二日月 の商品レビュー
いとうみくさんの描く物語が好きだ。 「二日月」は4人家族の物語。 病気を持つ妹の誕生で一変する日常と家族が、5年生であるもうひとりの娘、杏を中心に描かれる。 もう5年生、でもまだ5年生なんだよね。 杏の心の揺れが切なく思えたり、杏の優しさや成長が愛しく思えたりした。 両親の気持ち...
いとうみくさんの描く物語が好きだ。 「二日月」は4人家族の物語。 病気を持つ妹の誕生で一変する日常と家族が、5年生であるもうひとりの娘、杏を中心に描かれる。 もう5年生、でもまだ5年生なんだよね。 杏の心の揺れが切なく思えたり、杏の優しさや成長が愛しく思えたりした。 両親の気持ちも痛いほど伝わってきた。 生きていればいろいろあるけれど、悪いことばかりなんてことはないよ、と背中を押してくれるような物語だった。
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本当に嬉しかった妹。だが、妹の芽生は、障害をもっていた。 芽生を助けたいママ、パパの気持ちも分かるし、自分のことも見てもらいたい杏の気持ちも分かる。 健康な兄妹がいる真由の気持ちも分かる。 だから、命は大切だということがよく分かる本だった。 すごく悲しい本だが、読んでよかった。
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いとうみくさんの作品を続けて読んでいる時に、予備情報なしに読み、内容が重いと思いました。障害者(児)を扱う本やドラマや映画は、どうしても重い内容になるのか、仕方ないのか。 杏ちゃんの心を丁寧に表現してあると思いました。誰にも悩みや困難に思うことはあるだろうけど、この先も杏ちゃ...
いとうみくさんの作品を続けて読んでいる時に、予備情報なしに読み、内容が重いと思いました。障害者(児)を扱う本やドラマや映画は、どうしても重い内容になるのか、仕方ないのか。 杏ちゃんの心を丁寧に表現してあると思いました。誰にも悩みや困難に思うことはあるだろうけど、この先も杏ちゃんは、月の満ち欠けのように何度も何度も家族のことで悩むのだろうなと思うと、悩ましいなと思いました。 私には少し重い障害がある子どもがいます。本好きなので、その子用に図書館で借りてきた本の中の1冊がこの本でしたが、ちょっと読ませるにはリアル過ぎて、フォローできない気がするので、読ませるか、読ませないように隠すか、迷っています。障がい児自身が読んだら、どう思うかな、現実で慣れてて、案外へっちゃらなのか、悩みます。
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生まれたばかりの妹は障がいがあった。 愛しく思う反面、モヤモヤもある杏。 障がいを受け入れようとする家族。 小学四年生の杏の成長を描く物語。 * 再読。 何度読んでも胸がチクチクする。 いとうみくさんの作品では、 子どもの心の動きがとてもよく描かれていると思う。 杏の心に沿って、...
生まれたばかりの妹は障がいがあった。 愛しく思う反面、モヤモヤもある杏。 障がいを受け入れようとする家族。 小学四年生の杏の成長を描く物語。 * 再読。 何度読んでも胸がチクチクする。 いとうみくさんの作品では、 子どもの心の動きがとてもよく描かれていると思う。 杏の心に沿って、チクチクしたりポカポカしたり。 そして最後は、 「やっぱり前を向いて歩こう」と思える。 * 障がい者をめぐる考え方に正解はないと思う。 そして家族のあり方にも正解はない。 だからこそ、お互いを尊重して、 みんなが笑っていられる方を選んでいくんだ。 私たちの選ぶ方は、きっと間違っていない。
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小学生の頃1番好きだったお話です。主人公と私は共通点がたくさんあるからかたくさん共感できる場面があり、とても感情移入させられました。
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四年生の杏に妹が生まれた。まだ赤ちゃんの芽衣が杏は可愛くて仕方ない。だけどその芽衣は病気で大きくなれないかもしれないという。ミルクを飲む事も、ハイハイもできず入退院を繰り返す芽衣。付き添うママと支えるパパ。もちろん杏も芽衣が元気でいるようにとできる事は頑張った。 それでもクラスメ...
四年生の杏に妹が生まれた。まだ赤ちゃんの芽衣が杏は可愛くて仕方ない。だけどその芽衣は病気で大きくなれないかもしれないという。ミルクを飲む事も、ハイハイもできず入退院を繰り返す芽衣。付き添うママと支えるパパ。もちろん杏も芽衣が元気でいるようにとできる事は頑張った。 それでもクラスメイトには障害児の妹がいる事を言えずにいる。 妹を思う気持ちも恥ずかしいと思う気持ちもどちらも真実。そんな杏の心の成長を描いた作品。 タイトルの二日月は新月の次の日、肉眼で初めて見える月の事。満ちては欠ける月のように、暗闇にいてもまたすぐに明るくなる時が来る。そんな気持ちを表したもの。素直で優しい杏がとてもいい、優しくなれる作品。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学生の女の子に妹ができ、赤ちゃんは長く生きることができないかもしれないと告げられる。10才の子どもに、その現実をうけとめるのは、とても難しいことのように感じられる。お母さんは妹の世話にかかりっきりになってしまう。お姉ちゃんも、まだあまえたい年頃なのに、わがままをいうことができない。 家族の気持ちと、周りの人たちの温度差が描かれている。 月のように希望が満ち欠けしながら、最後は前向きな気持ちで読み終えることができた。
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予備知識がまったくない状態でプロローグを読み始める。 「みんな笑顔だった。」っと‥ 「きょうだい児」とは、障害のある子どもの兄弟姉妹のこと。 小4、小5の多感な女の子の揺れ動く感情が切なかった。
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#二日月 #いとうみく #そうえん社 #児童書 #読了 障がいがあり、入退院を繰り返す妹。そのそばでいい子でいなくちゃとがんばる杏。きょうだい児という言葉があるそうですが、まさにそういう話です。妹は大事、でも…と揺れ動く感情が素直に描写されています。お話の終わり方がまた素敵でした...
#二日月 #いとうみく #そうえん社 #児童書 #読了 障がいがあり、入退院を繰り返す妹。そのそばでいい子でいなくちゃとがんばる杏。きょうだい児という言葉があるそうですが、まさにそういう話です。妹は大事、でも…と揺れ動く感情が素直に描写されています。お話の終わり方がまた素敵でした。
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生まれてくるのを楽しみにしていた妹には障害があり、両親はそちらにかかりっきりになってしまう。 妹は可愛いし大切だけど、淋しかったり悔しかったり…。 複雑な心情が素直に描かれていて、共感できる。 タイトルの「二日月」は、最後にそういうことかと納得した。
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