新R&B入門 の商品レビュー

林剛(著者),荘治虫(著者)

2019/06/09

R&Bをよく聴いてたのは80年代末～2000年だったけど、95年頃から徐々に興味を失っていった。その原因の一つは間違いなくディアンジェロのBrown Sugarだ。クールでカッコよかった。他のミュージシャンは皆色あせて見え、この先これ以上の音楽に出会わないだろうと思ってしまった。だから、2000年～2015年にどんなミュージシャンや曲が出てきたのかよく知らない。最近になって再びR&Bを聴くようになったので、ディアンジェロを軸にしてミュージシャンや曲を紹介するディスクガイドはとても興味を惹かれた。

ディアンジェロにも影響を与えた過去の偉大なミュージシャンの系譜、という分類の仕方でディスクを紹介する試みはおもしろいと思う。ただ、それが的を得ているかどうかは聴いて確かめるしかない。結構な数のディスクが紹介されていて、これ全部チェックするのは大変だ。重要作あるいは話題作、という形で星を付けて絞込みができればもっと良かったと思う。

著者のコラムや対談におもしろい部分があったので、そういうコラム的な記事をもうちょっと読みたかった。読み物として、ディスクガイドが大半だときつい。いや、ディスクガイド本なんだからしょうがないんだけどさ。国内外のミュージシャンにディアンジェロについて語ってもらう、なんてコラムがあればよかったかも。