洞窟オジさん の商品レビュー
惹き込まれた。童心の趣くままに、すらすら読めました。普段、漫画しか読まない人間が。 ちょっと、真似できないし、こんにちの日本では考えられない生活。 面白かったです。
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感想 人を拒絶する。ずっとし続ける。だけど人の温もりが忘れられない。それが人間。社会復帰を果たしたオジさん。洞窟の外の幸せを噛みしめて。
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タイトルでは面白い本かと思ってしまいましたが、 子供の頃に家出して洞窟で生活していたおじさんの話です。 悲しくて、どこか優しい本。 私はおじさんに会ったら抱きしめたいと心から思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ちょうど他の洞窟関連の本に夢中になっていた時に、たまたま目にとまり読んだ本。 洞窟で半生を生きてきた人と聞いただけで、やはり生い立ちは普通ではないと予測はついたが、実際ひどい内容だった。親からの愛情に飢え、人間不信になってしまった加村さん。山へ逃げる気持ちもよく分かった。 富士の樹海のエピソードは、かなり強烈だった。 自殺のメッカだとは聞いていたが、実際そうなんだな。 愛犬シロが何度も命を救ってくれたシーンは感動して思わず涙が出た。これだけ心を通わせていた犬の最期は本当に心が締め付けられる程辛かっただろうと思う。 波乱万丈な半生ではあったが、加村さんのお人柄からだろうか、出会った人達から慕われ今は施設で幸せに暮らされているという事なので、安心して本を閉じる事が出来た。 こんな生き方の人もいるんだ、と本当に勉強になる本だった。巻末に獣の食べ方やサバイバル術が絵付きで載っており、シュールで面白かった。(実際自分もサバイバルせざるを得ない状況の時は役に立つ内容だと思う)
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テレビ番組で特集していて興味を持ち購入。 まあすごい人生です。常識の範囲外。普段の生活であたふたしているのがバカバカしくなる。生きるとは何かを改めて考えさせられる。 作者は幸せだったのか?そんなことを考えても自分の考えると幸せと全く尺度が違うように思えて何か清々しささえ感じる。
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確かAmazonでオススメに出てきて、何となく面白そうと思って手にしましたが、期待以上のおもしろさでした。 ノンフィクションでしかも自叙伝というと、内容よりも文章の粗さに読み進めるのが辛くなることが多いのですが、加村さんの文章はもちろん巧みではないものの、無駄な装飾がない文体には...
確かAmazonでオススメに出てきて、何となく面白そうと思って手にしましたが、期待以上のおもしろさでした。 ノンフィクションでしかも自叙伝というと、内容よりも文章の粗さに読み進めるのが辛くなることが多いのですが、加村さんの文章はもちろん巧みではないものの、無駄な装飾がない文体には好感が持てます。 私の両親とさほど変わらない年齢の方がこのようなサバイバル生活で生活してきたことに驚き、わずか13歳で家出したにも関わらず、生きていくためのサバイバル能力の高さに驚き、 社会に戻ってからもまっすぐで自分に正直である姿勢に感銘を受けました。 決して真似したい人生ではないけれど、彼のまっすぐさと逞しさには学ぶべきところがあると思います。 どうか社会に戻った加村さんが本書にある暖かい人間関係に恵まれて、もう二度と寂しい思いをせず、毎日暖かいお布団で眠れますように。 2020年59冊目。
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孤独では人足り得えず。でまとめたのかな?という印象で、実話だけど本人の言葉で語られた感じの薄い本でした。 でも山から街まで自身の力で生きてきたサバイバル術は凄い!自殺を考えなおす場面など、乗り越えてきたものの重みを感じました。
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テレビ番組の『激レアさん』に出演しているのを観て興味をもったまま、しばらく経ってしまった。先日、古本屋で文庫本をみつけたので読んでみた。 洞窟おじさんの少年期、昭和30年代はまだまだ日本は貧しい時代。兄弟は多く、いつも腹ペコ。ひもじさからついついつまみ食い。それにお父さん激怒...
