モンテーニュ よく生き、よく死ぬために の商品レビュー
第1部 乱世に棲む(怒りについて―人食い人種は野蛮か;宗教戦争の渦中で;道草―新しい橋ポン=ヌフ余聞;宗教戦争の批判―あるいは文明と野蛮) 第2部 モンテーニュはどう生きたか(ある転機について―「レーモン・スボンの弁護」をめぐって;世界、この私を映す鏡;変化の相のもとに;果樹園...
第1部 乱世に棲む(怒りについて―人食い人種は野蛮か;宗教戦争の渦中で;道草―新しい橋ポン=ヌフ余聞;宗教戦争の批判―あるいは文明と野蛮) 第2部 モンテーニュはどう生きたか(ある転機について―「レーモン・スボンの弁護」をめぐって;世界、この私を映す鏡;変化の相のもとに;果樹園にて―日々が静かであるために)
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『エセー』で知られるモンテーニュの生涯を、『エセー』に見られる記述を中心として描く。自己省察が『エセー』のテーマであるが、それを行うためにモンテーニュは様々な他者を持ち出す。それは人喰い人種であったり、当時の宗教戦争であったり、風景描写であったり…、だから、モンテーニュにおいて、...
『エセー』で知られるモンテーニュの生涯を、『エセー』に見られる記述を中心として描く。自己省察が『エセー』のテーマであるが、それを行うためにモンテーニュは様々な他者を持ち出す。それは人喰い人種であったり、当時の宗教戦争であったり、風景描写であったり…、だから、モンテーニュにおいて、自己を見つめることと世界に目を向けることは何ら矛盾していない。むしろ、世界を考察することが自己省察につながる。『エセー』をただの自己省察の文学だと考えていた者にとって、この指摘は非常に啓蒙的であった。
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