汝、コンピューターの夢 の商品レビュー
SFといえばジョン・ヴァーリィ。ジョン・ヴァーリィの描く世界観の影響は僕には多大。スタイリッシュなSFの最高峰。
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躊躇なく性転換・身体改造・脳みそバックアップできる世界で繰り広げられる物語は、いずれも読むのがとても楽しかった。なかでも「ブラックホール通過」がお気に入り。面白かったです。
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ハードSF。短編。 SFだけども、若者の悩みを上手く描いている印象。 舞台設定やSF的要素に関して、ほとんど説明しないのが特徴的。 想像力が足りず、なかなか入り込めなかった。自分には少し合わないか。 「ピクニック・オン・ニアサイド」はわりと好き。
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へびつかい座ホットラインの世界を味わう 性転換がどうしても馴染めない。でも独特の世界でのドラマはどれもまぁまぁ楽しい。短編集なんだが、第二集である続編も楽しみだ。
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捕鯨反対運動をみればわかるように欧米人(オーストラリアを含む)は水棲哺乳類に何か劣等感か罪責感かコンプレックスを抱いている。だからヴァーリーの八世界シリーズでもイルカ類が進化したと思われる超越知性がイルカやクジラのために地球を人類から解放し、仕方がなく人類は月や冥王星などの〈八...
捕鯨反対運動をみればわかるように欧米人(オーストラリアを含む)は水棲哺乳類に何か劣等感か罪責感かコンプレックスを抱いている。だからヴァーリーの八世界シリーズでもイルカ類が進化したと思われる超越知性がイルカやクジラのために地球を人類から解放し、仕方がなく人類は月や冥王星などの〈八世界〉に暮らすようになったという設定が導入される。 本来、人間が住めない環境で暮らすため、大胆な肉体改造が日常的に行われ、それと同水準のテクノロジーで性別変更が日常的に行われる世界が舞台。しかしお話はその中で生き生きと生活する人々のこと。その生き生きぶりがヴァーリーが新鮮だった所以じゃなかろうか。つまりSF的世界における普通の小説。ピクニックに行く普通の少年、でも行き先はニアサイドなんだ。地球は侵略者に占領されているので月に住む人々はファーサイド=裏側に暮らしているので、「ピクニック・オン・ニアサイド」は少年にとっての冒険なのだ。「ピクニック・オン・ニアサイド」、この簡潔にしていろんなものを示唆するタイトルからして痺れた、これはヴァーリーの処女作。 クローンの姉と初めて会う〈ぼく〉の水星の物語、「逆行の夏」。冥王星のもっと外側で、マイクロブラックホールを捕るホール・ハンターのサヴァイヴァル、「ブラックホール通過」。金星の濃密な大気の底でのヴァカンス旅行、その風景描写が素晴らしい「鉢の底」。「ピクニック・オン・ニアサイド」の少年が後年、女性の環境芸術家になって登場する「カンザスの幽霊」ではクローン技術の暗部が描かれる。「汝、コンピュータの夢」もテクノロジーの陥穽。ライオンの脳の中にはいって休日を過ごした男が、自分の身体に帰れなくなるトラブル。土星の輪で生命維持能力を持つ植物共生体と暮らす生活の音楽小説「歌えや踊れ」。 地球を除く、太陽系各所での生活。
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面白い。『逆行の夏』はたしか『20世紀SF』に採られてて読んでたのだが、同じ世界観の短編と一緒に読むことでより楽しめた。なんとなく、読んでいると萩尾望都のSF(ヘルマロッド殺しとか、銀の三角とか11人いる!とかスター・レッドとか)を思い起こすのだけど、時代的に同じくらいなんだろう...
面白い。『逆行の夏』はたしか『20世紀SF』に採られてて読んでたのだが、同じ世界観の短編と一緒に読むことでより楽しめた。なんとなく、読んでいると萩尾望都のSF(ヘルマロッド殺しとか、銀の三角とか11人いる!とかスター・レッドとか)を思い起こすのだけど、時代的に同じくらいなんだろうか。自在に身体を改変して環境に順応していく様子と、その中で繰り広げられる人間模様が楽しい。『カンザスの幽霊』がしみじみ良かったなあ。
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〈八世界〉シリーズの短編集成、第1巻。全2巻完結なので2巻が出るまで積んでおいたw 尚、ハヤカワから出ているヴァーリイ傑作集と作品の一部が重複している。 ジャンルとしてはSFだが、テクノロジーや環境が変化しても変わらない、人間の普遍的な営みが描かれている。 ハヤカワにも収録されて...
〈八世界〉シリーズの短編集成、第1巻。全2巻完結なので2巻が出るまで積んでおいたw 尚、ハヤカワから出ているヴァーリイ傑作集と作品の一部が重複している。 ジャンルとしてはSFだが、テクノロジーや環境が変化しても変わらない、人間の普遍的な営みが描かれている。 ハヤカワにも収録されているが、『逆光の夏』が一番好きだが、表題作にもなっている『汝、コンピューターの夢』も捨て難い。
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いまだ現実のテクノロジーの近い延長を追って 未来からすれば時代遅れになりそうな物語ではなく、 想像・空想の世界を駆使して、 オーバーテクノロジーの設定を組み込んで 古くならない/なりにくい空想の未来小説。 逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作集 (ハヤカワ文庫SF) を読んで手にし...
いまだ現実のテクノロジーの近い延長を追って 未来からすれば時代遅れになりそうな物語ではなく、 想像・空想の世界を駆使して、 オーバーテクノロジーの設定を組み込んで 古くならない/なりにくい空想の未来小説。 逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作集 (ハヤカワ文庫SF) を読んで手にしたので?八世界とはSF舞台の 甘酸っぱい少年・青年ものかと思っていたが、 ダーク・渋味・苦味の要素が控え目なだけ。 どれだけテクノロジーが進んでも 人間として感じざるを得ない そんなシーンを(も)しっかり焼き付ける。
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