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脳はすごい ある人工知能研究者の脳損傷体験記 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/01/14

認識と表現力と身体能力とがそれぞれ切り離されて、結合しにくい。 そんな印象を受けた。 不思議だった。 そして、障害がでるとこのような感じなのか、とその苦しさを垣間見ることができた。 色々な作業が複雑で困難なものになってしまう。 行動するために、ものすごいパワーが必要になる。 この...

認識と表現力と身体能力とがそれぞれ切り離されて、結合しにくい。 そんな印象を受けた。 不思議だった。 そして、障害がでるとこのような感じなのか、とその苦しさを垣間見ることができた。 色々な作業が複雑で困難なものになってしまう。 行動するために、ものすごいパワーが必要になる。 この人、こんな状態でよく生活できたなあ、と驚く。 自己分析がしっかりできているところも、すごいな、と思った。 目を閉じていても効果のあるメガネのところは、ちょっと信じられないけれど、目を閉じていても瞼から光を感じている、ということなのだろうか。

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2023/07/31

身近に脳損傷経験のある知人がいて、よくその人とも見え方や考え方の変化について話をしてきたので、学者さんが著した当事者視点の回復にまつわる本が読みたくて選んだ。かなり事細かに書かれているので、興味がある人にとってはとても面白いと思う。私は言い回しなどが難しくて、読むのにかなり苦心し...

身近に脳損傷経験のある知人がいて、よくその人とも見え方や考え方の変化について話をしてきたので、学者さんが著した当事者視点の回復にまつわる本が読みたくて選んだ。かなり事細かに書かれているので、興味がある人にとってはとても面白いと思う。私は言い回しなどが難しくて、読むのにかなり苦心した。 冒頭のほうで、著者が病院に行くシーンがあるのだけれど、専門的なアプローチや治療に結び付かなくて絶望している様がよく伝わってきて、読む側もOh••••という気持ちになる。

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2018/04/25

脳震盪症をおった著者による、症状の自己分析とその回復過程が非常に丁寧に記述されている。 もともと著者の頭のできが良かったということもあるそうだが、とにかく外傷性の脳の損傷をおいながら自分の状態をここまでメモできるとは驚き。 しかも、その認知障害が視覚の調整(素人にはそのようにかん...

脳震盪症をおった著者による、症状の自己分析とその回復過程が非常に丁寧に記述されている。 もともと著者の頭のできが良かったということもあるそうだが、とにかく外傷性の脳の損傷をおいながら自分の状態をここまでメモできるとは驚き。 しかも、その認知障害が視覚の調整(素人にはそのようにかんじるのだが)で常人のレベルに戻るということも驚き。 脳(細胞)は障害をうけると一生治らないと思っていたが、障害を迂回してあらたな神経ネットワークが形成されることで機能が回復するということも驚きである。 脳震盪といえば本書にもアメフト選手が自殺する話がでてくるが、こちらは映画『コンカッション』でも取り上げられていた。彼らにもこの治療法が有用なのだろう。

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2017/07/10

「すっぴん」で高橋源一郎が紹介していた本が読みたかったのだが、間違えて借りたのがこの本だった。 脳震盪って恐ろしい。 クラークさんが脳損傷に苦しんでいることを医療機関の専門家たちがぜんぜん理解しない前半がとにかく恐ろしい。 脳に損傷のない者からしたら奇妙な動作や言動をしている...

「すっぴん」で高橋源一郎が紹介していた本が読みたかったのだが、間違えて借りたのがこの本だった。 脳震盪って恐ろしい。 クラークさんが脳損傷に苦しんでいることを医療機関の専門家たちがぜんぜん理解しない前半がとにかく恐ろしい。 脳に損傷のない者からしたら奇妙な動作や言動をしている人はひょっとするととても困っている人なのかもしれない、そんなことを思う。

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2016/08/08

私たちが決して考慮することの無い、身体のすばらしい機能の一つは、行動の開始である。 必要なときに必要は判断を下す意思決定の能力は、関連する状況に関して得られた知識の量とは、一般にほとんど無関係であることがわかる。要するに、分析と決定は、二つの異なるプロセスなのだ。

Posted byブクログ

2016/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

交通事故で脳震盪の後遺症が残ったAI研究者の筆者が直面した困難と、どうやってそれを治療していったかの日記。 思考の多くは視覚とつながっており、網膜と視覚野をつなぐ神経に支障が出たため、多くの視覚情報から必要な情報だけに集中したり、取捨選択することができなくなって、スーパーで棚から商品を選んだりすることに多くの困難をおぼえるようになった。これを修復するには、網膜で得られた情報と視覚野をつなぐ、新たなルートを確立する必要があり、そのためのメガネをかけることによって、徐々に新たなデータ伝達ルートを形成し、普通に生活ができるまで回復した。 言われてみれば、何か行動を起こす前には、視覚的イメージを描いてから動くことが多く、そうした視覚イメージが利用できなければ、次にどういう行動をとるのか困るかもしれない。

Posted byブクログ