スカラ座の思い出 コンサートマスターから見たマエストロの肖像 の商品レビュー
図書館の新着本で見つけ借り出してみたら、思いのほか面白い本だった。著者エンリーコ・ミテッティという人は、スカラ座オーケストラのコンサートマスター(イタリア語ではヴィオリーノ・ディ・スパッラというらしい)であった人で、過去の名指揮者の思い出を綴ったもの。録音でしか知らないサバタ、ミ...
図書館の新着本で見つけ借り出してみたら、思いのほか面白い本だった。著者エンリーコ・ミテッティという人は、スカラ座オーケストラのコンサートマスター(イタリア語ではヴィオリーノ・ディ・スパッラというらしい)であった人で、過去の名指揮者の思い出を綴ったもの。録音でしか知らないサバタ、ミトロプーロス、シェルヘン、トスカニーニ、それにマスカーニのことも書かれていて、なかなか面白い。自分のヴァイオリンの先生であったエンリーコ・ポーロという方の思い出は、人情に厚いイタリア人らしく、ちょっとホロッとする。音楽書の翻訳にありがちな日本語らしくない表現も少なく、石橋典子という方の翻訳文も読みやすくて好印象。
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