千恵ねえちゃん の商品レビュー
交通事故で両親を亡くした小学生の兄妹と、 彼らを引き取った若い弟夫婦を中心とした、 心温まる家族小説…なんですが…、 ちょいと、ピュア過ぎる嫌いはありました。 よい作品ではあるんですけどね…。 作中で問題が生じても、不安感を感じず、 心地よさを保ったまま、読み進めますが、 言い...
交通事故で両親を亡くした小学生の兄妹と、 彼らを引き取った若い弟夫婦を中心とした、 心温まる家族小説…なんですが…、 ちょいと、ピュア過ぎる嫌いはありました。 よい作品ではあるんですけどね…。 作中で問題が生じても、不安感を感じず、 心地よさを保ったまま、読み進めますが、 言い方を変えれば、盛り上がりに欠ける感じ。 ちょいと、性善説に寄り過ぎているのかな~? もっと、人の汚い部分が描かれないと…。 例えば…、同じようなシチュエーションだと、 朝井リョウさんの『世界地図の下書き』では、 子供の残酷さや乗り越えられない壁の存在が、 作品に、メリハリとリアリティをもたらし、 家族愛が、より効果的に表現されていました。 作者さんは、六十の手習いではありませんが、 恐らく、結構な読書家さんなのでそぅか…?、 構成力や文章力はあり、読み易い作品ですが、 もぅ一つ、何かが物足りない点などは、 老年デビュー作らしいかも…??
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