殺人者たちの王 の商品レビュー
シリーズ2作目。 前作の事件が解決して数か月後、主人公のもとにニューヨーク市警から、猟奇連続殺人事件の捜査に協力するよう依頼がありました。もちろん、彼が21世紀最悪のシリアルキラーを父に持ち、幼いころからその英才教育を受けていたという実績を見込んでのことです。はじめは気乗りしない...
シリーズ2作目。 前作の事件が解決して数か月後、主人公のもとにニューヨーク市警から、猟奇連続殺人事件の捜査に協力するよう依頼がありました。もちろん、彼が21世紀最悪のシリアルキラーを父に持ち、幼いころからその英才教育を受けていたという実績を見込んでのことです。はじめは気乗りしない主人公でしたが、ニューヨークで起きている事件には、どうやら刑務所を脱走した父親が関わっているのではないかという疑いを抱き、しだいに泥沼に引きずり込まれていきます。 ほんとうはこの本を読むつもりじゃなかったんです。買い溜めした本が他にもいっぱいあって、読みたいものが山積みになっているのに、前作の終わり方があまりに絶妙で、続きを読まずにはいられいという気分にさせられてしまいました。2作目も同様、事件は解決されないまま、主人公や周辺の人たちが危機に落ちいった状況で、しかも提示された謎は謎のまま終わってしまっています。 こんな中途半端な気分じゃ収まりがつきません。きっと近いうちに、3作目も手に取ってしまうんでしょうネ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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三部作の2作目。これは三冊一気に読んだほうがよいかも。少なくとも三作目早く読みたい。青春ミステリとあるが決して軽いわけじゃないです。
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ちょっと、この後、どうなるの!? ってトコで終わってる(/ω\) これ、出てすぐ読んだ人々、やきもきしただろうなぁ~。 今なら、続巻が出ているので安心ですね! さぁ、続き読みましょう、そうしましょう。
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なんて終わり方なの全く!続きはいつでるの?こんなことなら三冊目が出てから2、3と一気に読めばよかった。ものすごい焦らし方!。あ〜待ち遠しいことです。 1冊目よりジャズが追い詰められてきた感が強くなって心配。 そして原題は「GAME」なのに邦題が「殺人者たちの王」なんだ……。
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三部作の第二弾。 シリアルキラーを父に持つジャスパーはニューヨークで起こってる連続殺人事件に巻き込まれる。そこに父の影を感じるジャスパーは警察と協力し捜査する。一方、ジャスパーの彼女もジャスパーの手助けをするが…。 シリアスな展開だがキャラクターが良いので楽しく読める。ただ次の最...
三部作の第二弾。 シリアルキラーを父に持つジャスパーはニューヨークで起こってる連続殺人事件に巻き込まれる。そこに父の影を感じるジャスパーは警察と協力し捜査する。一方、ジャスパーの彼女もジャスパーの手助けをするが…。 シリアスな展開だがキャラクターが良いので楽しく読める。ただ次の最終巻に向けた上巻という感じ。
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うっかりこっちを1作目と勘違いして借りてきたため止むを得ず先に読んでしまいましたが、よりによってそんなクリフハンガーで終わるのかと未読の1作目3作目に前後挟まれ宙ぶらりんな読後感…。 これは3部作すべて読まねば! 大人びて賢いけどシリアルキラーの血筋と父親の見えない支配に悩む主...
うっかりこっちを1作目と勘違いして借りてきたため止むを得ず先に読んでしまいましたが、よりによってそんなクリフハンガーで終わるのかと未読の1作目3作目に前後挟まれ宙ぶらりんな読後感…。 これは3部作すべて読まねば! 大人びて賢いけどシリアルキラーの血筋と父親の見えない支配に悩む主人公のジャズを援助してやりたい気持ちがむくむく湧いてくるのがいいですね。 読む順番間違えたのは痛恨のミスでしたが後日挽回します!
