厭世マニュアル の商品レビュー
マスク(紙の使い捨てじゃなく布のやつ)でいつも顔を隠し、事故物件のアパートにすむフリーターの口裂け。 個性的でおせっかい焼きなまわりの親切でトラウマから抜け出すといういい話、かと思いきや。 そんなに簡単に、人は変われないんだな。 でも、それでも、やっぱり何かのきっかけがないとわば...
マスク(紙の使い捨てじゃなく布のやつ)でいつも顔を隠し、事故物件のアパートにすむフリーターの口裂け。 個性的でおせっかい焼きなまわりの親切でトラウマから抜け出すといういい話、かと思いきや。 そんなに簡単に、人は変われないんだな。 でも、それでも、やっぱり何かのきっかけがないとわばばばな状況を変えることはできないわけで。それはやっぱり一つのタイミングってのが大きいのかな。わばばばば。
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人と関わりをもたずマスクをし、自分の殻に閉じ籠る生活を送る「口裂け女」の話。 他者と関わりを持たず内に籠る女の話なんて、重く独りよがりでイラっとしそうな設定だけれど、この本はそんなことがまるでなく明るくカラッとしており、ある意味、爽快とすら感じる。彼女のような気持ちは誰しもひた隠...
人と関わりをもたずマスクをし、自分の殻に閉じ籠る生活を送る「口裂け女」の話。 他者と関わりを持たず内に籠る女の話なんて、重く独りよがりでイラっとしそうな設定だけれど、この本はそんなことがまるでなく明るくカラッとしており、ある意味、爽快とすら感じる。彼女のような気持ちは誰しもひた隠しながら心の中にあるのではないだろうか。それを全面に開放した彼女に呆気にとられながらも、なぜかにやりとしてしまうラストで面白かった。
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容姿や振る舞い経歴に基づいて、自分を型にはめて、都合の良い矮小化をして貶める、そういう周りのすべての人間たちに三行半(みくだりはん)をつきつける──そういう主人公のお話。タイトルは・・・ちょっとちがう気がしますけどね。主人公の「ふつうな生き方なんてできません、する気にもなりません...
容姿や振る舞い経歴に基づいて、自分を型にはめて、都合の良い矮小化をして貶める、そういう周りのすべての人間たちに三行半(みくだりはん)をつきつける──そういう主人公のお話。タイトルは・・・ちょっとちがう気がしますけどね。主人公の「ふつうな生き方なんてできません、する気にもなりません、それで皆さんの好印象を得られなくても構いません」って感じのスタンスは、それが「決断」ではあっても「最終的な結論」とはちょっとちがくて、「今のところはこうしていこう」というニュアンスであるところも含めて、なんだか共感とも憧れともつかない気持ちを抱かせてくれるのでした。
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