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人の砂漠 の商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2013/04/28

この本は世の中の取り上げられない「暗部」というのを ここぞとばかりに取り上げています。 たとえば春をひさいだ女性の「安楽の場所」を 取り上げたルポルタージュとか… 内容はだいぶ前の本なので かなり古いものとなっています。 「不敬罪」といわれても今の私たちには ピン、とはきません...

この本は世の中の取り上げられない「暗部」というのを ここぞとばかりに取り上げています。 たとえば春をひさいだ女性の「安楽の場所」を 取り上げたルポルタージュとか… 内容はだいぶ前の本なので かなり古いものとなっています。 「不敬罪」といわれても今の私たちには ピン、とはきませんからね。 ですが内容の濃さ、体当たり具合には 感心させられるかと。 特に1つのルポに関しては 実際に体験していたりします。 読んで損はない作品でした。

Posted byブクログ

2012/04/15

30年以上前に読んだ沢木さんの作品でタイトルが良かった おばあさんが死んだ、不敬列伝など 特異の人生にスポットをあてて取材してかかれており この中で人の砂漠とはオアシスを求められながら 苦しい状況を表している。 アルベールカミュの追放と王国という作品集に通じる ものだとあとがきで...

30年以上前に読んだ沢木さんの作品でタイトルが良かった おばあさんが死んだ、不敬列伝など 特異の人生にスポットをあてて取材してかかれており この中で人の砂漠とはオアシスを求められながら 苦しい状況を表している。 アルベールカミュの追放と王国という作品集に通じる ものだとあとがきで書いている。 この本に関しては思い出があり派遣で働いていたときに ある同僚からこの本を貸してくれといって貸した思い出 のつまった本である。

Posted byブクログ

2009/10/04

若かりし沢木耕太郎が記した8編のルポルタージュ。その後の沢木耕太郎の素地となる、彼独自の視点(それはつまり、社会的弱者・敗者に対する熱過ぎないけれどもどっしりとした関心)の片鱗を垣間見ることができます。そして唸ります。「あとがき」のちょっと気取った文章もまさに沢木耕太郎節。「果し...

若かりし沢木耕太郎が記した8編のルポルタージュ。その後の沢木耕太郎の素地となる、彼独自の視点(それはつまり、社会的弱者・敗者に対する熱過ぎないけれどもどっしりとした関心)の片鱗を垣間見ることができます。そして唸ります。「あとがき」のちょっと気取った文章もまさに沢木耕太郎節。「果して『人の砂漠』の彼方に王国はその姿をあらわすだろうか。声あるなら地よひくく語れ。」 おばあさんが死んだ 棄てられた女たちのユートピア 視えない共和国 ロシアを望む岬 屑の世界 鼠たちの祭 不敬列伝 鏡の調書

Posted byブクログ