私的読食録 の商品レビュー
小説の食べ物について語る散文集。 堀江敏幸の紡ぐ、静謐さのなかにユーモアがちらり見え隠れする散文のリズムを楽しみにして購入したのだけれど、角田光代の擬音語多めな感性全開のパートも楽しかった。 ブックガイドの役割もあり、満腹感でいっぱい。 なぜか、一度に読む量が多くできなくって、...
小説の食べ物について語る散文集。 堀江敏幸の紡ぐ、静謐さのなかにユーモアがちらり見え隠れする散文のリズムを楽しみにして購入したのだけれど、角田光代の擬音語多めな感性全開のパートも楽しかった。 ブックガイドの役割もあり、満腹感でいっぱい。 なぜか、一度に読む量が多くできなくって、ちょっとずつ読んで読破するのにだいぶ時間がかかったのは、月刊誌連載だからだろうか? で、登場した小説の中で、個人的に気になった作品をば記録しておく。いつか読もうっと。 LTフォークス『ピザマンの事件簿』 開高健『ロマネコンティ』 夏目漱石『坊っちゃん』
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普段の書評?本のエッセイ??よりも角田先生の文体が素敵だった… 対談?パスの応酬だから??かな???
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『私的読食録』堀江敏幸・角田光代 著、プレジデント社 私の大嫌いな雑誌『dancyu』に連載されていたらしい食べ物にまつわる文芸作品の書評プラスエッセイ100回分のおまとめです。 あいにく堀江敏幸・角田光代両名の作品はひとつも読んでいませんが、さすが作家の引き出しは凄いなと感...
『私的読食録』堀江敏幸・角田光代 著、プレジデント社 私の大嫌いな雑誌『dancyu』に連載されていたらしい食べ物にまつわる文芸作品の書評プラスエッセイ100回分のおまとめです。 あいにく堀江敏幸・角田光代両名の作品はひとつも読んでいませんが、さすが作家の引き出しは凄いなと感じる内容でした。見開きで連載1回分、1作品分が終わるのでサクサク読めて、食事に関する内容も取り扱う作品も多岐に渡るのでとても楽しく読めました。 扱われている作品で読んだことがあったのは、 『散歩のとき何かたべたくなって』池波正太郎 『それからはスープのことばかり考えて暮らした』吉田篤弘 『酒中日記』『牛肉と馬鈴薯』国木田独歩 『酒肴酒』吉田健一 『ぐりとぐら』なかがわりえこ 『味』ロアルド・ダール だけでした。 まだまだですねぇ・・・ そして読んでるはしから片手のスマホで買ってしまったのは 『文人暴食』嵐山光三郎 『もの食う話』文藝春秋 『春情蛸の足』田辺聖子 でした。 さ、読むぞ! #本 #読書
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どんな味がするのか?読んでいると興味が湧いてきて、何冊かボチッと買いました。この本に書いてあった通りで、想像通りの面白い本でした。この本に出てる本にも食べ物にもすごく興味を持つことができました。全部読んでみたいです。
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食べ物が出てくる本・・・というとつい美味しそうなものばかりを想像するけれど、いやいやどうして、バラエティに富んでいる。 食べ物の使われ方もほんとうにいろいろで、喜怒哀楽、あらゆるシーンに登場するんだなぁ・・・と、面白く思いながら読んだ。 短すぎないボリュームで、ときには著者やその...
食べ物が出てくる本・・・というとつい美味しそうなものばかりを想像するけれど、いやいやどうして、バラエティに富んでいる。 食べ物の使われ方もほんとうにいろいろで、喜怒哀楽、あらゆるシーンに登場するんだなぁ・・・と、面白く思いながら読んだ。 短すぎないボリュームで、ときには著者やその本の背景まで教えてくれたり、食べ物の話はそこそこで脱線したり、読み応え十分。本のあらすじもしっかり入っているので、読みたい本が増える増える・・・。 角田さんも堀江さんも好きな小説家なので、とりあえずそれだけでも嬉しい一冊。
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読書録というか、読んだ本について簡潔に語るために参考にしたくて、たまたま見かけたこの本を手に取りました。 雑誌で連載されている、「本のなかの食」を、堀江敏幸さんと角田光代さんが交互に語った読書録。 いかにも美味しそうな描写として紹介されているものもあれば、ほんの少しの描写...
