レジリエンス の商品レビュー

スティーブン・M.サウスウィック(著者),デニス・S.チャーニー(著者)

2024/09/30

これはレジリエントな人になるためのヒントが書かれた本である。レジリエントな人とは、強いストレスなど外的要因で心が傷付き打ちのめされても折れてしまうことはなく、回復して、「更に成長していく」しなやかさを持った人である。

この本では、戦争捕虜経験者や特殊部隊の教官や困難な状況に陥った人達のインタビューがこれでもかというくらい多数盛り込まれている。なぜかというと、インタビューを読んで脳の特定部分を繰り返し活性化することでレジリエントな人のやり方を学び、ストレスに強くなる狙いがあるという。脳の構造と機能は変わるのだ。

レジリエンスは多面的であるため強いストレスとトラウマに対処する方法は様々である。この本では対処できる要因を10に絞りそれぞれ章立てて解説されている。すべてやる必要はないが、できそうなものを実践することが大事である。

個人的には以下の章が使えそうだ。
第1章　楽観主義であること
第2章　恐怖と向き合う
第９章　認知と感情を柔軟にする

ところどころ「価値感」の大切さが書かれているが、「価値観」の見つけ方探し方までは書かれていなかった。