ピザの歴史 の商品レビュー

キャロル・ヘルストスキー(著者),田口未和(訳者)

2023/04/25

発祥はイタリアだけど大衆に広めたのはアメリカ。ということでこの2国にフォーカスされた内容だった。
日本のお好み焼きも出てきてなぜ？と思ったけど丸くて平くて切り分けて食べるのはピザと通じるものが確かにある。

2017/11/08

近所に、正統ナポリのピザ屋さんが開店したので
読んだ本です。
イタリア･･･特にナポリの庶民の味だったピザ。
移民や戦争によりアメリカへ渡り、冷凍技術、
宅配によって日常食となり、
チェーン店化で世界に広がった。
平たいプレーン・ブレッドに何かを載せて食べる･･･ピザ。
それは、各地の味を反映して様々に変容していった。
チェーン店、ファストフード、侮るなかれですね。
まさか、短期間で“ピザ”が世界各地で
受け入れられてしまうことになるとはね～。
でも、正統ナポリなピザも美味なのよ。

2017/09/18

世界規模で展開するピザの歴史はじつにダイナミックである。本書では章ごとにイタリア、アメリカ、そして世界を舞台にしたピザの歴史を振り返り、多彩なエピソードとともに、この「シンプルに見えて、じつは複雑」な食べ物の魅力を分析する。なかでも、ナポリの伝統のピザと、アメリカナイズされたピザの対比は興味深い。チェーン店のピザや冷凍ピザは、どこで食べても同じ味で、だからこそ予想を裏切られず“信頼できる”と支持する人たちがいる一方、ありふれたピザに飽きたらなくなった人たちは、ナポリ伝統の“本物の”マルゲリータへ戻ろうとする。ところが、規格化のピザの話はこれだけでは終わらない。チェーン店のありふれたピザが世界へ進出すると、おもしろいことが起こる。その土地の人々の好みや食材や文化に合わせて、さまざまにアレンジされたピザが登場し、「規格化」という言葉とは矛盾するような、個性豊かなピザがどんどん生まれるのである。ピザは、「グローバル化によって、逆に地域色の強い食べ物へと進化してきた」と、著者は説明する。

2016/02/23

　意外なことだが、イタリア全土でピザが食べられるようになったのはほんの数十年前と書かれている。ナポリでピザが食べられるようになったが18世紀だそうだ。しかし、ピザに欠かせないトマトがいつ使われるようになったのかは分からない。

　そんなピザが世界中で食べられるようになったは、アメリカの影響が大きい。ピザ・ハット、ドミノ・ピザ、パパ・ジョーンズなどのチェーン店が世界各地に進出しているので、ピザが多くの人々が食べている。冷凍ピザの売上高は年間10億ドルを超えるというデータが紹介されている。

　著者も指摘しているが、イタリアからアメリカへ伝わると、チェーン店の「規格化」されたピザが広まり、さらにいろいろな形にアレンジされたピザが広まるとある。その例として、日本の「ピザーラ」が挙げられている。人気チェーン店の一つで、いろいろな種類のピザが提供している。

　すべては「ピザ」と呼ばれてしまう現象では、ピザはいろいろアレンジできるという柔軟なところから「ピザ」とは何ぞやという哲学的な問いが発生している。その中で、日本のお好み焼きが取り上げられている。日本以外の国では「日本風ピザ」と説明されることが多く、いろいろトッピングできて、切り分けて提供されるところからお好み焼きがピザと呼ばれるのではないかと述べている。

　ピザはなぜ抗議されないかでは、アメリカ初のファストフードチェーンが避けては通れない「抗議運動」が取り上げられている。ピザの場合、イタリアのイメージが強いのでアメリカと結びつかないから抗議の対象になりにくいと著者は指摘している。

　これからもピザは様々な変化形も登場しながら、末永く愛され続ける食べ物になっていくのだろう。

2015/10/04

ナポリでピザが食べられる様になったのは18c。イタリア全土に広まったのはWWⅡ後なのだそうだ。パスタと違ってピザは貧民の食べ物だった。皿がなくても食べられる。少量でも購入可。因みにピザの起源をフラットブレッドに求めるなら古代からある物らしい。