あなたの人生の科学(上) の商品レビュー
この本は、脳科学、心理学、社会学、認知科学など幅広い学術成果を小説という形で、わかりやすく教えてくれています。 とても深い考察で、あっという間に読み終えました! ぜひぜひ読んでみて下さい。
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ずっと積ん読していたのをやっと読んだ。なぜ手に取ったのか良く覚えていないが、特別優秀でなくとも成功できる方法を知ることができると思ったのかもしれない。 成功を決定づけるのは必ずしもIQ ではなく、無意識の領域らしい。今で云う「非認知能力」だろうか。 主題ではないだろうが、教育...
ずっと積ん読していたのをやっと読んだ。なぜ手に取ったのか良く覚えていないが、特別優秀でなくとも成功できる方法を知ることができると思ったのかもしれない。 成功を決定づけるのは必ずしもIQ ではなく、無意識の領域らしい。今で云う「非認知能力」だろうか。 主題ではないだろうが、教育って大事だなと思った。ハロルドもエリカも教育で開花したと思う。 ハロルドは恩師の影響で古代ギリシャについて研究したが、それを通して学びかた、創造の方法を学んだのではないか。創造はきっと無意識の活用のことだ。 エリカは自ら目指す学校に掛け合い入学を勝ち取る。そこでセルフコントロールの術を身に付け、ロールモデルとなる人物と出会う。 画一的な教育が優れた個性を潰してしまうこともあるかもしれないが、凡庸な人間に生きるすべを与えてくれる面も確かにある。
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人の一生を丸ごと体験できる一冊でした。 エリカとハロルド夫婦の出生から、出会い、結婚、転機・・・そして最後・・・ 読了後はタイムスリップを体験した後のような何とも不思議な感覚でした。 興味深いストーリーの中に脳科学や発達心理学の知見をおりこみ、人間はこういう時に、こういう考えや...
人の一生を丸ごと体験できる一冊でした。 エリカとハロルド夫婦の出生から、出会い、結婚、転機・・・そして最後・・・ 読了後はタイムスリップを体験した後のような何とも不思議な感覚でした。 興味深いストーリーの中に脳科学や発達心理学の知見をおりこみ、人間はこういう時に、こういう考えや行動を無意識に行っている、という事をわかりやすく教えてくれてます。 それを踏まえて、あなたはどのように生きていくのか、何を大切に生きていくのか、を問いかけてくる良書だと思いました。
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「意識よりも無意識の方が重要」だが、意識は無意識に働きかけることができる。 自意識とは、もう一人の自分がいてそれが自分を見つめている、という状態だが、前頭葉が深く関わっており、前頭葉が未発達な子供にはまだ自意識が働かない。 人は魂を持った存在だが、その魂は脳の中でニューロンネット...
「意識よりも無意識の方が重要」だが、意識は無意識に働きかけることができる。 自意識とは、もう一人の自分がいてそれが自分を見つめている、という状態だが、前頭葉が深く関わっており、前頭葉が未発達な子供にはまだ自意識が働かない。 人は魂を持った存在だが、その魂は脳の中でニューロンネットワークという「物質」から生じている。 本を繰り返し読むことで、知識を無意識化し自動化することができる。無意識には長い時間をかけて知見が蓄積される。 ミラーニューロンはまるで他人の経験を自分の身に起きたことのように感じることができる。お互いの真似をし合えばし合うほど好きになり、好きなほどお互いを真似することも分かっている。 笑いは人と繋がろうとする本能の表れであり、ユーモアはむしろ笑いを利用するために後から生まれたものと言っても良い。 マシュマロテストで分かることは、その瞬間瞬間の行動は、欲望を抑えるかどうかで行動するのではなく、短期的な欲望/願望と中長期的なものの選択から行なっている。どちらを選ぶかであり、中長期的な願望がない場合、短期的なその場の欲望に従って行動してしまう。これが、目標を持つことの重要性であり、長期的な目標だけではなく、中期的なもの、より短いゴールを設定することで短期的な欲望に打ち勝つことがより容易になる。 意志の力ではなく、環境を変えることでより容易に目標に近づくことができる。環境を変えるとは居住、職場、友人、習慣を変えることである。 欲を克服する。結果が気になるとは欲を持っているからである。結果を気にしてはいけない。 ゴルフはそのプレー、そのプレーに集中する訓練である。現在だけに集中する訓練である。 貧困とは創発システムであり「根本原因」があるわけではない。従って、何かの原因を解決すれば貧困が解決するということはないのである。 自分の集中力をコントロールする術を知れば、自分の人生をコントロールすることができる。 進歩・発展を促す文化とは、人間は仕事をするために生きていると考える。進歩・発展を拒否する文化では、人間は生きるために仕方なく仕事をすると考える。 人との繋がりが深まるほど、人生の幸福度が高まる傾向が明らかにある。 人生の区分は、かつて幼児期、思春期、成年期、老年期に分かれていたが、今は成年期の前に冒険期、成年期の後に引退後の活動期という新たな2区分が加わる。成年期への移行は、親からの独立、結婚、経済的自立が条件となるが、1960年代のアメリカ人は30歳で70%近い人が成年期に移行していたが今では40%未満になっている。
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人間が幸福になる上で、無意識がいかに重要な役割を果たすか 感情がなくなると、人間は自滅的な行動をしやすい
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無意識は、人間という種がこれまでの歴史の中で蓄えてきた知恵を備えているのだ。 自己が生まれる前に、まず愛が始まる。 子供時代の多くは、地図作りの作業に費やされる。 自分の「世界のモデル」がどのように形作られたか、ということを自ら認識できる人というのは、ごく希である。 人間の脳には...
