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プラトンとの哲学 対話篇をよむ の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2015/09/17

 倫理を授業でまなんだときには、それほど自分のなかにしみ込んできたものとは思えないが、これを読むとプラトンの哲学が自分にこれほど共感するとは!と思う。  とはいえ、これは入門編。  入門編ながら、そんな傲慢な自分さえも赤裸々にさらけだしてでも真理を追究したくなる【哲学】って、おも...

 倫理を授業でまなんだときには、それほど自分のなかにしみ込んできたものとは思えないが、これを読むとプラトンの哲学が自分にこれほど共感するとは!と思う。  とはいえ、これは入門編。  入門編ながら、そんな傲慢な自分さえも赤裸々にさらけだしてでも真理を追究したくなる【哲学】って、おもしろい! ~抜粋、覚書として。P162~ 「支配者層における「家族制廃止」という提案。「私の子ども、私の家」と思う心が私利私欲の牙城となり、他人より家族を贔屓することで不正が助長されます。家族という狭い枠組みが廃止され、ポリスの同胞が互いに親兄弟として接する共同体ができれば、私たちが私欲によって他者を虐げたり、不正に分け前を取ったりすることはなくなるのかもしれません。  ~中略~  プラトンさん、あなたはおそらく私たち一人ひとりの魂は独立の存在であり、親であれ子であれ、それぞれが個人としてこの世界で偶然につながりを持ったに過ぎない、そう見ていたのではないでしょうか。家族とか家とかいう思い込みを離れて、人間が個人を尊重する社会、あなたの発想は究極の「個人主義」にも見えます。尊厳とは、そのような個々の存在と人格を認めあうことにあるからです。」

Posted byブクログ

2015/08/21

「さん」と呼びかけてたのは対話が目的だったんですね。難しいはずの哲学をわかりやすく、わかりやすく解説しています。

Posted byブクログ

2015/08/02

「プラトンとの哲学」と題された独特なプラトン哲学の概説書。もとより、内容は『ソフィストとは何か』などでも扱われたテーマと重なるところも多く、専門書といって差し支えない。このようなタイトルになっている理由は、冒頭12頁から16頁にかけて説明されている。すなわち、著者プラトンが不在で...

「プラトンとの哲学」と題された独特なプラトン哲学の概説書。もとより、内容は『ソフィストとは何か』などでも扱われたテーマと重なるところも多く、専門書といって差し支えない。このようなタイトルになっている理由は、冒頭12頁から16頁にかけて説明されている。すなわち、著者プラトンが不在であり、そのため提示される対話から何事かを読みとかなくてはいけないという対話篇の特徴からして、「プラトンの哲学」ではなく「プラトンとの哲学」が相応しいというのである。そのような前提のもと、著者がしばしばプラトンに対して語りかけるという独特のスタイルが取られている。つまり、「プラトンとの哲学」がこの本の中でも上演されている。  主として取り上げられる対話篇は『ゴルギアス』、『弁明』、『パイドン』、『饗宴』、『国家』、『ティマイオス』、『ソフィスト』であり、「いかに生きるべきか」という根本的問題から、プラトン的宇宙論まで、大きなテーマが次々と扱われている。プラトンのテキストにこれからあたろうとしている人にとって、道標として非常に役に立つのではないだろうか。

Posted byブクログ