蒼穹のローレライ の商品レビュー
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1945シリーズ4作目 今作で初めての零戦搭乗員×整備員という設定 声の出ない碧い目の搭乗員・塁 その容姿と父親が犯したとされる事件に巻き込まれ喉を焼かれ声を失います。零戦にある部品を取り付ける事で撃墜の精度を上げる塁は部品によって鳴る音から「ローレライ」と呼ばれ恐れられていました。 音が鳴る事は敵に居場所がわかる為死ぬ確率は上がります…たくさん敵機を墜して俺も死ぬ! 冤罪で殺された父親、地に落ちた家の名誉を回復する為に… もう始まりから塁が戦死した事がわかってます… 整備員・三上のもとに18年後封書が届けられ それは塁が最後に零戦内から発信した電文でした。 なにこれ!今作が一番泣けるじゃない。゚(゚´ω`゚)゚。 初めて死んじゃうけど! ハッピーエンドじゃないこの終わり方に納得して号泣!! 一緒に死ぬ事のないこの2人… 三上がいるラバウルを守るために俺は戦う… 悲しいけど最高でした(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
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Holy NOVELSから出ている尾上先生の本は大体涙腺が決壊します。読者は辛い悲しいと思うことしか出来ないけど、当人達にとっては幸せだったんだと思うとまた涙が出てくる。戦争のことを深く理解しようと思えた大切な作品。
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めちゃくちゃに良かった、めちゃくちゃ泣いた、、、太平洋戦争ものってこともあり、なかなか手を伸ばせずにいたけど、本当に読んでよかった。塁の人生を思うとやるせなさと切なさと悲しさで苦しいけど、ラバウルで三上と出会えたことは塁にとってどれ程の救いと幸せだったろう…内容もだし、プロローグからの構成も、BLとしてはやっぱり好みが左右されるカプも、全部◎すぎてもうこの本を泣きながら抱いて眠る…
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ああ、辛い…。今までの作品がそうだったがために、どこか甘く構えてしまっていました。ハァーー。浅郡塁(あさむらるい)、彼の憎しみで固められていた心は三上の素直さと優しさでときほぐされたのは明らかですが、彼にはまだ生きていける未来が選べたはずです。。彼の最期の言葉が、彼の本心が、もう...
ああ、辛い…。今までの作品がそうだったがために、どこか甘く構えてしまっていました。ハァーー。浅郡塁(あさむらるい)、彼の憎しみで固められていた心は三上の素直さと優しさでときほぐされたのは明らかですが、彼にはまだ生きていける未来が選べたはずです。。彼の最期の言葉が、彼の本心が、もうどうしようもなく悲しいです。これは三上も死ぬのが怖くないんでしょうな。彼が自分のことを愛しく思ってくれていて、そんな彼が自分より一足先に逝き自分を待ってくれているとわかったら。 今までのように2人現世で幸せにとはならないラストでしたが、2人の想いがあるのは確かなのです。彼は本当に立派な搭乗員です。
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1945シリーズ4作目。 今回は初の整備員×零戦乗り。 私は床と天井で萌える腐女子ですが、これが実際に雲の上と地上とで離ればなれになると何とまぁ切なくて、有り体に言えば泣きすぎて呼吸困難起こしました。 毎回毎回しつこいほど泣かされてるシリーズなんですが、作者のここで泣かせるぞエヘン! みたいな意図が見えないので好きです。 物語冒頭は終戦後18年も経ってから、突然元整備員の三上のところに上官の息子が訪ねてくる、というところから過去に遡っていきます。 三上と零戦乗りの塁の出会い、整備員の矜持と搭乗員の信念。埋まらない溝と平行線を引く価値観。 まるでいたちごっこのような二人のやりとりは、読んでる方が可笑しくなるくらいにお互い譲らないんですが、その譲らない想いが終盤になって涙腺を直撃してくる伏線になってます。 声の出せない塁と、その声を唯一聴くことの出来る三上のコンビは、二人だけの関係を構築していくには最適でした。 