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ジャズ、コニー、ハウィーそれぞれに与えられる試練。 年相応の悩みなどもあり、3人が3人とも一生懸命な様がいかにもYAでよいなぁ。 この背中がくすぐったくなるような感じは大事にしてほしい。 それにしてもバリー・ライガ引っ張るな。早く次が読みたい。
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今シリーズの何が良いか、それは17歳の主人公ジャズが、思春期真っ只中の少年らしく自分のアイデンティティー確立に誰よりも必死になりながら、表向きは誰よりもクールに振る舞っている事。自分が動揺すればするだけ自分と言うものを手放さなけれがならない揺らぎが自己陶酔抜きに描かれているとこ。...
今シリーズの何が良いか、それは17歳の主人公ジャズが、思春期真っ只中の少年らしく自分のアイデンティティー確立に誰よりも必死になりながら、表向きは誰よりもクールに振る舞っている事。自分が動揺すればするだけ自分と言うものを手放さなけれがならない揺らぎが自己陶酔抜きに描かれているとこ。 粗筋はNYで起きている連続殺人事件について、殺人者の息子として殺人者の全てを知り尽くしているジャズにNYの警官が話を聞きに来て…と言う流れなんだが、ジャズの育ちがあったからこそのプロファイリング能力のキレが!!全作に引き続き、もうジャズはたっつんでしか聴こえない(笑)ジャズとハウイーを図書館戦争ラジオの二人で聴きたいんだよー(笑) 史上最悪の連続殺人犯の父ビリーに殺人者としてのスキルを徹底的に叩き込まれた息子のジャズが、そのスキル故に人の操り方を知っていたり、それを行使する能力の高さに酔いつつ自己嫌悪に陥る様が半喰種のカネキくんに通じる…。物凄く半喰種の葛藤にリンクするんだよなぁ。優秀な殺人者にはいつでも変身できるけど、そちら側に行かない様、葛藤する。裏返せば身に着けた能力を「殺人者を分析する力」に応用できるわけで、ジャズはそっちを選ぶんだけど「血が騒ぐ」描写があり、ここの辺りの危うい境界線にいる彼が凄くいいのだ。ジャズは1作目のラストで自分の行く方向を自分の胸にタトゥーで彫る。それでも脈々と身の内に流れる殺人者として教育されたもの(尚、優秀)が在り、決意をしながらもつい使用してしまったり、肝の座り方がハンパじゃない怖さも持っている。そこの揺れ動き方が年相応以上に冷静であり繊細であるのが… 先日読み終えた『瘢痕』が殆ど響かなかったのに対して、物凄く解り易い(平易・単純と言う意味ではない。脳みそに入り易い、と言うか)文体で、非常に面白い。ジャズ:たっつん、ハウィー:まえぬで読めるところも更に良しwww 喰種ファンで、小説読みの方にはお勧め。
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ものまね師事件が解決して数カ月、ジャズのもとをニューヨーク市警の刑事が訪れた。 この小説は設定が変わっている。主人公ジャズの父親は、21世紀最悪の連続殺人犯であるビリー。彼に施されたのは殺人者としての英才教育であり、ビリーはジャズを溺愛していた。そして、何より自分を超える殺人...
