〈文化〉を捉え直す の商品レビュー
2015年刊行だが、2019年の「あいちトリエンナーレ」「日韓関係」などの問題を考えるヒントにもなる本。「パブリック・ディプロマシー(広報文化外交)」「ソフト・パワー」「人間の安全保障」などを解説。
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文化的リテラシーが問われる現代世界において、カルチュラル・セキュリティの重要性を説く一冊。 カルチュラル・セキュリティとは聞きなれない表現ではあるが、自分自身をつくりあげてきた環境以外の文化へのまなざしを、謙虚に構築していく必要性は多分に同意できた。不可逆的に加速する、グローバルな他者との交流を築いていく上で、参考にしたい概念である。 また、二項対立に引き寄せらることなく、そして私自身の価値観や思考を切開し相対化していく作業を怠ることなく生活したいとも、この著書を読み改めて感じた。
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国内外の数多くの事例を紹介しつつ、観念論と政策論の双方の視点から、文化の新しい使い方、その危険性と可能性を考察。 今後の文化政策を考えるうえで示唆深い内容となっている。「人間の安全保障」「ソフトパワー」といった文化政策に関連するキー概念を理解するのにも役立つ。
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やや総花的な印象。 初学者にはわかりにくく、そこそこ知っている人にはツッコミが浅く感じるのではないか。もちろん、総論や方向性、問題意識に賛同する人は多かろうけど。
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副題のカルチュラルセキュリティの定義や内容があまり頭に入ってこないが、多様な文化の見方が記載されているので、一読の価値あり。
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どうして世界は、この「あたりまえ」方向にシステム変換できないのだろうな。日本が成熟しているように(このような著者がいるように)、世界も成熟していくのでしょうか。
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グローバリズムの「帝国主義」に懸念を抱くのは当然だが、「一人ひとりが人文学的素養をもって共役可能性を探ろう」という理屈は、お題目に過ぎない。
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