RPGスクール の商品レビュー
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早坂吝さんの第3作は、お下劣路線から一転、ゲームネタらしい。宮部みゆきさんの『ボツコニアン』シリーズで苦痛を味わった直後だけに、気乗りしなかったのだが…。 高校1年生の剣崎は、全国ベスト4になったほどの剣道の実力者だったが、ある事情から竹刀を置いた。ある日、今をときめく超能力者・イマワが来校したのだが…彼女の死体が運動場の中央で見つかった。足跡はどこにもない。 超能力者を登場させるミステリーに例がないことはないが、何でもありにならないようルール設定を厳格にするか、ネタに走るか、いずれかを迫られる。この人はネタに走るだろうと予想したが、ん? いきなり学校がRPGの舞台に? 魔王に支配された学校で、バトルが始まるが、ちっともワクワクしない。ボツコニアンの悪夢が甦り、流すように読んでいく。描写はとてもシリアスなのだが…。モンスターを倒してカードを集めるとか、某有名作品のパクリかよっ! 一応、本作の大部分を占めるRPGの部分は、伏線になっている。剣崎が過去と対峙する展開は、それなりに読ませてくれるが、正直オチに期待するのはやめていた。遅読の僕でも、あっという間に終盤に差しかかる。 いやはや、さすがに食えない作家である。本作は、表面上ネタ作品と思わせておいて、ルール設定もしっかりされていた。いわば、RPGの部分はルール説明だったのである。なるほど、超能力という禁じ手を使いつつも、筋は通っている。 でもさ、強力な超能力者なのに、防げなかったのかよっ! と、多くの読者が思うだろう。ほほう、なかなかやるじゃないか。物理トリックの要素もある。あのシリーズで似たようなトリックがあったが、早坂さんが確信犯かどうかは知らない。 真相が明らかになっても、突っ込みたい点は多々あるが、どことなく愛おしい。つくづく不思議な作家である。でもね、やっぱりこれだけは言わせて。 RPGの部分はどうしても必要なのか???
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RPGパートがあまりにもあんまりな淡々とした進行で文体の軽さがなければ読み進めるのが辛かったが、ある物と超能力とRPG世界のルールにより積み上げられていく推理パートは好き。それと金の仮面と銀の仮面ってもう肉のアレしか思い浮かばないヤツだった
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名前、杏(あんずorきょう)じゃなくて吝(やぶさか)だった!!!!!!!! だまされた!!! 面白かった。ぶっちゃけそんなに期待してなかったんだけど、いい意味で期待を裏切ってもらえて満足! これでらいちちゃんシリーズだったら読んだかどうか微妙だったけど、全然違う話。超能力者とか素で出てくる、言ってみたらファンタジー。 ただその異能のあるなかでも制限があって、制限内で思考を展開させるというのがとても面白い。ラストの説明あたりは結構緻密で、正直斜め読み。 学校全体がRPG風ゲームの舞台になってしまったっていう大本の原因が若干こじつけだなぁ、とは思ったけどね。その外でしっかり現実の殺人についての解決もあったし、そこ含めてのどんでん返しもあったので、新新本格あたりの「ミステリ」が好きなひとには楽しめると思います。 どうでもいいけどこのひと、京大のミス研出身なんだね。綾辻の後輩じゃん。 表紙折り返しの作者の言葉でタイトルが、「RPGツクール」とかけてあったことに気がつきました。 文体も適度に柔らかくて読みやすいので、ひとにお勧めしやすいミステリ。 で、プロローグは一体なんなの? どこの場面なの? あれ、いる? 抜粋。出てきたなかで一番好きなモンスタ。 No.3 盾盾 最強の盾と、最強の盾。守ってばかりでは勝てない。 じゅんじゅん、役立たずぅ。
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何ともふざけたタイトルですが、元ネタは思った通り。物語の核心に至って、その元ネタがじわじわと聞いてくる辺りは、意識的なのかどうなのか… 事件自体は、足跡の無い校庭に屍体がぽつん。という単純なものですが、その真相は瞬間移動や物体浮遊術が横行する世界において尚、ツイストの効いたもので...
何ともふざけたタイトルですが、元ネタは思った通り。物語の核心に至って、その元ネタがじわじわと聞いてくる辺りは、意識的なのかどうなのか… 事件自体は、足跡の無い校庭に屍体がぽつん。という単純なものですが、その真相は瞬間移動や物体浮遊術が横行する世界において尚、ツイストの効いたもので、やはり要注目の新人だなと。 さらに、過剰なまでの消去法も盛り込んであり、本格ミステリを期待した読者も安心して読めると思います。 ただ、もう少し分量が欲しかった。というのが正直なところです。超能力者の跋扈する異世界本格としては高水準ですが、そこにRPG要素を入れるなら、そこをもっとじっくりと書いて欲しかったです。 まあ、この雑多な感じが著者の持ち味なのかもしれませんが…
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RPGのワクワク感と推理の切れ味が凄い。恋人探偵にはイラっとしたけど(笑)。細かい仕掛けを積み重ねて壮大な仕掛けに説得力を持たせているのは上手いやり方だなと思った。
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特殊設定をフルに生かした緻密なルール本格。特殊状況は余すところなく推理に生かされているけれど、妙に推理部分が遊離してしまっている感があるのが残念。あくまで推理の材料なためか、中心である現象の結末自体はあまり意外なものではなく、それが動くという訳でもなかったし。
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