また三上の、整備員としての気配りが性格にもそのまま出ていて、剥き出しの刃のような塁にそっと布を宛がって包み込むような優しさが沁みます。 悲惨を極めた塁の過去を、そっと解すように抱きしめ、本当は寂しくて仕方がなかった塁が三上に惹かれていく様はとても自然で心があたたまる。 が、そんなふたりの絆を断ち切るかのごとく、徐々に悪化していく戦況。物資も乏しくなり次々と襲撃を受ける基地。そんな中で必死に互いを守り合おうとする二人ですが、声が出ないという弊害もあってか、塁の想いは三上には簡単に通じませんでした。 「いってらっしゃい」の一言にこめられる三上の言葉の重みに、何とも言えない胸の痛みを覚えます。 今までの話はペアだったので運命共同体という感じだったのですが、待つことの辛さをここにきて知った気持ち。 そして最後まで塁を守ろうと必死に搭乗する零戦を整備した三上と、三上は絶対に死なせまいという決意を持って空に向かった塁……。 そこからはもう、ずびずびと鼻をかみ、鼻の下は真っ赤、瞼はぼわぼわに腫れ上がり、ゴミ箱はティッシュの山で大変なことに。ケチって鼻セ○ブ使わなかったのを後悔しました。 そして塁の発した「死にたくない」に、仕舞いには呼吸困難ひきおこし、ひんひん嘔吐いてもんどりうつことに……。 結末としてはそれぞれ受け止め方が異なるとは思いますが、私はごく自然な終わりで良かったと思っています。 そして初回封入ペーパーを読み、はじめてそこで三上の気持ちに区切りが付いたようにも感じました。 この作品でも両者生き残って、というストーリーだと、ご都合すぎて非常に白々しくなってしまうというのもあったのですが、どうして表紙が塁ひとりなのか納得です。 そしてタイトルを思い返し、またむせび泣く。 塁の懐中時計には、三上のばらした時計の部品も入っていて、それはまるで二人が一つの魂となって時を刻んでいるようで、非常に美しかったです。 初読はもどかしくてざざーっと読んでしまったので、じっくり再読しようにも、冒頭文からすでに滂沱の涙で先に進めないという非常事態。 【あのとき、できなかったから】の文章で嘔吐いて咳き込むほど涙が噴き出してどうしようもなくなる。 シリーズ自体がもう好みが分かれすぎているので、今更嫌悪感があるのに手を伸ばす方は少ないとは思いますが、わかりやすいハッピーエンドじゃないと、という方は避けた方が賢明かもしれません。 戦争物に抵抗なく、身が引きちぎられるほど痛い話どんと来いな方には、ぜひともオススメしたいです。
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シリーズ通して読ませて頂いています。今回は初めて少しバッドエンドというか、片方が亡くなってしまう最後です。けれどそのことが必ずしもバッドかどうかは読む人にとって変わってくるラストのように思いました。私は不幸ではないと思います。それはやはり尾上さんの書く描写の一個一個が繊細だからと...
シリーズ通して読ませて頂いています。今回は初めて少しバッドエンドというか、片方が亡くなってしまう最後です。けれどそのことが必ずしもバッドかどうかは読む人にとって変わってくるラストのように思いました。私は不幸ではないと思います。それはやはり尾上さんの書く描写の一個一個が繊細だからというのもあります。声が出ない零戦乗りのとはすごいなと最初思いましたが、読んでいくとそのことがきちんと意味を持ってくるのが面白いところでした。声がないから伝わるものもあって、逆に伝わらないものもある。徹雄だけがその言葉を理解できるのも互いが唯一になれるキーワードですね。想い合ってるはずなのに、生きて欲しいと伝えたのに、累が死んでしまうのは悲しかったけれど、徹雄も累が本当は生きたいと願って一生懸命生藻掻いての最期だとわかって本当によかったです。 個人的には、零戦て無線の電波がを悪いと有名だと聞いたので、声の伝えることできない累が零戦乗りというのはなかなか深いことだなというところです。だからこそ歌うというのも生死を分ける戦場ならではでいいなと思いました。 古参の恒や六郎、秋山さん、新などの名前が出てきてちょっと嬉しかったです。 今回は『乗る人』ではなく『整備する人』の心情や機体に対する思い入れなどが語られていて非常に新しい気持ちで読めました。
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