教育虐待・教育ネグレクト の商品レビュー
【本について】 教育虐待・教育ネグレクトについて、基本的な概念、日本の子どもたちをとりまぬ環境、家庭や学校でみられる多くの事例が書かれている。知識を得たり整理したりするのによい。 ケースによって状況が異なること、虐待を行っている当事者が「それは虐待だ」と気づきにくい・認めないこ...
【本について】 教育虐待・教育ネグレクトについて、基本的な概念、日本の子どもたちをとりまぬ環境、家庭や学校でみられる多くの事例が書かれている。知識を得たり整理したりするのによい。 ケースによって状況が異なること、虐待を行っている当事者が「それは虐待だ」と気づきにくい・認めないことなどから、これ!といった万能な解決策はないようだ。 また、この本を読み、自分にも思い当たることがあるな、前に見かけた人(見知らぬ人)はこんな感じだったな…と振り返れる人は、実際に虐待は行っていないんだろう。 【読後に思うこと】 我が子を育てることも、誰かに何かを教え育てることもとても難しい。 親だけ、担任だけ、同じ考えの人だけっていうのでは無理な話だ。なるべく多様な人が関わるといいんだろうなぁと思う。 教育に限らず、ひとの人生そのものについても。 今、学校図書館で仕事をしている。どの子も声をかけると嬉しそうに答えてくれる。小学校低学年なら、次からはもう仲良しだ。高学年や中学生になると、少し距離をとった個人と個人の関係になる。この人になら、いつもの自分とは違う一面を見せてもいいかな…と思ってくれてるかも?と思うと私は自然に笑みが溢れる。図書館っていうのは、学校のなかでもそういう特別な場所だ。 誰でもみんな自分に関心を持ってもらったり、きちんと話を聞いてもらったり、いいねって受け容れてもらったりすると嬉しいよね。忙しく時間が過ぎていく現代、ほんのちょこっとの時間でもいいから自分だけのために使ってくれる人がいると幸せだよね。 いろいろな人と関わり、いろいろな面を見せながら、上手くいったり失敗したり、認められたりダメだったり…それを繰り返しながら成長していくことが大切だと思う。
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いや、現場しらねーのにうるせーよ! って最初は思ってたけど、読むごとに事例に驚かされた 解決はできないかもやけど、知ることで 理解や和らぎ?には繋がるのかなって とにかく努力
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嫌がる子供に教育を強いることは虐待となるだけでなく、子供が本当に欲している要望が解決されないネグレクトの状態となることがわかった。他の本とも比較して教育虐待や教育ネグレクトについて深めたいと考える。
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教育ネグレクト、教育虐待は当たり前だけど幅が広い。 当たり前、子どものためだと思っていたというような気付かずに子どもにストレスを与えているパターンが多いと思う。 家庭で、学校で、常に目の前の目線で考える必要があると思います。
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【キーアイデア】 子どもは本来学びたいという本能を持っている 【目的】 早期教育という名の下に気づかずに虐待をしていないかをチェックするため 【引用】 ・心理的虐待とは ・ことばによる脅かし、脅迫など ・子どもを無視したり、拒否的な態度を示すことなど ・子どもの心を傷つけるこ...
【キーアイデア】 子どもは本来学びたいという本能を持っている 【目的】 早期教育という名の下に気づかずに虐待をしていないかをチェックするため 【引用】 ・心理的虐待とは ・ことばによる脅かし、脅迫など ・子どもを無視したり、拒否的な態度を示すことなど ・子どもの心を傷つけることを繰り返し言う ・子どもの自尊心を傷つけるような言動など ・他のきょうだいとは著しく差別的な扱いをする ・子どもの面前や配偶者やその他の家族などに対し暴力をふるう ・精神疾患はストレスが強いほど早期に発症する ・日本の子どもの自尊感情が低いことの要因は、緊張感を強いられる環境から被虐待的経験を受けやすいことに加え、本当の意味で達成感を味わって自分に自信を持つような経験の乏しさにあるのではないかと考えています。 ・子どもの特性や発達段階を無視した親の教育の押し付けは、子どもにとって有害である。 ・「教育ママ」「教育パパ」などの言葉に加えて、「毒親」「モラ母」などの言葉も使われるようになりました。これらの意味するものは、単に子どもへの期待が強すぎるというだけでなく、親自身が子どもの人生に、自分自身の満たされないものを投影して、子どもを支配し束縛するという関係です。小さな子どもにとって、親は唯一の頼れる存在、なくてはならない存在ですから、小さいうちから親の期待に応えようとし、条件付きの愛とその要求にこたえようとして共依存関係に陥ります。 そして気付いた時には、子ども自身が自分の人生を生きることができなくなってしまうのです。 ・教育虐待に走りやすい家庭の特徴 ①両親ともに高学歴で、社会的地位が高い ②親が経済的事情や、家族の承諾が得られなかったために進学をあきらめた経験がある ③母親がやりがいのある仕事をやめて、育児に専念せざるを得なくなった ④子供の成績が優れないことを母親に責任転嫁する父親やその親族からの重圧がある ⑤母親が異常に教育熱心である一方で、父親が無関心である ⑥父親(母親)の教育虐待行為に反論することのできない母親(父親)がいる ⑦親自身が自分のきょうだい間の成績の差にコンプレックスを持っている ・子どもはいつでも愛情を得ようと努力していることを知る ・子どもは存在するだけで肯定的に評価されるべき存在です ・乳幼児期の子どもは、親や家族からの愛情を得ようと努力するものであり、それに無条件に応えてやることが、安定した情動発達や脳の各領域の発達を可能にしているということ、そして心の問題については乳幼児期・学童期、学校教育においては特に小学校までの経験が重要である ・肯定的(能動的)な出来事を増やす ・褒められる ・ニーズに応じた教え方 ・絶対評価 ・話を聞いてもらう ・適切な役割を持つ ・居場所が確保される ・正しいことを教えてもらう ・選択肢の中から選ぶ 【感じたこと】 子どものために良かれと思って施すことでも子ども自身が望んでいなければ虐待に繋がるということを忘れずにいたい。 【学んだこと】 無条件の存在の肯定があってこその教育
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■児童虐待の定義(児童虐待防止法§2) ①児童の身体に外傷が生じ,又は生じるおそれのある暴行を加えること ⇒身体的虐待 ②児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること ⇒性的虐待 ③児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置,保護者以...
