文学で読む日本の歴史 古典文学篇 の商品レビュー
図書館で借りた。 「文学で読む」ということで、どんな内容なのだろう…と思ったが、これぞまさに「歴史学」じゃないですかね?と感じました。『古事記』『日本書紀』の自記的な視点はもちろん、海の向こうから見た『魏志』倭人伝や『宋書』で日本のはじまりを見ていく。後半は文化が広がった古代の『...
図書館で借りた。 「文学で読む」ということで、どんな内容なのだろう…と思ったが、これぞまさに「歴史学」じゃないですかね?と感じました。『古事記』『日本書紀』の自記的な視点はもちろん、海の向こうから見た『魏志』倭人伝や『宋書』で日本のはじまりを見ていく。後半は文化が広がった古代の『伊勢物語』『竹取物語』『古今和歌集』『今昔物語集』『枕草子』『源氏物語』といったあたりから、その時代をみつめていく。 著者である五味先生の講義を聞いているようで、読みやすく知識が増えた気がしました。続きも読んでみようと思う。
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政治史の流れの記述が多く一般的な通史では見かけない事柄にも触れてあり、古典文学・書物と社会のと相互影響はそこそこで、章末ごとに後世への影響がまとめとして記されている。
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文学作品を取り扱いつつなので、たまに話が戻る。 またこの続きは…と思っていたところで切れてることもある。 通史というよりは流れにそいつつ部分的に詳しくなので、流れ自体は頭に入れておいた方がよい。
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中世史の専門家が古代から平安期までの文学を時代ごとに2冊選び、それをキーにして読み解いていく。ユニークな視点からの詳細な歴史で初めて知る内容が多い。古事記と魏志倭人伝、日本書記と宋書倭国伝、万葉集と懐風藻、日本霊異記と続日本記、伊勢物語と竹取物語、古今和歌集と今昔物語集、枕草子と...
中世史の専門家が古代から平安期までの文学を時代ごとに2冊選び、それをキーにして読み解いていく。ユニークな視点からの詳細な歴史で初めて知る内容が多い。古事記と魏志倭人伝、日本書記と宋書倭国伝、万葉集と懐風藻、日本霊異記と続日本記、伊勢物語と竹取物語、古今和歌集と今昔物語集、枕草子と源氏物語。これらを通して決して宮廷の政治史ではなく、時代を象徴する思潮がどのような意味を持ち、後世に影響を与えていったかを浮き彫りにしていく。日本三代実録にある869年の陸奥大地震・津波による被害。実は3/11までは過剰表現と考えられていたが、事実だった!・・・。この時代は浅間山・鳥海山・開聞岳噴火、肥後の大風雨などの災害が多発した時期らしい。正に今がその再現なのか!!聖徳太子については著者は従来通りの取り上げ方だが、その中では「律令国家形成に力を入れるに際し、礎を築いた政治家としての人物像が次第に膨らんでいった」と認めざるを得ないのは正直なところだと思う。
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歴史の概説の合間に同時代の歌や物語が挟まれているだけで、歴史と文学が有機的に結び付いてはいなかった。残念。
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