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世界を震撼させる中国経済の真実 の商品レビュー

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2023/02/06

中国の入門書 2015年かなり踏み込んで書かれているが、 どちらかというと中国に楽観的 2023年から見ると中国の前途は厳しいと思う ロシアとの連携による打倒米国覇権体制 勝負の一番だが

Posted byブクログ

2018/10/24

ミスター円による、中国の現状を分析した本。やや冗長な感じはあるが、客観的データに基づき中国について正確に分析していると思う。説得力があった。 「GDP世界第2位の経済大国に躍り出た中国が、自ら主導してアジア向けの開発金融機関(AIIB)を作ろうとしたことは、当然の流れと言うべき...

ミスター円による、中国の現状を分析した本。やや冗長な感じはあるが、客観的データに基づき中国について正確に分析していると思う。説得力があった。 「GDP世界第2位の経済大国に躍り出た中国が、自ら主導してアジア向けの開発金融機関(AIIB)を作ろうとしたことは、当然の流れと言うべきです。世界銀行総裁はアメリカ、IMF総裁はヨーロッパ、アジア開発銀行総裁は日本から出すという人事が慣行として固定されています。総裁を取ることのできる機関の設立は、面子を重んじる中国の悲願でもありました」p19 「アフリカともっとも貿易をしている国は、2009年まではアメリカでした。それが現在では中国がトップで、貿易額はアメリカの3倍規模になっています。それまでに中国が、さまざまな手を打ち、下地づくりをしてきたことは見逃せません」p35 「高度成長が飽和状態に向かって進めば、バブル的な部分も膨らんでいきます。成長のステージが変われば、以前のバブルは破裂せざるをえません」p56 「バブル気味だった中国経済は、当局が早い段階から警戒し対策を打ち出したことで、日本のバブル崩壊やアメリカのリーマンショックのような巨大なクラッシュなしに、高度成長から安定成長に移行しはじめた」p62 「中国は独裁国家ではなく、日本によく似た官僚国家で、ようするに普通の国と変わりません。独裁という言葉を使うなら、中国共産党の続ける独裁は「自由民主党一党支配が38年間続いた55年体制というのと、それほど違いません。しかし、中国では、政治的な自由や言論・表現の自由、あるいは人権に大きな制約があることは確かです」p92 「毛沢東のもとで長く国務院総理を務めた周恩来も、日本への留学経験がある親日家」p100 「「少々の格差があっても、自由な市場における自由な競争が必要だと思いますか?」と聞く国際的なアンケートがあります。この質問に「はい」と答えた人の割合は日本が49%でアメリカがおよそ80%、ところが、中国では92%もいた、というデータがあります。ある意味で中国は、アメリカ以上の競争社会なのです」p112 「一向に改革が進まない日本の農協、大学、病院などを見ていると、私は、ある意味で日本のほうが中国よりよほど社会主義的ではないか、と思わずにいられません」p114 「中国共産党の一党独裁は、世界の趨勢を知らない人々がやっていることではなく、既得権益にしがみつく古い連中が続けたがっていることでもないのです。日本人よりはるかに英語がうまく、アメリカのやり方をよく知っている人々が、問題があることは承知のうえで、この方が都合がいいと考えて、続けているわけです」p115 「次の2033年に登場する第7世代は、アメリカ留学組が務める可能性が非常に高い、と私は見ています」p118 「アメリカの空白地帯のように見えていた南シナ海では、東シナ海とは明らかに異なる動き方で、ベトナムやフィリピンと衝突したり、海上拠点を建設したりしてきました」p120 「日本では長く続いた景気低迷や非正規社員の増大のせいもあって若者たちの内向き姿勢が強まり、ハーバード大学やアイビーリーグへの留学生が激減し、ほとんどいなくなってしまいました。中国の留学生が激増したのとは対照的です」p123 「(中国は輸出に依存して発展できない)輸出に依存しつつ先進国のステージに進むことができる例外は、低コストで輸出できるものを膨大に持っている資源国だけで、オーストラリアや中東産油国くらいでしょう」p172 「200年前の1820年でも、中国の実質GDPは西欧社会を大きく上回っていました。この時点で中国は世界のGDPの29%、インドは16%を握っており、両国のGDPが世界の45%を占めていたのです。このころイギリスでは産業革命が本格化していました」p195 「中国とインドは世界でも突出して人口が多いわけですが。考えてみれば、これは、両国がずっと栄えていたことを意味しています。栄えていた地域だからこそ、人口が多いのです」p198

Posted byブクログ