逆回りのお散歩 の商品レビュー
他の三崎作品と比べて、トンデモな ファンタジー設定がない感じ。 (日本っぽい国に州が存在する世界観なので、 ほかの三崎作品とつながってそう) 市町村合併に限らず、行政における 根回しや計略なんて、日常茶飯事で 起きているイメージがあるので この表題作で起きる出来事に 全く興味...
他の三崎作品と比べて、トンデモな ファンタジー設定がない感じ。 (日本っぽい国に州が存在する世界観なので、 ほかの三崎作品とつながってそう) 市町村合併に限らず、行政における 根回しや計略なんて、日常茶飯事で 起きているイメージがあるので この表題作で起きる出来事に 全く興味がわかない。 そもそも合併の何が悪いんだっけ? むしろ周りの市町村を取り込んででも 活力を持とうとするのは健全、というか 必要なことなのではなかろうか。 「となり町戦争」は地方行政のために 人の死が発生することの恐ろしさを感じられたけど、 本作品の表題作はいまいち何におびえて、何に感動すればいいのか ピンと来なかった。
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世界観の作り方がやっぱりうまい。 当たり前のように設定される非現実的な設定が楽しいです。 物の見方が秀逸だなぁ。
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- ネタバレ
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再読。自分の立っている場所が、確かなものではないのだとあるとき気づいてしまう不安感。既存の立ちはだかるシステムとどうやって戦ったらよいのかという焦燥感。傍観者でいることへの罪悪感。戦いに一歩踏み出すことは、勝利という結果を手にすることではないのだと突き放しながら、それでも立ちすくむことは許されないのだと叱咤される。
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今作は日常と非日常のバランスが日常寄りになっているので、三崎亜記の持っている『荒唐無稽さ』を期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。 反面、妙な現実感はあって、これまで読んで来た中では一番『生々しい』感じがした。ただ、『生々しさ』といっても『生臭さ』とは無縁で、作り物めいた三...
今作は日常と非日常のバランスが日常寄りになっているので、三崎亜記の持っている『荒唐無稽さ』を期待して読むと肩すかしを食らうかもしれない。 反面、妙な現実感はあって、これまで読んで来た中では一番『生々しい』感じがした。ただ、『生々しさ』といっても『生臭さ』とは無縁で、作り物めいた三崎作品の世界は踏襲されていると思う。主人公以下、登場人物が織りなす人間関係は書こうと思えばもっと生臭く描き出せるモチーフで、ここが妙に作り物めいているところが三崎亜記らしい。 『となり町戦争』のスピンオフ短篇も収録されている。ストーリーとしてはこっちの方が面白かったかなぁ。
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高校の『世界史』の授業を想定して講義に出たら、中学の『歴史』ですらなく小学校の『社会』だったくらいのつまらなさだった!このつまらなさは事件ではないだろうか!!?(笑)となり町戦争がやはりおもしろかったよなあ‥と昔日の思いにひたってしまった‥数年ずっと読みかけで止まっている鼓笛隊の...
高校の『世界史』の授業を想定して講義に出たら、中学の『歴史』ですらなく小学校の『社会』だったくらいのつまらなさだった!このつまらなさは事件ではないだろうか!!?(笑)となり町戦争がやはりおもしろかったよなあ‥と昔日の思いにひたってしまった‥数年ずっと読みかけで止まっている鼓笛隊の襲来も引っ張り出してきた。過去の三崎亜記を読み直すきっかけの本になったが、これからの三崎亜記は読まなくてもいいかなあと思った。びっくりするくらいつまらなかった。びっくりした。(笑) たぶん、具体性が足らなかったのだと思う。今まで読んだ三崎亜記の作品では随所に面白く感じる仕掛け(文字上のもの、概念の他方向への使用を使った遊び)があり、それを楽しみに読んでいた気がするが、今回何もなかった。本当に何もなかった。いやほんと、これ、小説じゃなくて小学生の作文じゃないか?っていうくらい短いし内容がなかった。これくらいのこと、ふつうに頭のなかで誰でも考えるだろうと思った。誰でも考えることでもいいから、三崎亜記らしく楽しく書いてくれればよかったのに、そういうこともなかった。わりと本気でこの作家の現在が心配になった。
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