イーロン・マスク 未来を創る男 の商品レビュー
「イーロン・マスク」という人物にここまで踏み込んでいるのは何とも見事。マスク氏のネガティブな面も多く取り上げているが、それを差し引いても起業家としてのマスク氏の迫力が伝わってくる。兎に角リスクの取り方が凄い。ただただ凄い。ビリオネアになってその全財産を宇宙と電気自動車につぎ込み、...
「イーロン・マスク」という人物にここまで踏み込んでいるのは何とも見事。マスク氏のネガティブな面も多く取り上げているが、それを差し引いても起業家としてのマスク氏の迫力が伝わってくる。兎に角リスクの取り方が凄い。ただただ凄い。ビリオネアになってその全財産を宇宙と電気自動車につぎ込み、資金ショートすれすれまで突き進むなんて芸当が出来る人は人類に何人いるか。 マスク氏はZip2・ペイパル・マフィアからのテスラ、スペースXでの華々しい経歴と成功を携えた自信家というイメージをもっていたが、アフリカ生まれで元々はオタク的雰囲気があったことや、ペイパルやテスラも投資家から経営参画したのはなかなか意外だった。 昨今のシリコンバレーといえばアイビーリーグ出身のエリートが一旗揚げる、昔のウォールストリートのような存在になるつつあるものの、マスク氏のような多様なバックグランドをもったアントレプレナーたちが生まれ育ち世界を変える土壌は十二分にあると思わされる本であった。
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イーロンの生い立ちから現在までを深く知ることができました。ベンチャーやスタートアップに関わるものにとっては視野を広げられる一冊であると共に、イーロンが背負ってきたHard Thingsを知ることでどのように打開していくかの励みになります。
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彼に関する本は他にもあるが、直接本人に取材した初めてのもので、また周辺の人物にもよく話を聞いているので、読み応えはある。 あまりに濃過ぎる半生の成功譚を限られたヴォリュームに収めているので、ところどころ端折られた感はだいぶあるけれども、それでもストーリーを追っていくだけで尋常なら...
彼に関する本は他にもあるが、直接本人に取材した初めてのもので、また周辺の人物にもよく話を聞いているので、読み応えはある。 あまりに濃過ぎる半生の成功譚を限られたヴォリュームに収めているので、ところどころ端折られた感はだいぶあるけれども、それでもストーリーを追っていくだけで尋常ならざるイーロン・マスク氏の才能と、それを活かす並外れた行動力は充分に読み取れる。 また、彼のような常人離れした発想の成功者にしばしばみられる、いわゆる発達障害の要素と重なるエキセントリックな一面については、その匂いは窺い知ることができるものの、そういったエピソードの紹介自体が少ないので、やや物足りなく感じた。 そもそもが、マスク氏が持つキャラクターの信奉者であろうと推察される著者の手による伝記故、いささか彼を持ち上げ過ぎているようなトーンが全体を貫いていることもある。 個人的にはもう少し距離をとった、より客観的な評伝を読みたかったようにも思うが、彼自身を深く取材することを試みると、こうならざるを得ないのかもしれない、とも同時に感じる。
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ペイパル、スペースX、テスラ・モーターズなど世界に変革をもたらす企業の社長(または共同創業者)を務めるイーロン・マスクに関する書籍。少年時代から大学、破産寸前の苦労時代、最終的にはハイパーループ構想などの次なる野望までが描かれる。中には結婚生活についても触れられるなどビジネスだけ...
ペイパル、スペースX、テスラ・モーターズなど世界に変革をもたらす企業の社長(または共同創業者)を務めるイーロン・マスクに関する書籍。少年時代から大学、破産寸前の苦労時代、最終的にはハイパーループ構想などの次なる野望までが描かれる。中には結婚生活についても触れられるなどビジネスだけでなくイーロン・マスクという人物全般を描いている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ペイパル、テスラモーターズ、スペースX、ソーラシーティ等々、人類に驚きと興奮を与える革新を生み出し続けるイーロンマスク。そんなイーロンが公認した初の自叙伝。ジョブズを超えるだのなんなのと、とにかく世界で番話題を集めている経営者なので、どんな人物なのかを知るって目的でも、読んでおいて損の無い一冊。 ちなみに、日本に来た時にはラーメン次郎を食べたとか。 過去のしがらみは一切断ち切って、ただただシンプルに「どうあるべきか」を考える。その結果「こうあるべきだ!」という結論が出たら、周りの雑音は一切気にせずゴールに向かって突進する。その突進の過程で生じる、普通の人なら間違いなく投げ出してしまうような強力な摩擦をも厭わない。邪魔する者は良くも悪くも薙ぎ倒し、歩みを止めずに走り続ける。描いた夢への実現に向けた気迫と強引さこそが、イーロンマスクの様々な偉業に繋がってるんだろうな。 とにもかくにも、読んでて圧倒されるけど、まだまだやれることはある!という熱い気持ちがフツフツと沸いてくる一冊でした!
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彼はヒューズやジョブズとは比べ物にならないくらい壮大な目標を持っているようだ。航空宇宙や自動車のような、すでに米国があきらめかけていた産業にあえて打って出て、これまでにない素晴らしい産業に再構築しようとしている。 この再編の軸となっているのが、マスクのソフトウェア職人としてのスキ...
