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空の拳(上) の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2023/10/10

 元ボクシング世界チャンプ輪島功一さんのジムに通ったり、フルマラソンを走ったりと、文筆業と並行して自らを追い込む角田光代さん。  私的に、最近密かにボクシングものを読んでおり、角田さんのジム通い、巻末の沢木耕太郎さんとの特別対談の掲載、これでもうビビッときました。  主人公は、...

 元ボクシング世界チャンプ輪島功一さんのジムに通ったり、フルマラソンを走ったりと、文筆業と並行して自らを追い込む角田光代さん。  私的に、最近密かにボクシングものを読んでおり、角田さんのジム通い、巻末の沢木耕太郎さんとの特別対談の掲載、これでもうビビッときました。  主人公は、運動音痴の新人雑誌編集者・空也25歳。文芸部署志望も叶わず、ボクシング誌に配属されます。解らないことだらけで取材もままならず、半ばやむを得ず担当の一つ「鉄槌ジム」に入会します。  この選手でもトレーナーでもない主人公視点が新鮮で、徐々にのめり込んでいく描写は、(経験者である)角田さん自身の目線ではないかと思います。  登場人物の個性・書き分けも見事で、試合場面も臨場感に富んでいます。  入会した小さなジムで出会ったほぼ同年代のボクサーたち。空也は、彼らと関わりながら、ボクシング〝沼〟にハマっていきます。  空也視点で描かれるので、他のボクサーたちの心情は読み取れませんが、彼等のストーリーを追いたいという思いは読者目線と一致し、次の展開の期待感を高めます。  空也を含めて、彼らの挫折や成長はこの先どうなるのか? 下巻が楽しみです。

Posted byブクログ

2022/05/27

出版社入社3年目の那波田空也。文芸編集部にいきたいと思っていたのに、配属先はスポーツ紙「ザ・拳」全然興味のないボクシング雑誌。初めは嫌々仕事をしていたのだが、いつしかボクシングに魅了されていく。特にタイガー立花に出会ってから、ボクシングが生活の一部にまでなっていく。試合の描写は想...

出版社入社3年目の那波田空也。文芸編集部にいきたいと思っていたのに、配属先はスポーツ紙「ザ・拳」全然興味のないボクシング雑誌。初めは嫌々仕事をしていたのだが、いつしかボクシングに魅了されていく。特にタイガー立花に出会ってから、ボクシングが生活の一部にまでなっていく。試合の描写は想像なので、ボクシングがあまりわからない私でも、目に浮かんでくる。そして、立花が魅力的な人間なことも伝わってくる。

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2021/10/09

スポーツを題材にした小説の中でも、ボクシングをテーマにしている作品は、どれもこれも楽しんでます。登場人物の熱いスピリットに、読んでいるこちらまでリングの上に立ったような気持ちになれます。ただこの作品の主人公は、ボクシングに縁のない雑誌編集者。ボクサーたちの姿が、第三者の目を通して...

スポーツを題材にした小説の中でも、ボクシングをテーマにしている作品は、どれもこれも楽しんでます。登場人物の熱いスピリットに、読んでいるこちらまでリングの上に立ったような気持ちになれます。ただこの作品の主人公は、ボクシングに縁のない雑誌編集者。ボクサーたちの姿が、第三者の目を通して描かれているので、ちょっと変わったボクシング小説です。

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2018/12/09

文芸担当者志望の空也が配属されたのは、ボクシング専門誌『ザ・拳』。気乗りしないまま自らもジムに通ううち、いつしかボクシングの魔力に魅了されていく。ボクシングの無垢な美しさを描く青春小説。 敵を倒すのは己の拳だけ。単純明快ながら、その美しさと迫力は他の格闘技を圧倒する。過去のノンフ...

文芸担当者志望の空也が配属されたのは、ボクシング専門誌『ザ・拳』。気乗りしないまま自らもジムに通ううち、いつしかボクシングの魔力に魅了されていく。ボクシングの無垢な美しさを描く青春小説。 敵を倒すのは己の拳だけ。単純明快ながら、その美しさと迫力は他の格闘技を圧倒する。過去のノンフィクションや映画でも、ボクシングものは面白い。どんな勝者でも、必ず孤独感を覚える不思議な世界は本作でも同じである。

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2016/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

角田さんの小説は、ほとんど読んでいるけれども、個人的にいつも設定に違和感があって、正直話に入り込みにくかった。(入り込んでしまったらハマってしまうけど) でも今回は、何の違和感もなく話に入り込めた。設定がひねってない感じがしたし、どこにでも居そうな普通の会社員が主人公で、自分と近しい存在だから共感出来たのかもしれない。 内容もとても面白くて、上下巻を一気に制覇してしまった。あと、単純だが、後楽園ホールにボクシングを見に行きたくなってしまった。

Posted byブクログ

2016/03/23

立花の純粋さがかっこいい。 ボクシングの魅力も何となく分かったけど、 人間関係の描かれ方のほうが興味深かった。

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2015/12/27

選手やコーチではないところからの目線。 のめり込み方や、離れて生き方、なんかわかる。 憑かれている時って自分でもよくわかんなくてアドレナリンが上がってる感じだしなあ。 面白い。

Posted byブクログ

2015/12/05

練習して練習して練習して見える世界があるんだ…資質は確かに大事ではっきりわかってしまうのだろうけど私は立花や坂本や中神の成長と共に空也も見守るつもりで読みました。 彼達は何を得るのかな。

Posted byブクログ

2015/11/28

ボクシングに興味が全くないので、分かりやすい説明だのですが、やはり読んでいてイメージしにくい場面が多々ありました。角田先生の文章力で何とか読めたなという感じです。

Posted byブクログ

2015/11/16

ボクシング、テレビでチラッと見たことがある。もっぱら「はじめの一歩」あぁ「ボックス」も読んだ。ボクシング専門誌の編集者の目線は面白い。それもなまっちろいヘナチョコ男(?)でも気持ちの中には芯が有ると思う、小さいかも知れないけど。

Posted byブクログ