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ホフマニアーナ の商品レビュー

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2016/01/03

タルコフスキーは長編映画を7作しか撮っていないらしいが,本書は帯に「幻の8作目」とある.正確に言えば時系列的には8作目にはならないが,とにかく,映画にしようと思って書いたシナリオというか,その叩き台というか,そういった短中編小説である. タルコフスキーの映画は「ソラリス」しか見た...

タルコフスキーは長編映画を7作しか撮っていないらしいが,本書は帯に「幻の8作目」とある.正確に言えば時系列的には8作目にはならないが,とにかく,映画にしようと思って書いたシナリオというか,その叩き台というか,そういった短中編小説である. タルコフスキーの映画は「ソラリス」しか見たことがなく,だから「ソラリス」がレムなのかタルコフスキーなのかは良く理解していなかったが,本書を読むとソラリスはタルコフスキーである. 本書はドイツの18-19世紀の作家,兼,作曲家,兼,判治で,幻想文学のルーツともいわれるホフマンを主人公にしているが,タルコフスキーだけあって単なる伝記では全く無い.何とも奇妙な味わいで,ホフマンその人が彼自身の作品の登場人物とオーバーラップし,幻想文学の登場人物となっており,しかし,史実にもある程度沿っているようだ. 映画のシナリオもどきということで,画面を頭に想像しながら読むとよい.

Posted byブクログ

2023/01/04

タルコフスキー幻の8作め。ノスタルジアの次に撮影されるはずであった映画のシナリオであり、小説。随所にいかにもタルコフスキーらしいところが散りばめられている。 来るべき映画(しかしそれは来ない)を構想する楽しみ。幻についての幻。

Posted byブクログ