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やせる石鹸 の商品レビュー

4.1

17件のお客様レビュー

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2016/07/28

『やせる石鹸』というタイトルだが、減量をする物語ではなかった。オベシティな人がたくさん出て来て所謂現代日本の異常なまでの痩身信仰と”太っている”ことについて考えたり悩んだりしながら自己を確立して行く”たまみ”のサクセス物語。私個人的には破綻している健康保険の負担になりにくいかと思...

『やせる石鹸』というタイトルだが、減量をする物語ではなかった。オベシティな人がたくさん出て来て所謂現代日本の異常なまでの痩身信仰と”太っている”ことについて考えたり悩んだりしながら自己を確立して行く”たまみ”のサクセス物語。私個人的には破綻している健康保険の負担になりにくいかと思うので所謂”標準”体重を維持するに越した事がないとは思うが、シ◯ブ中毒患者のような筋肉ゼロのガリガリ信仰はちょっと理解できない。町を歩いていても怖いぐらい栄養失調外見の人が目につく。それに、太っているというだけで虐められたりする現象を聞くにつけ、人間がマチュアになって国民すべての人間の品性が向上しないかぎり差別の無い社会というのは無理なのかとガックリくる。国や公的機関により差別や身分が廃止されてしまえば、色々とデブやらなんやらかんやらと人数の少ないグループをあげつらってどうしても差別したいらしい。仲良くしろとは言わないが、別に色んな人居ることになぜそんなに気にするのか?気にしなくていいではないかと思う。個人の尊重とか言うてるわりに社会が”異質”なものを受け入れられないというか、どこまでもインマチュアなピア意識に支配されているというか。ナイーブなことだ、、と、とか色々と考えさせられた1冊だった。そんなことを考えるのも私がデブでも虐められない時代の人間なのと100キロ越えている人が普通な社会ですごしていたからかもしれないが、、。というわけで面白く読んだ。ただし、文体がものとても読みづらくて困った(私比)。もうちょっと会話文と本文の接尾語に明確な差があれば読みやすいんだけど。

Posted byブクログ

2016/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『他人が太った時に即座に指摘してくる奴なんて、脂肪に怯えてる証拠』 あー、これ放射能汚染も当てはまるじゃーん。ねちっこい放射能安全派いるもんなー。放射能大丈夫!って騒いでる人は、放射能こわいんだね。。 ・・・・・・・・・・ 『差別は無知から生まれる。差別との戦いは無知との戦い』 『人に寄りかかろうとする奴は弱くなる』 ・・・・・・・・・・ 『子育てしたことあるんですか?』『ないけど、あたし、元子どもだからさ。意外でしょ』(≧▽≦) ・・・・・・・・・・ 終始、オネエ言葉で語られる。めずらしいな、と作者のプロフィールを見てみたらゲイの方だった。ゲイの方特有のするどい観察力!楽しかった。

Posted byブクログ

2016/04/03

社会的マイノリティやコンプレックスを抱える人たちへの応援小説のようなものですね。 この偏見に満ちた社会に楔を打ち込めればいいですが。 別の著書も読んでみたくなった。

Posted byブクログ

2016/03/11

自分もデブだから、身に覚えのあるエピソード多くてつらかったー。結局今の現状を受け入れないと変われないという、ぱっと見では逆説な考えが必要なのね。

Posted byブクログ

2015/12/30

歌川たいじさんを知る きっかけになった本。 2日で読了。 細かいことは置いといて、 勢いで読み切れる、 元気になる本。

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2015/12/02

http://walking-diary.cocolog-nifty.com/honyomi_nikki/2015/12/post-eed3.html

Posted byブクログ

2018/04/30

デブは笑い者にしていい、肥満は醜い、太るのは意志が弱いから、などの圧力に一石を投じる青春小説。 文章や小説としてはそんなにうまくないけど、伝えたいことが明確で伝える努力を惜しまず書かれているから、メッセージがずどんと直にくる。 主人公たまみは巨デブで極端に自信がない。 そんなた...

デブは笑い者にしていい、肥満は醜い、太るのは意志が弱いから、などの圧力に一石を投じる青春小説。 文章や小説としてはそんなにうまくないけど、伝えたいことが明確で伝える努力を惜しまず書かれているから、メッセージがずどんと直にくる。 主人公たまみは巨デブで極端に自信がない。 そんなたまみがデブ専のイケメンに告られて…というそこだけみたらいつの王道少女漫画よみたいな筋の、でも王子様に救われるんじゃなくて王子様に向き合える自分を自分でつくっていく話。 七人の巨デブ+1はたぶん著者の分身なんだろうなって部分がちらほらある。 だから痛みがリアル。 しかも自分の痛みにとらわれず、同様の痛みを持つ他者への配慮もある。 この本の中にはデブって言葉が乱舞している。 以前どこかで女装ゲイかドラァグの人(マツコデラックスだったかな?)がデブという言葉の暴力性を語るのを読んだ。 『性という饗宴』http://booklog.jp/item/1/493901570Xか『欲望問題』http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4780800005かな? その暴力性を承知での「デブ」の使い方が「クィア」の使い方に似てる。 日本語で言えば「腐女子」みたいな。 「○○なんかじゃない!」と反発して相手の土俵に乗ってしまう抵抗ではなく、「○○ですがなにか?」と、攻撃を無効化する抵抗の手法。 筋もそんな風に、みんなまとめて幸せになろうぜ!って方向に行ってくれる。 私は今ちょうどミノルみたいな脱皮をこころみているところだから、すごくいいタイミングだった。 今がんばらなきゃいけないことと矛盾する内容だろうから、失速するのがこわくて読むのをためらっていたけれど、読んでみたら力になった。 そっか、「そのままでいいよ」だけが肯定じゃないんだ。 この本はもともと著者が若いころに書いたものを元にしてずっと温めてバージョンアップしてきたのものとのこと。 多分、本当はもっと長くて壮大な物語になってるんじゃないかと思う。 それをリライトした結果、登場人物が多くてひとつひとつのエピソードが薄くなってしまっているのが残念。 もっと厚い本で細かく書くか、いっそ人物を削ってしまうか、どちらかのほうが良かったんじゃないかな。 物足りないけど読みやすい厚さではある。 関連 この本のルーツ。著書の自伝コミックエッセイ 『母さんがどんなに僕を嫌いでも』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4047285285 ミノルから連想した。 『少年アヤちゃん焦心日記』http://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/430902307X 私の脳内でミノルがアヤちゃんになってる。 「ゲイが女心をわかってくれる」っていうのは「男に(性的に)評価される感覚を理解してくれる」って意味なのかも。

Posted byブクログ