テレビ番組の『激レアさん』に出演しているのを観て興味をもったまま、しばらく経ってしまった。先日、古本屋で文庫本をみつけたので読んでみた。 洞窟おじさんの少年期、昭和30年代はまだまだ日本は貧しい時代。兄弟は多く、いつも腹ペコ。ひもじさからついついつまみ食い。それにお父さん激怒! ぶん殴られて、墓石に一晩くくりつけられるという虐待を受ける。しかし少年の胃袋は、そんなことくらいで空腹に打ち勝つことはできない。ふたたびつまみ食い。父親が楽しみにしていた蝮の干し肉も食べてしまう。ふたたび父は激昂!ぶん殴られて、墓石に一晩くくりつけられる。 そんな虐待に耐える日々に嫌気がさして、13歳のときに家にあった塩と醤油と干し芋を学生鞄に詰めるだけ詰めて家出。とにかく捕まりたくなかったので、線路をひたすら遡り、たどり着いた先が足尾銅山。廃山跡には洞窟がいっぱい。かくして加村一馬くん、洞窟で自給自足の暮らしを始める。ここに”洞窟少年”が誕生する。 一馬くんには相棒がいた。家で飼っていた愛犬シロだ。 家出したときにシロを連れてきたわけではない。なんと一馬少年の匂いをたどって、シロ自らが後から追いかけてきたのだ。うう、なんてカワイイ子なんだ。愛犬シロの健気さに涙を誘われる。 シロといれば寂しくなかった。 ひとりと一匹で狩りもした。蛇や蛙やウサギや猪、食べれるものは何でも食べた。高熱で寝こんだときは、どこで覚えたのか、シロがタオルを水で濡らして運んできた。 何年もそんな生活をしてきたけれど、残念ながら、犬の寿命は人より短い。シロが死んでしまったあと、少年は山を降りた。 その後も少年は野で暮らし、いつしかおじさんになった。山で茸や山菜をとったり、川で魚を釣ったり。そのうち、それを人に売ると、お金というものに交換できることを学んだ。多少なりとも文明というものに触れたけれども、やっぱり馴染めなかった。ひらがなしか読めないし、社会の仕組みがよくわからない。 ときどき親身になって、助けてくれる人はいるのだけれど、どうにも馴染めないので、山や川に戻ってしまう。そっちのほうが気が休まるのだろう。 その後も自殺を考えるほどの波瀾万丈の人生を過ごすが、いちいち説明してたら大変なので全て端折る。いまでは親切な人に巡り会えて、福祉施設で働きながら、サバイバル術を教えたり、農作物の栽培をしているようだ。 就職先で用意してもらった家があるのだが、ときどきは、裏につくった洞窟に気を落ち着けるために戻って、過ごすらしい。 もう、好きに生きてちょうだい。
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テレビで紹介されていたのですね。 好きな作家さんがおすすめしていたので読みました。 虐待から逃れるために中学生の年齢で犬と洞窟で生活。その後も事実は小説より…という怒濤の展開。 ホームレスに文字を教えてもらうまで読み書きできなかったというあまりにも現代離れした純粋さ。 恐らく...
テレビで紹介されていたのですね。 好きな作家さんがおすすめしていたので読みました。 虐待から逃れるために中学生の年齢で犬と洞窟で生活。その後も事実は小説より…という怒濤の展開。 ホームレスに文字を教えてもらうまで読み書きできなかったというあまりにも現代離れした純粋さ。 恐らくかなり編集やライターの手が入っていますが、その素朴さが表れています。 話し言葉を書き下ろした様な文章は読みやすく親しみやすいですが、もう少し突っ込んだところを聞きたかったというのが本音。 余計な知識のなさからくる魅力と、これだけの経験に学力が伴っていたらもっと面白い人生になっていたのではという矛盾した思いを抱えてしまう。 壮絶な人生を送ってきながら、日本一周するのが現在の夢だというのが驚き。 人間の本質的にやりたいことって、隣町に初めて自転車で行くような…つまり好奇心を満たすことなんじゃなかろうか。 少年が山で獣とって健康に生活しているという時点でめちゃくちゃな運と天性の感の持ち主。普通に天才です。自分も強くなりたい。
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昭和34年13才だった少年は、父親の折檻に耐えきれず家を飛び出し、以来森や洞窟や川べりで43年も暮らした。読む前に私が確かめようと思ったのは4点。 (1)人間は人との間の交流がなく、生きていけるものなのか? (2)人間は文明機器と一切隔絶して生きていけるものなのか? (3)長い間...
昭和34年13才だった少年は、父親の折檻に耐えきれず家を飛び出し、以来森や洞窟や川べりで43年も暮らした。読む前に私が確かめようと思ったのは4点。 (1)人間は人との間の交流がなく、生きていけるものなのか? (2)人間は文明機器と一切隔絶して生きていけるものなのか? (3)長い間で、喜びを感じたものは何か? (4)長い間で、悲しみを感じたものは何か? 結果 (1)表紙は洞窟の前に佇むカバンとスコップを持った少年と犬のシロ。下には無数の庶民がいる。読み終わってわかるのは、此処に出てくる主な登場人物だということだ。加村一馬少年は2年間洞窟でサバイバル生活を続け、その後数年間人にも会わずに生きていけたけど、最初はシロが居たから生きて行けたし、そのあと決定的に困った時には名もなき人の助けをもらっていたのである。人と話すのが苦手な加村さんではあるが、決して1人で43年間を過ごしたわけではない。 (2)文明機器は何かで、答は分かれる。2003年に自販機の小銭窃盗未遂で警察に捕まった時に、エレベーターもシャワーも初めて経験した。電気製品が無くても人は生きていけることを彼は証明したと思う。しかし、昭和34年最初持って行ったカバンの中には食料、四合瓶入醤油、塩一袋、ナタと小刀、研ぎ石、500本入マッチを入れた。スコップも持っていった。結果的に大嫌いな父親から教わった「生きるための知恵」であったが、文明機器と父親から教わったサバイバル技術が、彼を生きながらえさせたのは間違いない。 (3)何に喜びを感じたのか?人に親切にされたこと。人に頼りにされたこと。本を読んで気がつくのは、何にもメモしていないのに(少し文字を習ったのは30代後半)驚くほど生き生きと彼は覚えている。また、どんなものが美味しかったか、とかそういう記憶は忘れない。 (4)最大の悲しみは、間違いなく最初の2年間を洞窟で一緒に過ごしたシロの死であろう。群馬県足尾鉱山洞窟はシロの死で終わりを迎え、山梨県等の山中生活に移る。食べることはできても、孤独は癒せない。彼は死ぬために富士の樹海に入ってゆく。その彼を救ったのはやはり「人の死体」だった。骸骨や腐りかけた死体を埋葬していく過程で、彼は生きる気持ちが湧いてくる。 人間とは何か。 いろんなことを感じられる良書であり、 私にとっては生きたサバイバル技術の指南書だった。
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