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花咲く乙女たちのキンピラゴボウ(後編) の商品レビュー

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2019/12/20

後篇では、なぜか江口寿史と鴨川つばめや、吾妻ひでおのギャグマンガについての分析も含みつつ、陸奥A子、土田よしこ、大島弓子らがとりあげられています。 陸奥A子と土田よしこの二人をあつかった章は、対をなすものとして読まれるべきでしょう。『シンデレラボーイ シンデレラガール』(河出文...

後篇では、なぜか江口寿史と鴨川つばめや、吾妻ひでおのギャグマンガについての分析も含みつつ、陸奥A子、土田よしこ、大島弓子らがとりあげられています。 陸奥A子と土田よしこの二人をあつかった章は、対をなすものとして読まれるべきでしょう。『シンデレラボーイ シンデレラガール』(河出文庫)にも見られるような、読者に対して厳しくてやさしい著者の一面がかいま見えます。 しかしやはり本巻の中心をなすのは、半分近くのページ数を割り当てられている大島弓子論でしょう。『いたい棘いたくない棘』『綿の国星』『バナナブレッドのプディング』などの作品を読み解きながら、大島作品の指し示す「ハッピィエンド」の意義について論じられています。わたくし自身は、大島作品の予定調和的な世界観が、萩尾望都や山岸凉子にくらべて問題の突きつめが甘いように感じていたのですが、著者は『綿の国星』のチビ猫に代表される大島作品の登場人物たちの経験してきた「時」の先に、彼女たちの悲しみを受け入れる世界を見ようとしています。そうした著者のまなざしは、やはりかぎりなくやさしいものだと感じます。

Posted byブクログ

2015/09/20

大島弓子、萩尾望都、山岸涼子、陸奥A子…「少女マンガ」がはじめて公で論じられた、伝説の名評論集が待望の復刊!解説:中条省平 三浦しをん氏絶賛!

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