密室蒐集家 の商品レビュー
ミステリ好き=密室好きでは無い理由…。
2021年9月読了。 ミステリー好きにとって、密室物は大変貴重である。何故ならば、密室トリックほど、作るのに面倒臭くて、読んだ後貶されてしまう可能性が高く、作家泣かせの作風だからだと思う。 何十年か昔の話だが、ある推理作家が手品師に例えて、こう語っていたのを思い出す。...
2021年9月読了。 ミステリー好きにとって、密室物は大変貴重である。何故ならば、密室トリックほど、作るのに面倒臭くて、読んだ後貶されてしまう可能性が高く、作家泣かせの作風だからだと思う。 何十年か昔の話だが、ある推理作家が手品師に例えて、こう語っていたのを思い出す。 「皆さんは不思議な手品を見ると『スゴ~い!ソレってどんな仕掛けなの?!教えて、教えて!!!』って直ぐに言うでしょう? その言葉を信じて良かれと思って、こちらが教えてあげると『な~んだ、そんな程度の事だったんだ。ちょっと考えりゃ解るネタだね。』『結構くだらない』…と散々にくさすでしょう? それと同じなんですよ。 作家が心血注いで考えた(密室)トリックでも、読了したら『大したこと無かったねぇ~』なんて平気で言ってくるw。 推理作家って、報われない職業なんですww。」 一つ一つのトリックは精緻だと思うが、読み終わってしまうと「なぁんだ、そっかぁ~」とか、「ちょっとズルいなぁ~」なんて、ついつい言ってしまうものです。 そんな理不尽な読者に対して、敢然と挑んできた著者の頑張りに最大級の賛辞を送ります。でも、他の方々が褒めてる「少年と少女の…」は、何となく出だしで分かってしまいました。スミマセン。
左衛門佐
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昭和から平成まで、5つの密室事件が起こる短編集だが、時間軸を分けた理由がわからず。また、クイズとしては面白いが小説として読むには魅力がない。導入部分は流し読みで何とか耐え、密室の推理が始まってから本腰を入れて読み進めた。
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面白かった。 久しぶりに読後にガッカリしない本が読めて本当に良かった。 犯人探しの手法として、こういう手があったか! 読み進めるうちに、犯人は誰だ?というより、密室蒐集家はどんな(斜め上からの)推理を披露するのかが楽しみになる。
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地道な捜査も現場の検証も聞き込みもなにひとつなく、話を聞いただけで論理的な推理を展開して、犯人を当てちゃうのが、読みやすかった。
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時代も場所も飛び越えて密室殺人事件を解決する謎の男「密室蒐集家」の活躍を描いた5短編。 「柳の園」3…夜の音楽室にて銃殺 「少年と少女の密室」4…若いカップルの死 「死者はなぜ落ちる」2…上階の住人の飛び降りを目撃 「理由ありの密室」4…密室の作り方ではなく作った動機 「加也子...
時代も場所も飛び越えて密室殺人事件を解決する謎の男「密室蒐集家」の活躍を描いた5短編。 「柳の園」3…夜の音楽室にて銃殺 「少年と少女の密室」4…若いカップルの死 「死者はなぜ落ちる」2…上階の住人の飛び降りを目撃 「理由ありの密室」4…密室の作り方ではなく作った動機 「加也子の屋根に雪ふりつむ」3…自殺未遂者が殺人容疑者に トリックがメインなのでその他の要素は極端に削ぎ落とされている。ただどのトリックも偶然に頼りすぎであり牽強付会な印象を受けたことは否めない。
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密室ばかりを集めた短編集。 ・柳の園 ・少年と少女の密室 ・死者はなぜ落ちる ・理由ありの密室 ・佳也子の屋根に雪ふりつむ の5篇。 それぞれ味わい深い作品です。 密室蒐集家が、各作品で謎解きをしますが、年齢など全く不詳の人物です。 謎解きは納得の内容ですが、作品により、運...
密室ばかりを集めた短編集。 ・柳の園 ・少年と少女の密室 ・死者はなぜ落ちる ・理由ありの密室 ・佳也子の屋根に雪ふりつむ の5篇。 それぞれ味わい深い作品です。 密室蒐集家が、各作品で謎解きをしますが、年齢など全く不詳の人物です。 謎解きは納得の内容ですが、作品により、運の要素も多々ありますね。
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密室ばかりを詰め込んだ短編集。キャラクター描写は薄めだがその分高純度の密室パズラー集といえる。密室物としてはどの話もかなりの高品質だと思う。特に驚いたのは「少年と少女の密室」かなぁ。トリックの肝はありきたりかもしれないけれどそれを気付かせない筆力が凄い。
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題名のとおりに密室に限定した短編集 トリックと意図せぬ偶然か、誘導した偶然か…推理小説好きな私ですが、想像すらできなかったです
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密室トリックを集めた短編集。タイトルである「密室蒐集家」とは、難解な密室殺人事件が起こるとどこからともなく現れて解決する警察内部では伝説と化している人物である。そんな彼の事件の解決は1937年~2001年に渡って5つの短編で描かれており、時代背景を踏まえたトリックやその時代である...
密室トリックを集めた短編集。タイトルである「密室蒐集家」とは、難解な密室殺人事件が起こるとどこからともなく現れて解決する警察内部では伝説と化している人物である。そんな彼の事件の解決は1937年~2001年に渡って5つの短編で描かれており、時代背景を踏まえたトリックやその時代であるが故に起きてしまった間違いもあり面白い。ただ短編によっては偶然に頼りすぎたトリックもあるが、ミスリードを利用した「少年と少女の密室」が一番のオススメである。
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密室蒐集家という謎の人物が、時代が異なる密室の謎を次々に解いていく連作短編。 どれも論理的な推理と、驚きが楽しめる作品でした。中でも「少年と少女の密室」と「理由ありの密室」が特に面白かったです。そして本編ではありませんが、巻末の解説もとても良かったです。 続編が出ることを期待して...
密室蒐集家という謎の人物が、時代が異なる密室の謎を次々に解いていく連作短編。 どれも論理的な推理と、驚きが楽しめる作品でした。中でも「少年と少女の密室」と「理由ありの密室」が特に面白かったです。そして本編ではありませんが、巻末の解説もとても良かったです。 続編が出ることを期待しています。
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