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社会科学における善と正義 の商品レビュー

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2019/06/11

んー。 タイトルイメージから、ロールズの解説本とそこからの発展議論系?と思って読んだのだけれど、ロールズの解説があったのは初めの少しで、その後は経済学の方に大きく寄っていって、少しイメージと違った。 いや、確かに試みとしては面白く感じてはいて、法哲学を考えるうえでも、正義論を考え...

んー。 タイトルイメージから、ロールズの解説本とそこからの発展議論系?と思って読んだのだけれど、ロールズの解説があったのは初めの少しで、その後は経済学の方に大きく寄っていって、少しイメージと違った。 いや、確かに試みとしては面白く感じてはいて、法哲学を考えるうえでも、正義論を考えるならば、そもそものこの功利主義的ものの考え方の基礎や問題点は知っておくべきだし、そういう意味では予期せずして幅が広がったのはよいのだけど。 費用対効果という面でいうと、ちょっと効果が小さかったかな。 せめて、この経済学部分(そちらの方が何か分厚くないか?)が、ロールズと絡めて考えたときに、また「正義」を正面がら捉えたときにどんな意味を持ちうるかを議論しくれていたら面白かったのではないかとも思う。少し、手段の説明に終わってしまい哲学できていない部分が多い気がした。 ただ、こんだけ論文解説的な本もなかなか珍しい気がしたので、なんか初めての経験でした。 あ、あと、アマルティア・センが議論に出てきたのは、個人的にはちょっと意外で面白かった。そうか、そういう位置づけか、って。 キーワードは… ロールズ、正義、善、功利主義、、分配、厚生経済学、民主主義(制度)、社会契約論、市場と政府、世代間の議論、という感じか…。

Posted byブクログ