教皇ベネディクトゥス一六世 の商品レビュー
今や人気絶頂の教皇フランキスクス(フランシスコ)、そして二代前に長期在位で訪日もされたヨアンネス・パウルス(ヨハネ・パウロ)二世の狭間に存した教皇、はて?失念したが…そう、ベネディクトゥス(ベネディクト)一六世だ。旧約・新約聖書を憑かれたように通読していた頃の教皇なのに、印象が弱...
今や人気絶頂の教皇フランキスクス(フランシスコ)、そして二代前に長期在位で訪日もされたヨアンネス・パウルス(ヨハネ・パウロ)二世の狭間に存した教皇、はて?失念したが…そう、ベネディクトゥス(ベネディクト)一六世だ。旧約・新約聖書を憑かれたように通読していた頃の教皇なのに、印象が弱い。なるほど伝統を重んじる強権的権威主義者なら、この時世では注目されにくい。「民意はあてにならない」「貧者への無邪気な美化は好ましくない」とし、同性愛、離婚、避妊を容認せず、フェミニズムへの懸念など、およそ近代的政治理念と乖離している。ところが、その毅然たる態度の内には、守るべきモノと譲るべきモノを明確に見据えた上での闘志が窺えた。
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