■児童虐待の定義(児童虐待防止法§2) ①児童の身体に外傷が生じ,又は生じるおそれのある暴行を加えること ⇒身体的虐待 ②児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること ⇒性的虐待 ③児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置,保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること ⇒ネグレクト ④児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応,児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者〔婚姻の届け出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情にあるものを含む。〕の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと ⇒心理的虐待 ■ネグレクトとは「子供が健全に発育するために必要な最小限の養育を施さない行為」 ■「性的虐待」を受けていることを知りながら,それに対して何もしないでいることを「性的ネグレクト」という ■「代理ミュンヒハウゼン症候群」 ・リチャードアッシャーが命名 ・子供が病気だと装う症例 ・周囲の注目を集めることや子育ての負担から解放されることが目的 ■心理的虐待の定義(子ども虐待対応の手引き〔厚労省〕) ・ことばによる脅かし,脅迫など ・子どもを無視したり,拒否的な態度を示すことなど ・子どもの心を傷つけることを繰り返し言う ・子どもの自尊心を傷つけるような言動など ・他の兄弟とは著しく差別的な扱いをする ・子どもの面倒で配偶者やその他の家族などに対し暴力をふるう ■自尊感情は高過ぎず低過ぎず安定していることが望ましいが,日本では低過ぎて安定している ■例えばオランダなど子どもの自尊感情が高い国ではルールは最小限(日本は逆) ■対人緊張が強く達成感が乏しい ■教育虐待に走りやすい家庭の特徴 ①両親ともに高学歴で社会的地位が高い ②親自身に経済的事情や家族の承諾が得られなかったために進学をあきらめた経験がある ③母親がやりがいのある仕事をやめて育児に専念せざるを得なくなった ④子どもの成績が優れないことを母親に責任転嫁する父親やその親族からの重圧がある ⑤母親が異常に教育熱心である一方で父親が無関心である ⑥父親(母親)の教育虐待行為に反論することのできない母親(父親)がいる ⑦親自身が自分の兄弟の間で成績の差にコンプレックスを持っている ■「授かり婚」は子どもの立場からするとネグレクトの危険性を孕む ■学校教育よりも宗教の教えを優先させるのも教育ネグレクト ■コンサルテーション・リエゾン ・予め密な連携をとり問題の早期発見につなげたり困難に至ることを予防 ・無理せず関係者と連携
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参考になる内容も多いが,「教育虐待」「教育ネグレクト」という言葉の使い方の違和感を覚えるところもあった。
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借りたもの。 教育の問題を、常に子どもの視点から見た時にどう映るかを中心に書かれた本。 これはおそらく、昨今の「毒親」問題の根底にあるわだかまりを産んだ原因でもあるのかも知れない。 競争社会・学歴社会と不安を煽る世の中でそれに加担する教育事業と、不安に煽られ、良かれと思って“英才...
借りたもの。 教育の問題を、常に子どもの視点から見た時にどう映るかを中心に書かれた本。 これはおそらく、昨今の「毒親」問題の根底にあるわだかまりを産んだ原因でもあるのかも知れない。 競争社会・学歴社会と不安を煽る世の中でそれに加担する教育事業と、不安に煽られ、良かれと思って“英才教育””早期教育”に力を入れる親。 親の不安を感じ取り、競争に巻き込まれる狂騒から、常にプレッシャーを受けた子供。子供が「欲しいのはそんなものではない!」という叫びを明文化している。 大人になると意外と忘れがちな、‘子供は大人が考える以上にストレスが多く、ストレスに弱いと気付く’という点に、自身の過去の経験を思い返し、納得するものがあった。 同時に、今の教育現場の問題を指摘。 個々の子供に合った教育を施せない現代の教育システム(一律化していること、成績が点数によるものであること、1人の教師が1クラス40人以上の大勢を見なければならないこと)にもはや無理があり、これが教育虐待・教育ネグレクトに繋がる一因になっていると名言している。 他、アスペルガー症候群の共同著者による、彼らが何を考えているか、は、医者や識者と異なる、当事者の言葉で思考が明記されているので、凄く興味深い。
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