代替医療の光と闇 の商品レビュー
★★★ 今月6冊目。 まあ、ワクチン否定派、肯定派もある通り、物の見方、書き方で随分変わる。 この本は完璧な医学なやつ。とことん代替医療をぶった切る。 鍼もカイロもプラセボか、、
Posted by
ワクチンと感染症の専門家による近現代の医療史と代替医療の実際の効果や副作用、それらが何故受け入れられるのか、プラセボ反応の強力な効果についても。 代替医療側の研究不足、子供に対する愛情を盾に取る手法への反発、最後のエピローグのアフリカの呪術者の話は示唆的。 否定にしろ肯定にしろ、...
ワクチンと感染症の専門家による近現代の医療史と代替医療の実際の効果や副作用、それらが何故受け入れられるのか、プラセボ反応の強力な効果についても。 代替医療側の研究不足、子供に対する愛情を盾に取る手法への反発、最後のエピローグのアフリカの呪術者の話は示唆的。 否定にしろ肯定にしろ、効果の有無やその理由などの研究が進むのを期待する。良書。
Posted by
アメリカで猛威をふるう各種代替医療とかインチキサプリメントを描く 自閉症水銀原因説 慢性ライム病 ビタミン過剰摂取 各種終末期がん治療など あまり日本と被るものはないが、ワクチン反対勢力は共通
Posted by
代替医療がなぜこれ程までに患者を集め続けているのか。ネットでは代替医療情報が溢れて、藁にもすがる思いの人達はそこから離れられなくなる。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカ人が描くこういう話は量で圧倒してくるので読むのがしんどい。訳はいい。頭としっぽだけにして、あと抄訳にしてくれると楽なんだけれど、それじゃダメなんだよねえ。
Posted by
サプリメントなど代替医療のまやかしの歴史が書かれている。これまでに多くのインチキ医化学者が効果があるとしていろんな薬を作り出してきた。マスコミがそれを持ち上げ世間に広がり、プラシボー効果しかないものが、途方もなく高い値段で売られてきた。 科学的な知識の教育を受けている現代でもまだ...
サプリメントなど代替医療のまやかしの歴史が書かれている。これまでに多くのインチキ医化学者が効果があるとしていろんな薬を作り出してきた。マスコミがそれを持ち上げ世間に広がり、プラシボー効果しかないものが、途方もなく高い値段で売られてきた。 科学的な知識の教育を受けている現代でもまだまだ代替療法が広く受け入られている。人間は生命危機に際して藁にでもすがりつきたいという気持ちになるためだろう。
Posted by
アメリカの代替医療に関する悪い例を集めた話 カルシウムとかビタミンが身体に必須なのは確かなのだろうが、それをサプリメントの形で摂取することの有用性を科学的に一般消費者に分かるように説明して欲しい 標準医療に失望させられることもあるが、だからと言って、代替医療がノーチェックで...
アメリカの代替医療に関する悪い例を集めた話 カルシウムとかビタミンが身体に必須なのは確かなのだろうが、それをサプリメントの形で摂取することの有用性を科学的に一般消費者に分かるように説明して欲しい 標準医療に失望させられることもあるが、だからと言って、代替医療がノーチェックで良い訳がない。どんな療法でも同じように厳しい立証基準が課せられなくてはならない。
Posted by
標準医療による治療には失望させられることもあるが、だからといって代替医療がノーチェックでよいというわけではない。 じつのところ、医療に標準とか代替とか、補完とか統合とかホリスティックな区別があるわけではない。これらをより分ける最良の方法は、ネットのチャットルームに行ったり雑誌を...