ものまね師事件が解決して数カ月、ジャズのもとをニューヨーク市警の刑事が訪れた。 この小説は設定が変わっている。主人公ジャズの父親は、21世紀最悪の連続殺人犯であるビリー。彼に施されたのは殺人者としての英才教育であり、ビリーはジャズを溺愛していた。そして、何より自分を超える殺人者、シリアルキラーになってくれることを望んだ。そんな家庭環境のもと、成長したジャズ。シリアルキラーの片鱗を見せていてもおかしくないのに、ジャズは正しく成長する。この設定の時点で、かなり特質だと思います。 ジャズは正しく成長するといっても、本来人間が備えている恐怖への怯えをしっかりと覚えているという点が、葛藤や苦悩を強調して、ジャズに興味を覚えます。ビリーが息子を溺愛するが、ジャズは父を殺したい程に憎んでいる。しかし、憎んでいるからと言って父を殺してしまうと、彼の望みをかなえてしまう。彼を殺してしまう(殺せる)ということは、ジャズは父の英才教育の素晴らしさを証明してしまうこと、自分にシリアルキラーとしての才能があることを自らで証明してしまうからです。その上、自分は、もう元の生活に戻れなくなってしまう。だから、ジャズは苦悩を続けるのです。例えば、彼女との交際にも常に怯えを感じているほどに。 さらに、ジャズが殺人者ではなく、殺人者を捕まえる側で生きていくというのですから、応援のし甲斐があるというもの。羊たちの沈黙のレスター博士のように殺人者の心理を分析し、犯人を追い詰めるジャズ。「自分もいつか連続殺人者になってしまうのではないか」という恐怖を心に忍ばせながらも、その恐怖を追い出すために、捜査に繰り出すジャズ。 特筆すべきは、ジャズは殺人者を捕まえる側に立っていながらも、殺人者から一目置かれてしまうという威光の強さにも焦点を当てているところ。「殺人者の王の後継」として、殺人者達から特別な扱いを受けてしまったらと思うと、、、。 ジャズのキャラクターとしての魅力と設定が際立つ本作ですが、ミステリとしても「殺人者たちの王」の題名にふさわしいほどの残忍さ。ジャズに協力要請があった時点で、すでに15人の男女が殺されています。被害者達には、シリアルキラーの仕業と思われる常人では理解しがたい犯行声明が残されています。 シリアルキラーの父に育てられ、シリアルキラーの残した犯行声明から犯人を推理する。しかし、その犯人からは王としてあがめられる。がんじがらめの運命の中でももがくジャズ。と、結局、ジャズに私は引っ張られていく。 結論としては、ジャズを応援するために本書を読んだようなものです。
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主人公ジャスパー(ジャズ)・デントの父であり、稀代の凶悪連続殺人犯であるビリー・デントの脱獄で幕を閉じた前作から二ヶ月後。 「殺人者を狩る」存在になろうと決意したジャズのもとを、ニューヨーク市警の刑事が訪れ、同市で暗躍する連続殺人鬼「ハット・ドッグ・キラー」の捜査への協力を求めま...
主人公ジャスパー(ジャズ)・デントの父であり、稀代の凶悪連続殺人犯であるビリー・デントの脱獄で幕を閉じた前作から二ヶ月後。 「殺人者を狩る」存在になろうと決意したジャズのもとを、ニューヨーク市警の刑事が訪れ、同市で暗躍する連続殺人鬼「ハット・ドッグ・キラー」の捜査への協力を求めます。 馴染み深い田舎町ロボズ・ノッドから遠く離れた大都会で、ジャズは捜査に加わるのですが… 残虐さと狡猾さを増す連続殺人鬼との対決に加え、ビリーがこの事件にも関係しているようなエピソードが随所に挿入され、緊迫感を煽ります。 また、ロボズ・ノッドに残ったガールフレンドのコニーや親友ハウイーも別の謎を解き明かそうと、時には二人揃って、時には単独で行動を起こします。 この辺り、散り散りバラバラになった彼らに悪いことが起こるのではとドキドキしながら、ページを繰る手が止まりません。 サスペンスミステリーである本作の、もう一つの魅力である青春小説という側面も、今回はまた新たなネタが仕込まれています。 自らの血筋を恐れるあまり、彼女とのセックスを望みつつも踏み切れないジャズが、夜な夜な見る夢の妖しさ。 ジャズの気持ちを察しつつも、彼を思うあまり、本作では時折「暴走」もしてしまうコニー。 切ないような狂おしいような、でも微笑ましいような二人の言葉のやりとりや関係は、血なまぐさい事件をほんの少し忘れさせてくれます。 そんな魅力いっぱいの本作なのですが、ラストは、「えー、どうなってしまうのー!」と、むちゃくちゃ気になるところだらけのままで、放り出されてしまいます。 これから、この本を読もうという方への忠告は二つ。 必ず前作の「さよなら、シリアルキラー」から読むことと、本作のラストはこんな状態ということを覚悟しておくこと。 原題にもあるとおり、作者ライガの "GAME" につきあって振り回されている気分ですが、今さら何を言っても運の尽き。 来年の5月に刊行されるという続巻をひたすら待ちます。
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