余命半年の中国経済 の商品レビュー
2016/02/19 自宅 余命半年と言うのはなかなか持ってなキーワード。 しかし書かれてからのタイムラグを感じる。
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今まさに世界が大きく変わろうとしていることが実感できる。9月の習近平の訪米の話題を導入として余命宣告が始まる。本来であれば最新のトピックを扱ったことになるはずなのだが、それすらも過去になってしまうほど事態の進展が早い。中国政府は市場のコントロールを失い、金に物を言わせることがで...
今まさに世界が大きく変わろうとしていることが実感できる。9月の習近平の訪米の話題を導入として余命宣告が始まる。本来であれば最新のトピックを扱ったことになるはずなのだが、それすらも過去になってしまうほど事態の進展が早い。中国政府は市場のコントロールを失い、金に物を言わせることができなくなり国際的な影響力もほぼなくなったといえる。本書ではその経緯を詳しく解説しており、経済の崩壊は必然だったということがよく分かる。経済面での最後の足掻きともいえるAIIBについては軽く触れるにとどまり、すでに終わったことになっているようだ。 国内で言えば親中派(媚中派)筆頭の二階氏を批判しているが、その二階氏が朝日新聞で中国に対して厳しい批判をして一部の人達を混乱に陥れたことは記憶に新しい。ガス抜きであるとか、ポーズであるとか言われているものの、やはり中国と関わることで得る利益よりも損害のほうが大きくなったのではないかと思う。加えて、中国崩壊あるいは米中軍事衝突に備えて距離を取ろうとしているようにも見える。今後も批判を繰り返すのであれば、それだけ中国崩壊が近づいているということになるだろう。また、単なるポーズだったとしても、そういうポーズを取らなければ選挙に勝てないからポーズをとるわけなので、どちらにしろ親中派と言われる人たちの影響力が弱くなるのは間違いない。そういった視点で見れば、親中派の人たちの言動は中国の現状を知る目安になるかもしれない。 さて、本書のもう一つの目玉は安倍首相の戦後70年談話の解説。著者のTwitterなどでも解説をしていたが、改めて詳細な解説を読むことができる。非常に丁寧な解説であり、背景や批判あるいは皮肉についての推測も根拠が明確で説得力があった。
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