昭和を動かした広告人 の商品レビュー
著者が大阪市立大学に勤務していた時に萬年社コレクションの調査研究プロジェクトを立ち上げたことから始まる広告人OBの聞き取り調査の集大成です。バランスよく(?)萬年社4名、電通4名、博報堂5名のOBたちのオーラルヒストリーですが、1999年に倒産した萬年社という存在によって現在から...
著者が大阪市立大学に勤務していた時に萬年社コレクションの調査研究プロジェクトを立ち上げたことから始まる広告人OBの聞き取り調査の集大成です。バランスよく(?)萬年社4名、電通4名、博報堂5名のOBたちのオーラルヒストリーですが、1999年に倒産した萬年社という存在によって現在から切り離された「広告業界の青春時代」という懐メロなエピソードなのですが、しかししかし、そのどれもが広告業が広告産業になっていく基盤創りの物語であることに気づきます。通常の広告ヒストリーの主役のクリエイティブだけでなくメディアマンやPRマン、なにより営業職の聞き取りであることが新鮮でした。昭和歌謡とか盛り上がっていますが昭和広告も光当てる価値あるかもしれませんね。電通が今期の発表で「我々は、もはや広告会社ではない」と宣言しているからこその昭和広告。日清食品「ヤングOH!OH!」の番組プロデュースの話とか興味津々でした。
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