がらくた屋と月の夜話 の商品レビュー
図書館でたまたま手に取った本。 以前は骨董屋を営んでいたおじいさんが、夜になるとトランク一つ持って公園で露店を開く。縁ある人だけが、そこにある古い物と古い物語を買うことができる。 ガラクタにまつわる挿話が昔話っぽいせいか、どこか不思議な雰囲気。優しい感じで好きだな。 ついて...
図書館でたまたま手に取った本。 以前は骨董屋を営んでいたおじいさんが、夜になるとトランク一つ持って公園で露店を開く。縁ある人だけが、そこにある古い物と古い物語を買うことができる。 ガラクタにまつわる挿話が昔話っぽいせいか、どこか不思議な雰囲気。優しい感じで好きだな。 ついてる人生になるようにと名付けられるも不運が続くつき子。その優しさにきっと運も向いてくるはず。思わず応援したくなるくらい性格がいい。 つき子にもガラクタたちにも、いい未来が待っているといいな。
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現実の中に、軽くファンタジー要素を取り入れた、ちょっとフワフワ感があるお話だと思った。がらくたにしか見えない物たちが持っているストーリーもおもしろかった。
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出てくる人みんないい人で、終始とてもあったかい物語でした。 人気のない公園でトランクを広げて露店をしているおじいさん。 誰かに使われた物とその物語を売っています。 その物語がまたよくて… つき子と天地の関係もよくて… 人も物も大切にしようと思いました。
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これまた登場人物がみないい人で、あまり嫌な気分にならないまま、安心して読める本だった。主人公が人が善すぎるんだけど、彼女の周りの人が思うほど私は不快に思わなかったし、少し流されがちだけどいい子だなと思えたからなおさら穏やかに読めたのかも。思い出したけど私雑貨大好きだったわ。
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本物かどうかよりも、その物に対しての愛着や思い入れによって、その人にとって唯一無二のかけがえのない宝物になるっていうのがすごくいいなと感じた。 値段や他者からの評価じゃなく、自分自身にとっての価値あるものこそ宝物だよなぁとしみじみ感じる。 自分の身の回りの物たちが、そういうお気に...
本物かどうかよりも、その物に対しての愛着や思い入れによって、その人にとって唯一無二のかけがえのない宝物になるっていうのがすごくいいなと感じた。 値段や他者からの評価じゃなく、自分自身にとっての価値あるものこそ宝物だよなぁとしみじみ感じる。 自分の身の回りの物たちが、そういうお気に入りで囲まれていくような生活をこれからしていきたい。 100年経過していない美しいガラクタ『ブロカント』 その物が語る物語に、問題解決の糸口を見出す構図はなかなかおもしろかった。
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タイトルと表紙になんとなく惹かれて手に取った本。 これも出会いだなー。 すごくすごく素敵なお話しだった。 不思議な始まりで淡々と読み進めていってたのにいつのまにかポロポロ涙が止まらなくて 後半は一気に読んでしまった。 その後の2人が気になるな。 ガラクタみたいな物に それぞれの...
タイトルと表紙になんとなく惹かれて手に取った本。 これも出会いだなー。 すごくすごく素敵なお話しだった。 不思議な始まりで淡々と読み進めていってたのにいつのまにかポロポロ涙が止まらなくて 後半は一気に読んでしまった。 その後の2人が気になるな。 ガラクタみたいな物に それぞれの物語が宿ってるって そういう風に心を寄り添える感性がとても素敵。 この方の他の作品も読んでみたい。
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読み始めは、人生ついてないことだらけの女子が、本当の恋を見つけてハッピーエンド!みたいな少女漫画的な展開かと思っていました。 古いものに宿る物語に惹かれたし 傷や汚れも価値の一つで、それは人間も同じなんだと気付かされました。 生きていれば後悔することも、傷つくこともあるけれど、...
読み始めは、人生ついてないことだらけの女子が、本当の恋を見つけてハッピーエンド!みたいな少女漫画的な展開かと思っていました。 古いものに宿る物語に惹かれたし 傷や汚れも価値の一つで、それは人間も同じなんだと気付かされました。 生きていれば後悔することも、傷つくこともあるけれど、その経験も自分の物語として大切にしていきたいと思います。
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ヨーロッパのフリーマーケットではガラクタにしか見えないものたちが雑然としかし堂々と売られており、それをブロカントという、という話を聞いたことがあります。本来の用を足さないけれど、年月を経た味わいが愛されている、と。月の夜の公園で、それこそが河嶋さんが語る物語を生むのでしょう。挿入...
ヨーロッパのフリーマーケットではガラクタにしか見えないものたちが雑然としかし堂々と売られており、それをブロカントという、という話を聞いたことがあります。本来の用を足さないけれど、年月を経た味わいが愛されている、と。月の夜の公園で、それこそが河嶋さんが語る物語を生むのでしょう。挿入された「タイムテーブル」「メヘレンのレース」「チャーチチェア」「ドッグタグ」「地球儀」「ヴォルペルティンガーになった野うさぎ」どの物語も切ないですね。
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ガラクタのように見えるブロカントと誰しも何かが欠けた存在である人間、それぞれが交わる物語に引き込まれ、物語に終始登場する指輪と家族の物語には胸が震えた。最高の小説でした。
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自分のことをついていない人生だと思うつき子。飲み会では人数調整とはいえ、盛り上げ役をやるのはえらいと思う。その飲み会の帰りに迷い込んだ先は・・ 谷さんの作品だと思って、ちょっとハードルを高くしすぎていたかも。最終話に向かって、読むスピードが上がった気がする。ファンタジーではないの...
自分のことをついていない人生だと思うつき子。飲み会では人数調整とはいえ、盛り上げ役をやるのはえらいと思う。その飲み会の帰りに迷い込んだ先は・・ 谷さんの作品だと思って、ちょっとハードルを高くしすぎていたかも。最終話に向かって、読むスピードが上がった気がする。ファンタジーではないのだけれど、本当にあったものなのか幻なのか、迷っていしまうような読後感。河嶋さんは幸せだったかな。みんなに幸せが訪れるといいな。
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