるかもしれない。お許しを。

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2022/03/15

ディストピア。首輪型嘘発見器で管理された社会。 主人公は非合法に首輪除去する少年。 取外不可能な死の首輪を除去する方法を探すが、嘘に翻弄され絶望的状況になる。 嘘がない社会は成り立たないし、人間関係も壊れると思う。

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2020/07/24

首輪型嘘発見器の装着が義務となっているディストピア、首輪除去の裏稼業で暮らす少年フラノの人生を追う小説です。 16歳~18歳のフラノの時間を右往左往する構成で、過去の描写を読んでいるとまるで自分の記憶のような既視感がありました。 苦しみや悲しみに溢れる社会が描かれていますが、彼は...

首輪型嘘発見器の装着が義務となっているディストピア、首輪除去の裏稼業で暮らす少年フラノの人生を追う小説です。 16歳~18歳のフラノの時間を右往左往する構成で、過去の描写を読んでいるとまるで自分の記憶のような既視感がありました。 苦しみや悲しみに溢れる社会が描かれていますが、彼は死んでも構わない連中を相手に仕事をする割り切った生き方を選んでいます。 しかし、首輪や彼自身の秘密が明らかになり…。 読みやすい淡々としたフラノの語りで進みますが、滑るように急にやってくる衝撃的な内容にハラハラさせられた一冊。

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2020/04/28

幼児を除いた国民全てに、首輪型嘘発見器着用が義務付けられた世界が舞台。 苦悩したり、逆境に立ち向かう主人公の闘いを期待したのだが、ちょっと違ったみたい。 あまり心に響かなかった。

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2019/08/04

首輪型の嘘発見器の装着が義務付けられた世界。施設から引き取ってくれた師匠の下で修業を積んだ『フラノ』は、非合法の首輪除去者として、とある首輪の持ち主を探して仕事をこなしていた。そんなある日、解除不可能と言われる数少ない種類の首輪を装着した依頼者が訪れる。 第5回、アガサクリスティ...

首輪型の嘘発見器の装着が義務付けられた世界。施設から引き取ってくれた師匠の下で修業を積んだ『フラノ』は、非合法の首輪除去者として、とある首輪の持ち主を探して仕事をこなしていた。そんなある日、解除不可能と言われる数少ない種類の首輪を装着した依頼者が訪れる。 第5回、アガサクリスティ賞受賞作。 嘘をつくとランプが赤く光る首輪の装着が義務付けられた国。と言っても、嘘の基準は様々なので、当人が疾しさを感じているかどうかが判定基準となっている。他人は騙せても自分は騙せないということか。ただ相当ギスギスした世界になるだろう。現に小説の世界でもそのようだ。だが、そんな決まりになってしまってからは、自分だけ首輪を外すということが幸せかと言うと、そうでもないというのが難しいところだ。 真実はすべて正しく嘘は全て悪いことなのだろうか?知らない方がよかった真実もあれば、相手を思ってつく嘘もある。そもそも私たちの心は、青か赤かで分けられるような簡単なものじゃないだろう。案外自分の嘘を見破られるよりも、相手の嘘を知りたくないのかもしれない。だから壊れていくしかなかったのだろう。 ただ、ミステリーと言うのには違和感。

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2019/06/18

国民を管理するため、首輪型嘘発見器を導入した国家を舞台とした絵に描いたようなディストピア小説。主人公の青年(少年?)の立場や境遇がアメリカ小説「開錠師」とダブったのは自分だけではないはず。 思わず突っ込みたくなるようで意外と練られている設定等はスルーするとして、登場人物の心の機...

国民を管理するため、首輪型嘘発見器を導入した国家を舞台とした絵に描いたようなディストピア小説。主人公の青年(少年?)の立場や境遇がアメリカ小説「開錠師」とダブったのは自分だけではないはず。 思わず突っ込みたくなるようで意外と練られている設定等はスルーするとして、登場人物の心の機微や駆け引きは面白かった。ただし、オチやら何やら含めてスッキリしなかった一冊。アガサ・クリスティー賞をとった作品とのことだが、ミステリ小説ではない。

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2018/08/29

実年齢よりも大人びた主人公、 作中で、日本人全員が着用を義務付けられている首輪という謎多き装置、 それを違法に外す主人公の下に来る多くの、様々な事情を抱えた人々、 そこから巻き起こる死、 そして最後の衝撃的ラスト。 終盤に差し掛かったあたりから、時間を忘れて読書に没頭していました...

実年齢よりも大人びた主人公、 作中で、日本人全員が着用を義務付けられている首輪という謎多き装置、 それを違法に外す主人公の下に来る多くの、様々な事情を抱えた人々、 そこから巻き起こる死、 そして最後の衝撃的ラスト。 終盤に差し掛かったあたりから、時間を忘れて読書に没頭していました。 ある種のトュルーエンドを迎える小説だと思います。 物語の設定面白いので、ぜひ読んでみてほしい一冊です。

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2018/03/07

SF。ディストピア。ミステリとは思わない。 連作短編っぽく、小さなエピソードを繋げて、この世界での人々の暮らしと悩みを描く。 読んでいるだけで息苦しくなる異様な世界観。 面白いが、作品を通して絶望的に救いのないストーリーが続くのは、精神的にきつかった。

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