戦場体験者 の商品レビュー
戦争についての本はたくさんありますが。 語り継いでいく難しさを伝える一冊です。 だから、知りたくても歴史を知ることができなかったのかと納得できました。 作者さんがこういう理由で、またはこういう定義で話しますと前置きがあるので、理解しやすかったです。 作者さんの気持ちにのめり込んで...
戦争についての本はたくさんありますが。 語り継いでいく難しさを伝える一冊です。 だから、知りたくても歴史を知ることができなかったのかと納得できました。 作者さんがこういう理由で、またはこういう定義で話しますと前置きがあるので、理解しやすかったです。 作者さんの気持ちにのめり込んで、同じ体験をしている気持ちになれました。 これはなかなかないことです。 文章の書き方が上手いなぁと思います。 他にもたくさんの著書があるので、少しずつ読んでいきたいです。
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1 占領期 GHQの許可する戦史、戦記以外の刊行は許可されず 2 独立回復からS50 主に参謀たちによる大本営主導型の戦記通史 3 S50-S末 戦友会が刊行する戦史、従軍体験のあるジャーナリストや尉官の戦史、直接戦争を知らない取材によるノンフィクション 4 H7(戦後50年) ...
1 占領期 GHQの許可する戦史、戦記以外の刊行は許可されず 2 独立回復からS50 主に参謀たちによる大本営主導型の戦記通史 3 S50-S末 戦友会が刊行する戦史、従軍体験のあるジャーナリストや尉官の戦史、直接戦争を知らない取材によるノンフィクション 4 H7(戦後50年) 戦争体験世代の手記や回顧録 5 H12 一般兵士の証言 残虐行為体験者の苦悩
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正史とか報道とか研究とかってのがいかに脆弱であやふやなものなのかを痛烈に教えてくれる一冊。記憶を記録にして次世代へってその基本的なのに斬新で強烈な姿勢が凄い。丹念に拾い集めたエピソードには今までどこでも知ることの出来なかったものも多い。戦後70年が経過しもはや直接戦闘体験を聞くこ...
正史とか報道とか研究とかってのがいかに脆弱であやふやなものなのかを痛烈に教えてくれる一冊。記憶を記録にして次世代へってその基本的なのに斬新で強烈な姿勢が凄い。丹念に拾い集めたエピソードには今までどこでも知ることの出来なかったものも多い。戦後70年が経過しもはや直接戦闘体験を聞くことができない中貴重な一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
興味本位ではなく、実際に日本の軍人はどんな残虐な行為をなしたのかを私たち後世の者は知っておく必要があるのではないかと思う。一部の為政者はどうしても残虐行為があったことを認めたがらないので、なおさら戦場体験者の証言や記録・手記は貴重である。著者が指摘しているのだが、様々な戦友会の実態を知ると、いまだに軍事行為の正当性を主張する者がいることに、信じられない思いをした。彼らが本当に反省しない限り、いつまでたっても真のアジア諸国との友好関係は築かれないと思う。
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これまで書かれた太平洋戦争についての多くの記録は、そのほとんどが戦争遂行者であった士官、もしくは中立的立場であった従軍記者等の手によるものであり、実際の戦場の主役であった兵が語るものは少ない。 そういった、問題意識から現場の兵を中心とする戦場体験者に取材し、現実の戦場とは何かを明...
これまで書かれた太平洋戦争についての多くの記録は、そのほとんどが戦争遂行者であった士官、もしくは中立的立場であった従軍記者等の手によるものであり、実際の戦場の主役であった兵が語るものは少ない。 そういった、問題意識から現場の兵を中心とする戦場体験者に取材し、現実の戦場とは何かを明らかにしようとする試み。 確かに、その視点は必要だと思う。しかし、現場の記録であるからこそ、自身が身を置いた現場と情報が不十分な伝聞が混ざり合って記録されているようにも思える。 兵の証言は国によって事実上統制されているといった指摘もあるが、例えば数万人の中国人が国内に強制徴用され、厳しい労働現場に送り込まれたうえ、生きて帰ることができなかったという指摘が事実であれば、その間一切他の民間人の目に触れることなく、しかも、その遺体等も秘匿され続けることができるのだろうか?といった疑問もある。 数千の証言をとったのであれば、書籍としてまとめられている証言はそのごく一部であろう。 原発事故の記録、報道でもみられるとおり、政府等の公式発表だけを信じることなく、また、それに反対する立場の情報だけを信じるのでもなく、様々な情報を入手し、自分で判断することが大事だと改めて思わせてくれた。
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