読書録というか、読んだ本について簡潔に語るために参考にしたくて、たまたま見かけたこの本を手に取りました。 雑誌で連載されている、「本のなかの食」を、堀江敏幸さんと角田光代さんが交互に語った読書録。 いかにも美味しそうな描写として紹介されているものもあれば、ほんの少しの描写で、味について言及されていなかったり、あるいは、いかにも美味しくなさそうなものについても語られているのが面白かった。 角田さんが「本に出てくる食べものというのは、読むことでしか食べられないのだ。」と語った、その通りだと思う。 わたしも、小説のなかに出てくるものを食べたくなるときがあって、買ってきたり、手順が書かれていればその通りに作ってみるが、読んで想像した味とはいつも違うものになる。例え全国チェーンの、どこで食べても同じ味だという食べものでさえ、小説と現実では少し味が違うような気がしてくるから不思議。 美味しいまずいではなくて、文章を通して想像しながら味わった味は、実際に舌に載せてみることでは再現ができないのだと、プロの作家の方が言っているのだから間違いなさそう。 それでも、小説に出てきたものを作ったり食べたりするのは、読書で感じた空気や、登場人物の心情を追体験したくて、本に出てくる食を、また探したり作ったりするのは、業のようなものか。
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「食」をテーマとした書評本だからといって美味しそうな料理や温かな食卓シーンが出てくる作品ばかりが紹介されているわけではないのが良い。
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美味しいご飯が出てくる本が好み。 お二人が紹介する本は、いかにも”食がテーマ”というものだけでなくて、物語の傍に、本の中の住人の日常に、すっと馴染んでいるものをクローズアップしてるから、一度読んだ本でも新しい発見を探しに、また読んでみたくなる。 五感を研ぎ澄まして想像する本の...
美味しいご飯が出てくる本が好み。 お二人が紹介する本は、いかにも”食がテーマ”というものだけでなくて、物語の傍に、本の中の住人の日常に、すっと馴染んでいるものをクローズアップしてるから、一度読んだ本でも新しい発見を探しに、また読んでみたくなる。 五感を研ぎ澄まして想像する本の中のご飯。色も香りも食感も音も味も。沢山の感覚がムクムクするから、もうこれは、やみつきになる。
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「男の場合味が分からなくてはまともな文章は書けないし、女の場合にはセックスが粗悪である」 by 吉行淳之介
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読んだことがない本の方が多いのですが、読んだ本ではやはり東海林さだおさんの丸かじりシリーズやぐりとぐらのカステラや小僧の神様の寿司や、内田百閒の出前の蕎麦や、センセイの鞄の居酒屋は、お話の細部は忘れても、その食べ物のイメージは残ります。角田さんがあげていた血と骨に出てくるうじをふ...
読んだことがない本の方が多いのですが、読んだ本ではやはり東海林さだおさんの丸かじりシリーズやぐりとぐらのカステラや小僧の神様の寿司や、内田百閒の出前の蕎麦や、センセイの鞄の居酒屋は、お話の細部は忘れても、その食べ物のイメージは残ります。角田さんがあげていた血と骨に出てくるうじをふっと飛ばしてから食べる生肉のシーンは私も忘れられません。読んだことがないので気になって仕方ない本ははしれ!ショウガパンうさぎです。焼いたら食べられてしまいからと焼かれる前のショウガパンうさぎが走って逃げる。焼かれたあとの方が生地がしっかりして走りやすそうであることに私も同感です。
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