彼はヒューズやジョブズとは比べ物にならないくらい壮大な目標を持っているようだ。航空宇宙や自動車のような、すでに米国があきらめかけていた産業にあえて打って出て、これまでにない素晴らしい産業に再構築しようとしている。 この再編の軸となっているのが、マスクのソフトウェア職人としてのスキルであり、それをマシンに適用する能力だ。思いもよらない方法で「アトム」(モノ)と「ビット」(情報)を融合させることで驚くべき成果をあげている。7%
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去年のはじめに読んだ『イーロン・マスクの野望 未来を変える天才経営者』のレビューで、「もう少し後になって、より内部まで踏み込んだ現地の一流のジャーナリストがその功罪まで描いた伝記が出るような気がする。竹内さんには悪いけれども、早くその本を読みたい」と書いた(失礼な!)。本書はその...
去年のはじめに読んだ『イーロン・マスクの野望 未来を変える天才経営者』のレビューで、「もう少し後になって、より内部まで踏み込んだ現地の一流のジャーナリストがその功罪まで描いた伝記が出るような気がする。竹内さんには悪いけれども、早くその本を読みたい」と書いた(失礼な!)。本書はその望みの通り、イーロン・マスクその人や関わってきた多くの人々への取材を重ねた現時点での最良の自伝と言える。本書では、Paypalやその前身のX.comの成功、スペースXやテスラモーターによる革新的事業、シティソーラーやハイパーループなどの新しい挑戦、などに加えて、マスクの生い立ちや家族にまで踏み込んで描かれる。Paypalでのお家騒動(オーストラリアに行っている間に解任動議を出されて、解任される)、スペースXでの三度に渡る打ち上げ失敗、テスラモーターでの度重なる発売遅延や共同創業者の解任、などかなり大変な状況をくぐり抜けての今があることがわかる。 マスクは、南アフリカに産まれ育ち、単身カナダにわたり(頼りにしようとした叔父が行った後にカナダにはいないことが判明)、そこからアメリカに行き、起業する。その成功には幼少からのテクノロジーに関するバックグラウンドがあることがわかる。また、お金よりも人類に対して貢献するという意志を強く持っていたこともわかる。マスクは、「唯一、人生において意味のあることといえば、啓蒙による人類全体の底上げに努力することだ」と語るが、彼にとってその答えは、宇宙への挑戦と地球環境に優しい移動手段の推進なのだろう。そして、その通りに行動し、苦しいときも同時にその二つの道を無謀にも追い求める。その結果として築き上げた資産を失うことに対しては受け入れる。なぜならそれは彼にとって意味があることではないからだ。やばい、恰好よすぎる。 元をたどると若い時に『銀河ヒッチハイクガイド』を読んで次のような感想を持ったということに行き当たる -「問いが見つかりさえすれば、答えを出すのは比較的簡単なんだ。そして、質問したいことをしっかりと理解するには、人間の意識の範囲と規模を広げることが大切だという結論に達した」。多くの人にとっては、その問いが正しいかどうかを確信し続けるすることは難しく、そしてその質問を周りの人に届ける - その世界に惹き込む - ことはさらに難しい。マスクがやっていることは、そういうことのように思われる。 「やると決めたら実行する人で、簡単には諦めない。それがイーロン・マスクの世界であって、その世界に暮らすのが私たちなのよ」- 最初の妻ジャスティンの言葉である。休暇で旅行したときにマラリアに罹って死にかけていわく「あのときは本当に生死をさ迷ったね。でも休暇に関しては、あの体験はいい教訓になったよ。『休んだら死ぬんだ』ってね」 - もちろんジョークなんだが、一緒に働く人はちょっと笑えないのかもしれない。 本書は、「僕のこと、まともな人間には見えないだろ?」から始まっている。英語では”Did you think I'm insane?”。著者がイーロン・マスクと長時間の夕食をともにして様々なことを語り合ったあとの最後の一言だったそうだ。その質問に対して著者もマスク自身も答えることはしない。しかし、この本を読むと、insaneでなくては達成できなかったことを達成し、そもそもinsaneであることを自覚して、それを誇りにしているのではないのかとも思う。だからこそ、無茶なスケジュールを強要するし、冷酷にふるまうことにも躊躇しないのだろう。 スティーブ・ジョブズもある意味insaneであったし(そして、insanely greatでinsanely simpleな製品を世に送り出した)、Amazonのジェフ・ベゾスもinsaneな人だと思う。マスクにしてもジョブズにしても、いったんは自分の会社を危機的な状況にまでしている。成功したのは、必然の部分もあるし、偶然の部分もあるだろう(当然、成功しなかった可能性もあった)。アメリカ、シリコンバレーのアドバンテージは、insaneな人びとをたくさん生み出し、たくさんのinsaneな人に挑戦することを許しているということなのかもしれない。もしかしたら、その辺りにもinsaneな人がたくさんいるのかもしれない。そして、そういうinsaneな人にこそ優秀な人間が集まる(そしてダメなら次に向けて去っていく)カルチャーがあるからイノベーションが次々と産まれてくるのだろうなと感じた。 とにかくマスクが格好いいです。 --- 『イーロン・マスクの野望 未来を変える天才経営者』のレビュー http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4023312541
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人類の未来のため、強固な信念と桁違いな努力で偉業を成し遂げ続けるイーロン・マスク。 初の公認伝記ということで、マスクへの批判的なコメントも含めてフェアな立場から書かれている。 のめり込んで一気に読んでしまった。 自分の甘さを再認識させられ、自分を奮い立たせてくれる。
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すごいの一言。アイアンマンを好きな人間としても、イーロン・マスクという人物を知らなかったということが恥ずかしくなるほど、ものすごい人物だった。 世界を変えるのは彼(もしくは彼のような人物)だと思わされた。
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