1,800円以上の注文で送料無料

イルカ漁は残酷か の商品レビュー

4.3

7件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/12/28

本書の内容からは反れるが、反捕鯨外国人活動家は再来日禁止措置やコロナ禍での渡航制限で尻すぼみに。 しかし日本人のヴィーガンや自然保護活動家によって反捕鯨、反イルカ漁、反動物園(野生動物の捕獲・飼育)が叫ばれている現状。 イデオロギーの対立構造のようになっている。現状を取材した続編...

本書の内容からは反れるが、反捕鯨外国人活動家は再来日禁止措置やコロナ禍での渡航制限で尻すぼみに。 しかし日本人のヴィーガンや自然保護活動家によって反捕鯨、反イルカ漁、反動物園(野生動物の捕獲・飼育)が叫ばれている現状。 イデオロギーの対立構造のようになっている。現状を取材した続編にも期待したい。

Posted byブクログ

2018/10/09

イルカの追い込み漁がもともとは伊豆の富戸発祥だったこと、近年は水族館へのイルカ供給ビジネス的な側面もあったことは知らなかった。反捕鯨活動もある意味ビジネスなのか?

Posted byブクログ

2017/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シーシェパードに代表されるイルカ漁反対運動に対して、「牛や豚は殺しているのに、なぜイルカだけに目くじらを立てるのか?」。多くの日本人が疑問に思っている。筆者はイルカ漁を続ける和歌山県太地町関係者、内外のイルカ漁反対運動関係者、そしてWAZA(世界動物園水族館協会)残留のため太地町からのイルカ入手を中止したJAZA(日本動物園水族館協会)関係者に綿密な取材を行い、それぞれの主張にフェアに関わろうとしている。筆者の指摘は、イルカ漁反対運動関係者にも手厳しい。一部の反対派の目的達成のために手段を選ばない方法には、憤りも感じている。それでも今世界で人間と動物との関係を見直す動きを冷静に見極めようとしている。 多くの日本人が見落としていることがある。それは「イルカ追い込み漁におけるイルカの屠殺方法は、牛豚を屠殺する場合とは異なっているという点である。動物として牛豚がイルカと違うのではなく、イルカと牛豚とでは屠殺方法が違う」。牛を屠殺するには、牛の額をノックガンを撃つ。牛は即死である。豚の場合は炭酸ガスで失神させたあと、出血死させる。ともに痛みを感じる時間は最小限に抑えられている。太地町のイルカ追い込み漁の場合、当初は銛を投げて刺し殺していた。2008年12月からはデンマーク領フェロー諸島で行われている捕殺方法に切り替え、延髄を一刺しにすることで痛みを最小限にしているが。しかし長時間の追い込みをかけたあと、浅瀬にあげるために尾びれにロープをかける。そのためイルカは暴れ、岩などにあたり出血する。鏡を見せれば、自分だと分かるくらい認識能力の高いイルカにとっては、死の恐怖の時間があまりにも長い。 漁師たちもイルカの屠殺が残酷なことは分かっている。しかし彼らは漁をして生業を立てている。その矜持もある。筆者はそのことを確認した上で、なお捕獲方法の再考を求めている。それは今グローバルな潮流として動いている動物福祉的な価値観はますます大きくなっていくと予想されるからだ。「活け締め」が人道的な屠殺方法として見直され始めているのも、この流れの一つだ。 2016年秋に太地町は大規模なイルカ繁殖研究に乗り出すことを発表した。今後の動きも気になるところである。

Posted byブクログ

2015/12/07

このところイルカの追い込み漁で非難の的になっている和歌山県太地町だが、果たして本当にイルカ漁は残酷で非人道的なのだろうか。 もしくはこれに対しての日本での反論によくあるように、イルカ漁は日本での伝統だから批判は的外れなのだろうか。 本書はイルカ漁に関わる歴史やそれに関わ...

このところイルカの追い込み漁で非難の的になっている和歌山県太地町だが、果たして本当にイルカ漁は残酷で非人道的なのだろうか。 もしくはこれに対しての日本での反論によくあるように、イルカ漁は日本での伝統だから批判は的外れなのだろうか。 本書はイルカ漁に関わる歴史やそれに関わる人々への丁寧な取材を通してイルカ漁の事実関係を明らかにし、容認する立場でも批判する立場でもない極めて客観的な本である。 イルカ漁を批判するシー・シェパードなどの保護団体の主張は、事実を歪曲したり太地町の例のみを取り上げるなど極めて身勝手なものだが、日本側の反論も決定的なものはない。

Posted byブクログ

2015/11/29

水族館の人気者である「イルカ」を巡り、国際的な問題が起きています。日本の伝統として和歌山県太地町を中心に行われている「イルカ追い込み漁」は、 「残酷」だとして、反捕鯨団体による批判や「世界動物園水族館協会(WAZA)」による非難決議の採択など国際的な非難が高まっています。 ノンフ...

水族館の人気者である「イルカ」を巡り、国際的な問題が起きています。日本の伝統として和歌山県太地町を中心に行われている「イルカ追い込み漁」は、 「残酷」だとして、反捕鯨団体による批判や「世界動物園水族館協会(WAZA)」による非難決議の採択など国際的な非難が高まっています。 ノンフィクション作家でもある著者による詳細な歴史調査と関係者へのインタビューから、この問題の新しい側面が見えてきます。 (664 漁労.漁業各論)

Posted byブクログ

2015/11/12

2015年11月8日読売新聞朝刊、書籍紹介欄で紹介されており購入。 捕鯨問題の中でもイルカ漁に特化した新書。 (未読の捕鯨問題系の本を溜め込んでいるので、早く消化しなければ……(/Д`;)

Posted byブクログ

2015/10/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私の持論としては、イルカ漁に対して他の動物も殺して食べているんだからイルカも食べる分には同じだろうと、そのような考えであったが本書を読んで少し変わった。根本は変わらなかったが。 まず私自身知らなすぎた。イルカ漁に対して無知だったのにも関わらず偉そうなことを言っていたなと感じた。イルカの屠殺方法は他の動物に比べてより苦痛を伴い、残酷であることは知らなかったし、食べる以外にも多くを殺していた(見せ物として殺してたこともあった)ことは知らなかった。 したがって私たちはもっと認識を深めてから議論・反論を行うべきだし、少なからず反イルカ漁の人の意見に反発しているだけに過ぎないという点も考えなければならない。 伝統は大事ではあるが、それをその時代の価値観に合わせて変化させていくことも大事である。今後のイルカ漁や動物の猟に対しても考えていかなければならないことは多くあると思う。

Posted byブクログ