一色一生 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
草木染めと言うのだろうか?藍染や草や木の命をもらって布に再び命を与える。色を生み出す工程は、人生を切り開くにも等しい。苦しみさえも喜びに変えて、試行錯誤の重なり。 色の鮮やかさと同じくらいに文章に貫かれた言葉の色も艶やか。
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今や著名な染織作家の随筆、初版は1982年の第21刷を古書として手に入れて読んだところ。文庫版も出ているようだと後で知ったけれど、この文章を味わうなら古書で正解だったと思う。自然界の色を糸に染めることにこだわりながら、そうでない世界も肯定し共存する柔軟な思考。読み終えたあとに、大...
今や著名な染織作家の随筆、初版は1982年の第21刷を古書として手に入れて読んだところ。文庫版も出ているようだと後で知ったけれど、この文章を味わうなら古書で正解だったと思う。自然界の色を糸に染めることにこだわりながら、そうでない世界も肯定し共存する柔軟な思考。読み終えたあとに、大岡信の序文をもう一度読み返すと、謎解きのように意味が解る。また純粋に、文章がうつくしい。
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まずは、本の構成が面白い。 仕事について語った後に周辺の人物を語ることで、 この人の広がりを知ることが出来る。 巻末間近の顔写真で、文中の人が現実の人になる。 人の一生を知ることが出来、「本」のありがたみを再認識する。 自然や命に対する考え方。 樹の、花の、植物の命を、染物とし...
まずは、本の構成が面白い。 仕事について語った後に周辺の人物を語ることで、 この人の広がりを知ることが出来る。 巻末間近の顔写真で、文中の人が現実の人になる。 人の一生を知ることが出来、「本」のありがたみを再認識する。 自然や命に対する考え方。 樹の、花の、植物の命を、染物として定着させる。 その為には一番良い時期を見抜き、確実な技術で対応しなければならないとのこと。 一度実際に見てみたいと思った。
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