無意識は、人間という種がこれまでの歴史の中で蓄えてきた知恵を備えているのだ。 自己が生まれる前に、まず愛が始まる。 子供時代の多くは、地図作りの作業に費やされる。 自分の「世界のモデル」がどのように形作られたか、ということを自ら認識できる人というのは、ごく希である。 人間の脳には、ただ一つ、他にはない非常に優れた能力がある。それは、何人でも力を合わせて共通の世界観を作り上げるという能力である。
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2人の男女の主人公を、出生から社会人になって出会うまでを描く…。 プロットだけを抽出すればそうなるが、そのそれぞれの成長過程で、バックボーンとしてどのような肉体的、精神的、社会的な成長過程を経るのかを、脳科学や知覚心理学、社会心理学、経済心理学などをベースに説明していく。 ヒ...
2人の男女の主人公を、出生から社会人になって出会うまでを描く…。 プロットだけを抽出すればそうなるが、そのそれぞれの成長過程で、バックボーンとしてどのような肉体的、精神的、社会的な成長過程を経るのかを、脳科学や知覚心理学、社会心理学、経済心理学などをベースに説明していく。 ヒトが現在の社会の中で成長過程にどのような変化や様々な影響を受けていくのかを、小説形式で描いているところが面白い。 内容的には確かに今までの様々な心理学や社会学の本で書かれている事であるが、これが体系的にまとめてあることで解りやすく読み易くなっている。これが学問の書、とはならないが、興味を持ったことを深堀するための最善の入門書とはなりうる。 若い頃に読めたらよかった!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本書を読んで好きな部分が2つあります。 【6章 学習ー友人と学校】 ハロルドがテイラー先生に課題を出されてから、徐々に成長していくシーン 【8章 セルフコントロールー集中力が人生を決める】 エリカがセルフコントロールを身に付けることによって、最悪の状態から改善していくシーン …の2つで、現在働く身としても非常に参考になりました! 他の章で読んだ事も興味深い事だらけでしたが、ありすぎてメモしきれませんww いろんな本を読んだ後に、再度本書を読み返す作業が必要ですね! 「学びたいと思うこと」に関する本を5冊選び、数回読むうちに、頭の中が整理されていくという現象をぜひ体験してみたい。
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非常によかった。 タイトル通り、誕生から始まり、物語形式で人間の人生を追いながら、そのときそのときの行動原理について執筆時点で判明している科学的根拠を紹介しながら説明している。 論文などの紹介はダイジェスト形式だし、原著は2012年に書かれたもので最先端の研究内容とは言えない...
非常によかった。 タイトル通り、誕生から始まり、物語形式で人間の人生を追いながら、そのときそのときの行動原理について執筆時点で判明している科学的根拠を紹介しながら説明している。 論文などの紹介はダイジェスト形式だし、原著は2012年に書かれたもので最先端の研究内容とは言えないので、あくまでも入門書。そして、物語部分の描写の上手さもあいまって非常に読みやすく、入門書としてかなり良質だと思う。 エリカとハロルドという架空の男女の人生を一緒に追っていきながら、彼らの行動についての説明を読んでいると、自然と自分や周囲の人間の、行動だとか培われてきた人格に思いを馳せてしまう。そういった脳の刺激になるという点でも、かなり好みの本だった。
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人間が生まれてから成長の過程を物語調でわかりやすく、様々な論文などを当てながら語ってくれています。 2人の人生、男女の人生、文化の違いなどを理解でき自分は一体どういうものなのか意識して読むと楽しいものでした。
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