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大魔神伝奇 の商品レビュー

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2015/11/20

大魔神といえば、特撮史上有名な、アレです。 あの大魔神。 なんとあれが、江戸時代がスタートしたちょうどその頃、 島原の乱が起こったあの頃に、大暴れすることに……あんまり、ならない。 まあ、大魔神というものは、虐げられた民衆が最後にすがって、ようやく崖の中から復活し、ラストに大暴れ...

大魔神といえば、特撮史上有名な、アレです。 あの大魔神。 なんとあれが、江戸時代がスタートしたちょうどその頃、 島原の乱が起こったあの頃に、大暴れすることに……あんまり、ならない。 まあ、大魔神というものは、虐げられた民衆が最後にすがって、ようやく崖の中から復活し、ラストに大暴れして終わりという印象があるが、あんな感じだ。 しかし、そこまでのもっていき方がなかなか「まだか、まだか」と思わせて、面白い。 一方、クトゥルーものという観点からすると、実に斬新。クトゥルーものであり、かつ伝奇ものでもあるのだけれども、そのグロさは、ああ、あの『水霊』の田中啓文だよね、という納得ができる。 はっきり言おう。 気持ち悪いです! 読了語または読む直前に、目黒の寄生虫館に行くと、余計にリアルにグロい気が……ぐぇ。 かの寄生虫は日本でも古くから知られていましたが、あれが体中に詰まってしまって、死んだあと、人の皮しか残ってなかった的な話が、『今昔物語集』に残っていまして、あーあーあー。 ……グロいですね……。 このグロさに、『太平記』に登場する妖霊星と天狗のくだりを彷彿とさせるシーンが混ざり、かつ、柳生十兵衛が登場することで、『柳生十兵衛暴れ旅』みたいな……。 こんな、なんでもありでいいんだろうか!(いいんだ!) 盛りだくさんで田中啓文作品好きには、大満足いくこと疑いなし。

Posted byブクログ