標準医療による治療には失望させられることもあるが、だからといって代替医療がノーチェックでよいというわけではない。 じつのところ、医療に標準とか代替とか、補完とか統合とかホリスティックな区別があるわけではない。これらをより分ける最良の方法は、ネットのチャットルームに行ったり雑誌を読んだり友達と話すこと、ではなくて、注意深く科学論文を調べること、だ。 僕自身は代替医療には冷たいが標準医療にもあまり大きく期待していない。なぜか。 代替医療派が魅力と感じることの一つは、個人にあわせていることだ。標準医療は得てして冷淡で鈍感に見える。代替医療の治療師は、人を気遣い、ひとりひとりに向けて看護をする。古代の知恵も魅力に映る。自然由来物は人工合成物に比べて尊ばれる。 僕が思うのは、特に標準医療の冷淡さ・鈍感さ(もっとも最近かかった医師はそうでなかったが)だ。 だが、あとのことは概ね賛同できない。人工的に合成したものを「化学物質」などと呼ぶ連中は、自然にあるもので一つでも化学物質でないものなどないことを知っているのだろうか。製薬会社も儲けているだろうけれど、代替医療の連中もたいていは儲けている。 ビタミンCの話が端的であり強烈である。二度のノーベル賞に輝くという栄誉をもったライナス・ポーリングは、晩年にビタミンCでやがて風邪を撲滅できるだろう、と述べてビタミンCを人々に強く奨めた。さまざまな研究が、ビタミンCで風邪の予防や治療が出来ない、と明らかにしたにもかかわらず、彼はがんを治す、ということまで言い出すのだ。寿命はやがて100年、150年になるだろうとも。がん患者はビタミンCを投与しまくるようになる。しかし、やはりビタミンCはがんを治せないことも研究で明らかにされる。 けれどさすがノーベル賞学者、あきらめない。大量のビタミンAとビタミンE、セレニウムとβカロテンを一緒に取ればがんにとどまらずほとんどの病気を治すことが出来ると主張しはじめる。放射線障害や狂犬病、老化までなおるらしい。アメリカにエイズが入ってきた時も、それも治せる、と。 そうした記事を書いた『タイム』誌はバカ売れする。マルチビタミンはアメリカで流行するが、使用を裏付ける科学的データは一つもない。むしろがんが増えているというデータもある。 ポーリングの妻は胃がんで死亡し、自身も前立腺がんで死ぬ。それでもアメリカ人の多くはビタミンサプリが安全でないことを知らない。金と政治のお陰で。 代替医療というと、ダマされないぞ、と思うかもしれないが、謎の有名ネックレスなどは、なんの効果もうたっていないのに使用者が思い込んで装着し、なんだか具合良くなったりしている。プラセボ効果はかわいいものだし、効果があるならいいかなとも思うが。コンドロイチンやグルコサミンも関節痛になんの効果もないようだが、未だになんとなく売られている。レメディとあんまり変わらない、気もするが、こいつらのほうがより広範囲に出回っている、という点では質が悪いかもしれない。ビタミンCはもっとだけど。 何よりもまず害をなすなかれ、だ。そして僕は自然主義(の誤謬)者である一方で、非科学的なものを馬鹿にする主義者でもあり、政治と金を陰謀だとかギャーギャー言いたいタイプでもあるので、この手の話は実に面白い。
Posted by
アメリカにはびこる代替医療の深刻な実態。日本でも栄養補助食品、機能性表示食品と銘打たれるビタミン・サプリがアメリカでどのように規制緩和され、業界が利益を得たか。営業上手で善意に満ちた(ただし間違っている)代替治療師がアメリカの病巣の象徴であるセレブ・政治家と結託した時、社会の進歩...
アメリカにはびこる代替医療の深刻な実態。日本でも栄養補助食品、機能性表示食品と銘打たれるビタミン・サプリがアメリカでどのように規制緩和され、業界が利益を得たか。営業上手で善意に満ちた(ただし間違っている)代替治療師がアメリカの病巣の象徴であるセレブ・政治家と結託した時、社会の進歩は数十年単位で後退する。膨大な事例に憤慨し、日本も他人事ではないと危機感を抱く。 しかし、その上で筆者は、代替医療だろうが何だろうが効けば良い、と、安価に無害にプラセボ効果を誘導できる代替医療については条件付きで肯定する。現時点で、代替医療の被害者を最も減らせるのはこのやり方なのかもしれない。
Posted by
- 1